求龍堂 新刊情報 |
2008年11月刊行★チェコ国際児童図書評議会 「金のリボン賞」受賞作品★
ちっちゃくて、やせた青いトラが突然、交差点に現れた。 青いトラだってびっくりしている。なぜ自分がここにいるのか。うるさい車の音に囲まれて途方にくれる人間とトラ。 でもそこは現実的対処にすぐれている人間が警察を呼ぶ。 けれど、パトカーがきた時には青いトラはいなくなっていた。 その頃、9歳のヨハンカ・ゲルジョヴァーは上履きを忘れ、用務員のヴラスタ・サーニコヴァーに平手打ちをくわされていた。磨かれた美しい床に鼻血が飛び出るほどに。 そして、青いトラとヨハンカの物語がはじまる。不思議なできごとがつぎつぎとおこりながら……。 物語たっぷりの絵本(つまり、文章の方が絵より多いです)。青いトラのさみしさや、ヨハンカの受難、町をおそう災害、時間も人も不思議なゆるさでつながり、夜や昼、夢や現実が繰り広げられます。訳者によるあとがきで作者の言葉が紹介されているのですが、物語を紡いだ人のものとして、とても腑に落ちるものでした。 「善はいつも悪にうち勝つとはかぎらない。しかし悪がいっとき勝利しようとも、善はいつも、人知の及びがたい、不思議な力で続くものである」 テレザ・ホルヴァートヴァー&ユライ・ホルヴァート
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Last Modified: 2008/11/18
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