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2024年3月号
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  =====★   月 刊  児 童 文 学 翻 訳   ★=====
   =====☆   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ☆=====
                                No.225
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児童文学翻訳学習者による、児童文学翻訳学習者のための、電子メール版情報誌
http://www.yamaneko.org                         
編集部:mgzn@yamaneko.org     2024年3月15日発行 配信数 2540 無料
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●2024年3月号もくじ●
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◎注目の本(未訳読み物):"The Eyes and the Impossible"
                   デイヴ・エガーズ作/ショーン・ハリス絵
◎注目の本(未訳絵本):"Big" ワシュティ・ハリソン文・絵
◎注目の本(未訳読み物):"Until the Road Ends" フィル・アール作
◎賞速報
◎イベント速報(最終回)
◎お菓子の旅:第79回 熱いココアと一緒に 〜アプフェルクーヘン〜

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●注目の本(未訳読み物)●幸せな幼年時代の、その先へ
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"The Eyes and the Impossible" 『公園の犬ヨハネス』(仮題)
by Dave Eggers, illustrated by Shawn Harris
デイヴ・エガーズ作/ショーン・ハリス絵
Alfred A. Knopf, 2023, ISBN 978-1524764227 (EPUB)
Alfred A. Knopf, 2023, 256pp. ISBN 978-1524764203 (HB)
★2024年ニューベリー賞受賞作品
(このレビューは電子書籍版を参照して書かれています)
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 犬のヨハネスは、海と街に囲まれた公園で生まれた。それからずっと、広くて緑豊
かな公園をすみかとし、自由な暮らしを謳歌してきた。太陽を神と仰ぎ、光の速さで
駆け、「ハハフー!」と高らかに笑う。すばやさと注意深さを見こまれて、公園の主
である年老いた3頭のバイソンから、「目」の役割を任されている。人間が作った柵
から出られないバイソンは、問題が起きるとヨハネスに報告させ、鳥や小動物に指示
を出す。人間と動物が共生する空間の「均衡」は、こうして守られてきた。
 ところがある日、ヨハネスは人間に捕まり、危ないところで仲間に救出される。自
由をうばわれる恐ろしさを知ったヨハネスは、柵からバイソンを逃がそうと決心する。
手先の器用なアライグマや、公園を訪れた初めて見る生き物の力を借りて、まずは砂
浜を、そして海の向こうをめざすのだ。「不可能」に挑む、大胆な計画の行方は――。
 ヨハネスの一人称の語りは、気持ちがよいほどおおらかで屈託がない。自分を誇り
に思っていて、公園と仲間が大好きで、それを隠そうともしないところや、「たぶん
ぼくは不死身」「公園の長さは一万マイル」と本気でおおげさなことを言うところに、
爽やかなおかしみがある。年齢は明らかにされていないが、のびのび育った子どもと
いう感じが、かえって目新しい。一方、足の速さ、独特の笑い声、強い好奇心には、
ある秘密が隠されている。冒険物語にぴったりの、魅力的な主人公だ。本作の舞台は
現代だが、表紙と挿画は17〜19世紀の風景画を複製してヨハネスの姿を描き加えたも
ので、厳かな雰囲気を漂わせ、ヨハネスが特別な存在であることを印象づけている。
 作者は前書きで、「(本作の)どの動物も人間を象徴しない」と断りを入れている。
だとしたら、動物と人間はもともとよく似ているのかもしれない。ヨハネスが親友で
あるカモメのバートランドに抱く深い愛情や、芸術に触れたときの感動は、わたした
ちと少しも変わらないようだ。なかでも、慣れ親しんだ場所を出て新しい世界に足を
踏み出すときの、不安と期待のいりまじった高揚感は、若い読者がまさに日々経験し
ているものだろう。外の世界への憧れは、公園に降り注ぎ命を育む日の光のように、
ヨハネスの物語をすみずみまで照らしている。

