2007年10月刊行
表紙に“せん”が見えるでしょう。 その“せん”を指でずっとたどってみてください。 見返しにも続きます。あら、線の上でかたつむりやうさぎもいますね。 たどっていくと、最初のページは朝のページ。 太陽の黄色をイメージしたのか、まぶしいページにも淡々と“せん”が街を描きます。その“せん”に沿って、抑えた色調の街が彩られています。朝がきて人々が目をさまし、通りに車が走り始め……。 こんな街の動きが、すべて、ひとふでがきでたどれるように描かれているのです。 試しにたどってみてください。指で線をたどって感じながら、読んで見る絵本。 雑誌「ニューヨーカー」などでアートワークを手かげているとあって、センスは抜群です。 指が迷子にならないよう、たどりながら読む楽しい感覚を味わえます。 ローラ・ユンクヴィスト Laura Ljungkvist 1993年スウェーデンからニューヨークへ移住。『せんをたどって』とその続編のほかに2作の児童書が出版されているほか、ファッションから金融まで、さまざまな企業のパッケージや広告を制作している。また『ニューヨーカー』『ハーパース・バザー』『タウン&カントリー』『ウォールペーパー』など、数多くの雑誌でアートワークを手がけている。現在は夫と娘、そして犬とともにブルックリンに在住。
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2007年7月刊行
お買いもの、好きですか? この小さなピンク色の絵本には、フェアリー、妖精達のショッピング街が描かれています。 妖精を信じない人には見えない通りなのですが、見える人には、願うとなんでも自分のものになるという夢のようなお店がずらりと並んでいます。 それでは、ページを開いて、いざ!シルバーベル通りへ! なんて、絵が魅力的なのでしょう。ページを繰るたびに、カワイイといわずにはいられません。 こまごまとかわいらしいものがいっぱい画面を彩っているので、次はどんなお店があるのかしらとわくわくします。 ほんの少し紹介すると――、 「トリップぼうし店」では、かぶる帽子で運命が変わる?! いろんな形の帽子がずらりとならび目移りしちゃいます。 ぜったい寄ってほしいお店は、「アリババの店」です。ほりだしものがたっくさん! 古着のお店もとくべつです。極上のおとぎ話からあつめた古着ばかりですって。 あれこれながめて楽しんで、妖精世界を堪能。 さぁ、また最初から見てみようっと。 サリー・ガードナー Sally Garder
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2007年5月刊行
木の一族にも家系図があるとすれば、ブナのなかまのオーク族の家系図は、はるかむかしにさかのぼる壮大なものになるだろう。――この絵本ではオークの木を通して流れる、それはそれは長い時間が描かれています。 主人公は〈水辺のオーク〉。時をさかのぼること300年。どんぐりから芽を出して小さな双葉をひらいたところから、ゆるりと、ものがたりが語られ始めます。 木のまわりに生息する生き物たちとの関わりをもちながら、1年、2年、5年、10年と、人間の生きる時間とはまた別の木の時間が、美しい絵とともに描かれ、引きこまれます。大判の絵本に、美しく繊細に動く鳥や虫。彼らと過ごしいくうちに、120歳を超え、寒い冬を200階も過ごすうちに、少しずつ痛みがでてくるオーク。老いてゆくものの、いのちはつながってゆきます。その連鎖をどうぞゆっくり読んで見てください。 絵本のつくりですが、文字はたっぷりあり、小学校高学年くらいから楽しむのに最適です。 夏休み、お子さんに手渡してみてはどうでしょう。もちろん、大人の人にも充実した楽しみをもたらす絵本です。 リチャード・メイビー Richard Mabey
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Last Modified: 2007/10/31
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