講談社 翻訳絵本新刊情報

2004年6月10日発売

大好きな女の子のために、子ぐまは出発!?

『だいじょうぶ くまくま』表紙

『だいじょうぶ くまくま』

アレックス・デ・ウォルフ作
野坂悦子訳

ISBN4-06-262198-3 定価1,575円(税込)
よみきかせ:幼児から
ひとりよみ:小学校低学年から

 

子ぐまのくまくまは、しょんぼりしています。
なかよしの少女マーイケが、入院してしまったからです。
くまくまは、病院のマーイケのところに行こうとします。
初めて、ひとりでまちに出かけるのですが……。
くまくまは、マーイケに、あえるでしょうか?

 

【作者/アレックス・デ・ウォルフ (Alex de Wolf)】 1958年、オランダのアムステルダム郊外に生まれる。小さいころから、「絵を描くこと」と「まんがを集めること」が大好きで、お気に入りの授業は「動物園での写生」だった。建築家の父親の影響で芸術にめざめ、アムステルダムのリートフェルト・アカデミーでイラストレーションを学ぶ。卒業後、子どもの本のイラストレーター、絵本作家としてオランダをはじめ、ドイツ、イギリス、アメリカなどで活躍している。ボローニャ国際絵本原画展や、ブラティスラヴァ世界絵本原画展(BIB)に何度か絵が展示されたこともある。
 なお、名字の「デ・ウォルフ」は、オランダ語で「オオカミ」という意味。現在、アムステルダム在住。今も、動物と子どもが大好きな絵本作家である。

【訳者/野坂 悦子 (のざか えつこ)】  1959年、東京に生まれる。「本を読むこと」と「英語」が好きだった。1985年オランダに渡り、オランダ語の絵本と出会う。その後フランスに引っ越し、1990年に帰国。今でも、人や本との出会いを求め、オランダ、ベルギー、フランスを行き来している。『おじいちゃん わすれないよ』(ベッテ・ウェステラ/文 ハルメン・ファン・ストラーテン/絵 金の星社)で、第50回産経児童出版文化賞大賞を受賞。児童文学の訳書には『オシリカミカミをさがせ!』(リンデルト・クロムハウト/作 アンネマリー・ファン・ハーリンゲン/絵 朔北社)、『レアの星』(パトリック・ジルソン/作 クロード・K・デュボア/絵 くもん出版)など。また、「紙芝居文化の会」運営委員として、「カミシバイ」を世界に愛されるものにしようと、国内外で活動をつづけている。

講談社「絵本通信」のサイトには、
訳者、編集者からのメッセージが掲載されています。

 

2004年5月20日発売

新しい家族の姿をあたたかく描く

『ママがおうちにかえってくる!』表紙

『ママが おうちに かえってくる!』

トメク・ボガツキ絵 ケイト・バンクス文
木坂涼訳

ISBN4-06-262197-5 定価1,680円(税込)
よみきかせ:3さいから
ひとりよみ:5さいから

ママが もうすぐ おうちに かえってくる!
おみせを でて、えきに ついて でんしゃに のって…。
そのころ おうちでは パパが ばんごはんの したくで おおいそがし。

 

【画家/トメク・ボガツキ (Tomek Bogacki)】 1950年、ポーランド生まれ。ワルシャワ・アート・アカデミー卒業後、画家・彫刻家・デザイナーと多方面で活躍し、1973年より子ども向けの本のイラストレーションを手がけ、その独自のスタイルによって絵本作家としても国際的に評価されている。おもな著作に、『ねこと ねずみ』、『わたしの いえは ごにんかぞく』(以上、講談社)、『すき』(セーラー出版)ほか。現在は、ニューヨーク在住。

【作者/ケイト・バンクス (Kate Banks)】 アメリカ生まれ。本好きな両親の影響をうけ、幼いころから本、特に絵本に親しむ。ボストン近郊のウェルズリー・カレッジを経て、コロンビア大学で史学を専攻。卒業後、ニューヨークの出版社に勤務した後、ローマに住む。おもな作品に、『おつきさまは きっと』(ボストングローブ賞受賞)、『おかあさんと もりへ』(以上、講談社)など。現在は夫とふたりの息子とともに南フランス在住。