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【作】Dave Eggers(デイヴ・エガーズ):米国の作家・編集者。2000年、デビュー
作の回顧録がベストセラーとなり、一躍人気作家に。絵本『あしたはきっと』(レイ
ン・スミス絵/青山南訳/BL出版)など児童書作家としても活躍している。サンフ
ランシスコのベイエリアに30年以上暮らす。本作の特装版を出版した McSweeney's
は、エガーズがサンフランシスコで立ち上げた非営利の独立系出版社である。

【絵】Shawn Harris(ショーン・ハリス):米国カリフォルニア州在住のイラストレ
ーター。2017年刊行の絵本第1作 "Her Right Foot" は、エガーズが文を手がけ、各
書評誌から絶賛された。以降も共作を重ねる。単著 "Have You Ever Seen a Flower"
は、2022年コールデコット賞オナーに選ばれた。邦訳に『はなまるうんことこまった
うんこ』(聞かせ屋。けいたろう訳/イマジネイション・プラス)がある。

【参考】
▼デイヴ・エガーズ公式ウェブサイト
https://daveeggers.net/

▼ショーン・ハリス公式ウェブサイト
https://www.shawnharris.info/

                                (綿谷志穂)

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●注目の本(未訳絵本)●体が「大きい」って、悪いことなの?
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"Big" 『ビッグ』(仮題)
by Vashti Harrison ワシュティ・ハリソン文・絵
Puffin, 2023, ISBN 978-0241561904 (UK) (EPUB)
Little, Brown Books for Young Readers, 2023, 60pp. ISBN 978-0316353229 (HB)
★2024年コールデコット賞受賞作品
★2024年ゴールデン・カイト賞絵本・絵部門受賞作品
★2024年コレッタ・スコット・キング賞画家部門・作家部門オナー作品
★2023年全米図書賞児童書部門ファイナリスト作品
(このレビューは英国の電子書籍版を参照して書かれています)
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 あるところに、女の子がいました。まわりの人たちは女の子を見て、「なんて大き
な女の子!」とニコニコしながら言います。女の子は大きな心、大きな夢をもち、た
くさん食べて、どんどん大きくなっていきました。相変わらず「大きいね」と言われ
ます。でもその言い方は、なんだか前とはちがっていました。ある日、ブランコから
体が抜けなくなって、みんなに笑われ、女の子はとてもはずかしい思いをしました。
先生からは、「このブランコに乗るには、あなたは大きすぎるでしょう」としかられ、
それから女の子は、自分の体についてなやみはじめました。人の言葉に傷つき、大き
いと言われる自分の体が、どんどんいやになって……。
「大きな赤ちゃん」と言えば、ぷくぷくと健康的で好ましく思われるのに、成長にし
たがって「大きい」という言葉は時に否定的な意味をもつことがある。作中に出てく
るブランコのエピソードは作者自らの体験で、それ以外にも作中で描かれている「大
きいから」ピンクは似合わない、「大きいから」泣くのはおかしい、といった体の大
きさからくる偏見も作者の体験にもとづいている。
 本作が興味深いのは、そのような偏見に傷つく気持ちをメタ的とも言える手法で表
現したことだ。いやな言葉は文字として女の子に貼りつき、絵本の物理的なスペース
におさまらない体を描くことで、主人公が感じる窮屈さを存分に表している。主人公
には名前がなく、そうすることでどんな読者に対しても「あなたの」物語だというこ
とを強く伝えているように思われる。
 あふれる涙とともに自分の気持ちを吐き出した主人公は、「大きい」というのは人
が決めた基準で、自分が決めたことではないと気づく。心ない言葉を受け入れる必要
はなく、何を受け入れるかは自分で選ぶ。そう決意した力強い姿に読者は、「ありの
ままの自分を好きになっていい」というメッセージを感じるはずだ。それと同時に、
自分の基準で人を測ってしまってはいないか、「ただの冗談」という軽い気持ちの発
言で人を傷つけてはいないか、自分の言動をかえりみるきっかけにもなるだろう。

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【文・絵】Vashti Harrison(ワシュティ・ハリソン):米国ニューヨーク州在住の
イラストレーター。"Little Leaders" シリーズでは、偉業を成し遂げたアフリカ系
アメリカ人を紹介している。本作でアフリカ系アメリカ人女性画家として初めてコー
ルデコット賞を受賞。邦訳作品はまだない。

