2005年10月刊行
求龍堂主催・出版持込企画から生まれた本!
翻訳者はやまねこ翻訳クラブ会員です!
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『いつもそばにいるから』
バーバラ・パーク 著
ないとうふみこ 訳
四六判 上製本 総188頁
定価1,260円 (本体1,200円)
ISBN 4-7630-0529-4 C0095
あなたの大好きな人がある日、変わってしまったら…
主人公ジェイク少年が小学校3年生のころから始まったおじいちゃんの病気、アルツハイマー。
いろいろな事をどんどん忘れていくおじいちゃん。
おじいちゃんの世話に明け暮れる毎日にジェイクはついつい母さんやおじいちゃんに辛くあたってしまう。
本当は大好きな家族なのに…。
おじいちゃんの病気と闘う家族の物語をとおして成長していくジェイク少年のけなげな物語。
やまねこアクチベーターより
高齢化 社会の訪れをきっかけに、「記憶の喪失」はだれにでもあり得ることという認識 が高まってきている。『私の頭の中の消しゴム』、『博士の愛した数式』などの
作品が関心を集めるのもそういう時代の流れだろう。記憶を失う本人も切ないが、 痛みがもっとも大きいのは、その人を愛してきた人々だ。愛する人に「あなただ
れ?」といわれる苦しみは想像にあまる。さて、バーバラ・パーク。等身大の子 どもの姿を描き、アメリカで絶大な人気を得ている。昔コメディアンになりたか
った彼女は、実は辛くて試練だらけの子どもの日常を笑いに変える天才だ。だけ ど辛いにも限度がある。尊敬していた最愛のおじいちゃんが介護を要するように
なり、しかも介護の負担が自分にまで及んだら……。パーク氏は、ジェイク少年 とアルツハイマーになったおじいちゃんの物語を笑いで表現しようとしている。
……のだと思う。断定できないのは、読みながら涙がにじんでくる事実。人間っ て不可思議な生物だ。
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