【訳者/木坂 涼 (きさか りょう)】 1958年埼玉県生まれ。詩人、絵本作家、翻訳家。おもな詩集に『木坂 涼詩集』(思潮社・現代詩文庫)、手がけた絵本に『みんなおっぱいのんでたよ』(福音館書店)、翻訳絵本に『ヨセフのだいじなコート』(フレーベル館)、『口を大きくあけて!〜歯の学校はこちらです〜』(講談社)ほか。トメク・ボガツキの絵本『わたしの いえは ごにんかぞく』(講談社)、『すき』(セーラー出版)の翻訳も手がける。

講談社「絵本通信」のサイトには、
訳者、編集者からのメッセージが掲載されています。

 

2004年4月25日発売

心の穴をそっとうめる やさしく不思議な物語

『こねこのプティ』表紙

『こねこのプティ』

フィリップ・ゴーサンス絵 アンヌ=マリ・ベアス文
石津ちひろ訳

ISBN4-06-262196-7 定価1,680円(税込)
よみきかせ:3さいから
ひとりよみ:5さいから

パトリシアとこねこのプティは
とってもなかよし。
でもね、ある日、プティが
いなくなってしまったの。

たいせつなペットをなくした
すべての人に捧げる
やさしく不思議な物語

 

【画家/ フィリップ・ゴーサンス (Philippe Goossens)】  サン=リュック美術学校で学んだのち、フリーのイラストレーターとして広告・映画・アニメーション・出版関係など多方面で活躍。数年前より、絵本および児童書のイラストに専念している。作品は、フランスをはじめ、ヨーロッパや世界各国で翻訳出版されている。現在、妻とふたりの子どもとともに、生地のブリュッセル在住。

【作者/アンヌ=マリ・ベアス (Anne-Marie Beasse)】  小学校の教員を経て、現在は、マニャール出版の児童局長を務める。子どもの世界にたいへん興味と愛着をもっており、想像力と独創性を駆使した作品作りで人気を集めている。趣味は白い愛馬に乗ること。

【訳者/石津ちひろ (いしづ ちひろ)】  1953年、愛媛県生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒業。3年間のフランス滞在を経て、絵本作家・翻訳家として活躍中。『なぞなぞのたび』(荒井良二/絵 フレーベル館)でボローニャ児童図書展絵本賞を、『あしたうちにねこがくるの』(ささめやゆき/絵 講談社)で、日本絵本賞を受賞。翻訳絵本に〈リサとガスパール〉シリーズ(ブロンズ新社)、『ペローのろばの皮』、『おやすみのキッス』、『パフパフ』(以上 講談社)などがある。

講談社「絵本通信」のサイトには、
訳者、編集者からのメッセージが掲載されています。

 

2003年8月29日発売

オルレブ+グライヒのコンビ第4作目登場!

『おしゃぶりがおまもり』表紙

『おしゃぶりがおまもり』

ウーリー・オルレブ文 ジャッキー・グライヒ絵
もたい なつう訳

ISBN4-06-189235-5 定価1680円(税込み)
よみきかせ:3さいから
ひとりよみ:小学校低学年から

おしゃぶりがとっても好きな、ヨナタンは、もうすぐ4歳。
おかあさんにいわれても、おしゃぶりを絶対に手放しません!
国際アンデルセン賞作家ウーリー・オルレブの絵本!

【作者/ウーリー・オルレブ (Uri Orlev)】  1931年、ポーランドのワルシャワで生まれる。ユダヤ人であるため、第2次世界大戦中ゲットーやポーランド人区で隠れ住まいをし、ベルゲン・ベルゼン強制収容所で終戦を迎える。戦後イスラエルへ移り、現在エルサレム在住。1956年、ホロコーストの体験を『鉛の兵隊』で発表。主な作品に、『壁のむこうの街』(偕成社)、『壁のむこうから来た男』『走れ、走って逃げろ』(いずれも岩波書店)、『かようびは シャンプー』『Tシャツのライオン』『ちいさい おおきな 女の子』(いずれも講談社)などがある。1996年、国際アンデルセン賞作家賞を受賞。