【参考】
▼ワシュティ・ハリソン公式ウェブサイト
https://www.vashtiharrison.com/

                                (池田幸子)

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●注目の本(未訳読み物)●動物トリオ、「他者の靴を履く」
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"Until the Road Ends" 『その道が続くまで』(仮題)
by Phil Earle フィル・アール作
Andersen Digital, 2023, ISBN 978-1787612532 (Kindle)
Andersen Press Ltd, 2023, 288pp. ISBN 978-1839133169 (PB)
★2024年カーネギー賞作家賞(旧カーネギー賞)ロングリスト作品
(このレビューは電子書籍版を参照して書かれています)
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 舞台は1939年のイギリスはロンドン。第2次世界大戦が勃発しドイツ軍からの空爆
に備え、少女ペギーとその弟ウィルフは郊外へ疎開していた。ハウンド犬のビューは
かつてストリート犬だったが、一家に迎えられて真の家族になっていた。大好きなペ
ギーと離れてロンドンに残ったビューは、その鋭い嗅覚をかわれて救助犬になる。や
がて姉弟の両親が亡くなると、ビューはウィルフの愛ネコ、メーベルと親友のハト、
ボマーを誘って海辺の村までふたりを探しに出た――。
 まっすぐ愛を表すことにかけてイヌに勝る存在はないのではないだろうか。心に負
った傷のせいで少し臆病なビューは、旅に怯みはしたものの行動に出た。それでもと
もに旅をする動物トリオは個性たっぷりなので、はじめから仲良く協力して、という
わけにいかないのが本書の肝だ。ビューはあどけないが荒っぽい面があり、メーベル
は気高く皮肉屋。特に同じ家に先に住んでいたメーベルにとってビューの存在は疎ま
しく、このイヌネコは「共生」が難しい。旅に出るときもメーベルはしぶしぶといっ
た具合。その間柄を仲介したのはボマーだ。軍鳩の訓練生のため情報通で独立心旺盛
な彼が、仲間に世の中を教えながら戦況を明らかにしていく展開がユニーク。このト
リオのかけあいに軽やかなユーモアがあふれていて、つい笑顔になった。
 気に入っているのは、ボマーが口にした「他者の靴を履いて」(人の立場に立って
みるという意味)のことばを胸に、ビューが相手を理解していく展開だ。それが際立
つのは、「靴」ならぬトリオの足の特性に光が当てられていたから。ビューはストリ
ート育ちゆえに瓦礫の道を抜けられるほどたくましい足を持ち、ボマーは空を舞う前
に大地を蹴る脚力があり、メーベルはどこでも難なく立てるバランス力がある。こう
して徐々に違いを認めあい、ときに傷を負いながら、ときに爆弾の雨を浴びながら、
徒歩でまたは列車やフェリーで、トリオは進んでいく。そう、その道が続くまで。
 著者の持ち味は、戦時で犠牲となる弱き存在をあたたかいまなざしで描くことだ。
物語の序盤で「ペットが眠らされる」と仄めかされるように、当時ペットの安楽死政
策があったのは史実だが、本作はそれに抗った人や勇気ある動物に焦点をあてている。

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【作】Phil Earle(フィル・アール):英国ヨークシャー在住の作家。コミック好き
だったり児童養護施設に勤務したりした経験から、困難な境遇にある子どもたちの友
情や家族愛をユーモアに包んで描いた物語創りに定評がある。本作はロンドン大空襲
時の実話から着想した作品群の3作目。主人公ビューにはモデルがいる。シリーズ1
作目の "When the Sky Falls" が本国で多数の賞を受賞。邦訳はまだない。

【参考】
▼フィル・アール公式ウェブサイト
https://www.philearle.com/

                                (小原美穂)

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●賞速報━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

★2024年ロバート・F・サイバート知識の本賞発表
★2024年バチェルダー賞発表
★2024年スコット・オデール賞発表
★2024年ニュージーランド・ブックラヴァーズ賞ショートリスト発表
                     (受賞作品の発表は3月28日の予定)
★2024年シュナイダー・ファミリーブック賞発表
★2024年カーネギー賞作家賞(旧カーネギー賞)、カーネギー賞画家賞(旧ケイト・
 グリーナウェイ賞)ショートリスト発表(受賞作品の発表は6月20日の予定)

 海外児童文学賞の書誌情報を随時掲載しています。「速報(海外児童文学賞)」を
ご覧ください。
http://www.yamaneko.org/cgi-bin/sc-board/c-board.cgi?id=award

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●イベント速報●(最終回)
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★展示会情報
 安曇野ちひろ美術館
 「いわさきちひろ ぼつご50ねん こどものみなさまへ あ・そ・ぼ」
 明石市立文化博物館「エルマーのぼうけん展」 など

★講座・講演会情報
 岩手県立美術館「堀内誠一 絵の世界&開幕記念講演会『絵を愛した父』」
 クレヨンハウス(オンライン)「カタリーナ・ヴァルクスさん講演会」 など

★イベント情報
 オンライン&日比谷図書文化館ほか「JBBY子どもの本の日フェスティバル」 など

 詳細やその他のイベント情報は、「児童書関連イベント情報掲示板」をご覧くださ
い。なお、空席状況については各自ご確認願います。
http://www.yamaneko.org/cgi-bin/sc-board/c-board.cgi?id=event

 X(旧 Twitter)アカウントでも最新情報を提供しています。
▽やまねこ翻訳クラブ*イベント情報X(旧 Twitter)
https://twitter.com/YamanekoEvent

★★お知らせ★★
 本コーナーは、今号をもって終了の運びとなりました。
「児童書関連イベント情報掲示板」も、本日をもって更新を終了し、一定の期間を経
たのちに削除いたします。
 長らくのご利用ありがとうございました。

                          (冬木恵子/山本真奈美)

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●お菓子の旅●第79回 熱いココアと一緒に 〜アプフェルクーヘン〜
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Pony Hutchen rannte mit einer grossen Kanne von einem zum andern und
schenkte heisse Schokolade ein. Und Tante Marthas Apfelkuchen war ein
Gedicht!

           "Emil und die Detektive" by Erich Kastner
                        Williams & Co. Verlag (1929)
                            Atrium Verlag (1935)
           『エーミールと探偵たち』
           エーリヒ・ケストナー作/池田香代子訳/岩波書店/2000年
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 休みをおばあさんのところで過ごすため、ひとりで列車に乗り、ベルリンに向かっ
たエーミールは、列車のなかで、お母さんから預かった大事なお金を盗まれてしまい
ます。ベルリンで出会った少年たちに事情を話すと、こころよく手を貸してくれて、
犯人を捕まえようとみんなで策を練ります。物語の終盤、大団円を迎えて、リンゴの
ケーキと熱いココアでパーティーをする場面が引用部分です。
 リンゴはドイツを代表する果物。国内で生産される果物の約8割がリンゴで、店頭
には20種類のリンゴが並んでいるのだとか。リンゴのケーキ(アプフェルクーヘン)
は、家庭で作るケーキの定番で、バリエーションが豊富です。エーミールたちがどん
なケーキを食べているのかは、細かい描写がないのでわかりませんが、家にいつでも
あるような材料で作った、シンプルなパウンドケーキだったのではないでしょうか。
 リンゴの芯を取り、4〜6等分に切って表面に薄い切り込みを何本か入れ、生地の
上に並べて焼くと、切れ目が広がってレースのような美しい仕上がりに。ただ、リン
ゴが厚い分、焼き上がるまで時間がかかってしまうので、今回はリンゴのスライスを
上に並べるだけのお手軽なレシピを紹介します。ケーキに使うリンゴは紅玉のような
硬くて酸味の強い品種が向いていますが、なければ家にあるリンゴでOK。大きけれ
ば1個、小さければ2個と、自分で判断して適当に調節するのがドイツ流。焼きたて
より、翌日、翌々日のほうがおいしくなります。ホイップした生クリームをたっぷり
のせてどうぞ。

*-* アプフェルクーヘンの作り方 *-*
                  画像はこちら(やまねこ翻訳クラブ喫茶室)


材料(直径18cm の丸型1台分)
 無塩バター         80g      グラニュー糖         80g
 卵            2個      バニラオイル        少々
 塩         ひとつまみ      レモンの皮(すりおろす)  少々
 薄力粉          130g      ベーキングパウダー   小さじ1/2
 シナモンパウダー   小さじ1/4      牛乳          大さじ1
 リンゴ        1〜2個      粉糖            適量
 ホイップした生クリーム  適宜

1.バターと卵は冷蔵庫から出しておく。丸型の内側にクッキングシートを敷く。
  粉類を合わせてふるっておく。
2.バターをゴムベラで練って柔らかくしてから、泡立て器でクリーム状にする。グ
  ラニュー糖を3回に分けて加え、よく混ぜる。卵を1個ずつ加え、その都度よく
  混ぜる。バニラオイル、塩、レモンの皮を加え、さらに混ぜる。
3.2にふるった粉類を加え、ゴムベラでさっくり混ぜる。牛乳を加えて生地の固さ
  を調節して、型に流し入れる(ボウルから落ちにくいときは、少し固いので、牛
  乳を大さじ1加える)。
4.リンゴの皮をむき、芯を取って4等分にし、1〜2cm くらいの厚さに切って、
  生地の上に放射線状にムラなく並べる。180度に予熱したオーブンで45分〜50分
  焼く。
5.焼き上がったら、型から抜いて網の上にのせて冷ます。仕上げに粉糖を全体にふ
  りかける。好みでホイップした生クリームを添える。

★参考図書・ウェブサイト
『ドイツの焼き菓子 何度でも食べたくなる、わが家のレシピ』(門倉多仁亜著/S
Bクリエイティブ)
『ドイツ菓子図鑑 お菓子の由来と作り方 伝統からモダンまで、知っておきたいド
イツ菓子102選』(森本智子著/誠文堂新光社)
Deutschland Mein Garten ※ドイツ語
 https://deutsches-obst-und-gemuese.de
「グレーテルのかまど」第550回 “エーミールと探偵たち”のさくらんぼケーキ
(2022年7月11日放送)
 https://www.nhk.jp/p/kamado/ts/VNWVWYKX3Q/episode/te/RQPR5PRVZV/

本誌バックナンバー「お菓子の旅」コーナー
 http://www.yamaneko.org/mgzn/corner/cake.htm
つくってみた。(「お菓子の旅」のお菓子を作ってみたレポート)
 http://tsukuttemita.jugem.jp

【特殊文字】
「Hutchen」「Kastner」:それぞれ「u」と「a」の上に(¨)がつく
「grossen」「heisse」:エスツェットを「ss」で代用

                              (赤塚きょう子)

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●お知らせ●

・本誌に対するご感想をはじめ、海外児童書にまつわるお話、ご質問、ご意見等をお
待ちしています。mgzn@yamaneko.org までお気軽にお寄せください。ご質問等は本誌
に掲載させていただく場合があります。

・次号(2024年4月号)の配信は4月15日の予定です。お楽しみに!

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     ★☆メールマガジン『海外ミステリ通信』 隔月15日発行☆★
           https://www.mag2.com/m/0000075213
未訳書から邦訳新刊まで、あらゆる海外ミステリの情報を厳選して紹介。翻訳家や
編集者の方々へのインタビューもあります!    〈フーダニット翻訳倶楽部〉
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●編集後記●3月号では、1月に発表されたニューベリー賞・コールデコット賞の受
賞作品、カーネギー賞作家賞ロングリスト作品のレビューをお届けしました。4月号
では、カーネギー賞作家賞/画家賞ショートリストに選ばれた各作品をご紹介する予
定です。ぜひご注目ください!(ひ)
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発 行 やまねこ翻訳クラブ
編集人 平野麻紗/三好美香/森井理沙(やまねこ翻訳クラブ スタッフ)
企画・執筆・協力 やまねこ翻訳クラブ会員有志
    html版担当 ayo
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