【画家/ジャッキー・グライヒ (Jacky Gleich)】  1964年、ドイツのダルムシュタット生まれ。大学ではアニメーションを修める。1995年より絵本を描きはじめる。作家アメリー・フリートとの作品『どこにいるの、おじいちゃん?』(日本では偕成社より刊行)で、ドイツ児童文学賞・ドイツの最も美しい本賞を受賞。

【訳者/母袋 夏生 (もたい なつう)】  長野県生まれ。ヘブライ大学文学部修士課程実用言語コースを終了。出版社勤務を経て、翻訳業に専念。主な訳書に、『壁のむこうから来た男』『走れ、走って逃げろ』(いずれも岩波書店)、『編みものばあさん』(径書房)、『ブルーリア』(国書刊行会)、『心の国境をこえて』(さ・え・ら書房)、『もちろん返事をまってます』(岩崎書店)、『羽がはえたら』(小峰書店)など。

講談社「絵本通信」のサイトからの転載

作者/ウーリー・オルレブさんよりのメッセージ

 日本では、この絵本の主人公みたいに、4歳の子がおしゃぶりをくわえていると、不自然なんですか? 大人になっても、指をしゃぶっているよりは、ずっといいじゃないですか。葉巻やパイプをくわえるまでの替わりといったら極端ですが、きっとガムやキャンディをなめはじめるまでの替わりということですから。じつは、その手の「しつけのこと」をわかったふうに、あれこれいう人たちに、私や妻は、そう応えたものです。私たち夫婦は「おしゃぶり」をとりあげようとは、しませんでした。そのうち、子どもたちが飽きて、すてました。自分からすすんですてたかって? そりゃ、ちょっとは手を貸しましたけれどね。(訳/母袋夏生氏)

訳者/もたいなつう(母袋夏生)氏よりのメッセージ

 ウーリー・オルレブ氏に、「日本のメルマガ読者にメッセージを」と電話したところ、いろいろとお話が発展して……メモをとるどころではありませんでした。「おしゃぶり」のことだけに絞って、数行にまとめ、FAXしてくださいと頼んだメッセージが上に拙訳したものです。独自の人生観からの、オルレブの至言とわかってくだされば、ありがたいのですが。
『おしゃぶりがおまもり』は、3番目の息子ヨナタンが主人公。なかなかユニークなキャラクターです。この作品では、『おおきいちいさい女の子』のダニエラが二人の弟のお姉ちゃんに、『Tシャツのライオン』や『かようびはシャンプー』のイタマルがお兄ちゃんに成長しています。じつは、それぞれ、オルレブの3人の子どもたちの日々の中から、ヒントが浮かんでできたお話の絵本だそうなのです。

担当者「おいら」のつぶやき

 初めてのボローニャ出張で、翻訳候補として手にしたオルレブ作品が、昨年刊行した『ちいさい おおきな 女の子』でした。主人公のダニエラ少女が、ある朝、とても大きな子になって、いつもは父や母にいわれる「朝のこごと」を、両親におもいっきり投げつけながら、出勤の世話をするという、超ユニークな内容にびっくり。気がつくと、今回で4話目の刊行に立ち会うことが出来ました。イスラエルからのニュースを見るにつけ、おろおろするのは、私だけではないと思いますが、そんなテルアビブで、深くそして静かに人間のユニークさを描くオルレブ氏のこの絵本連作には、輝く明るさと希望が隠されています。ナチスの絶滅収容所から生還したオルレブゆえの温かさと想うのは、深読みしすぎでしょうか。ぜひ、『おしゃぶり』を読んでみてください。

 

関連図書〈ウーリー・オルレブの絵本〉

『かようびは シャンプー』
ウーリー・オルレブ/文 ジャッキー・グライヒ/絵 もたい なつう/訳
シャンプー大嫌い! 国際アンデルセン賞作家の絵本!
『Tシャツの ライオン』
ウーリー・オルレブ/文 ジャッキー・グライヒ/絵 もたい なつう/訳
かわいいライオンは、嫌い? 国際アンデルセン賞作家の絵本!
『ちいさい おおきな 女の子』
ウーリー・オルレブ/文 ジャッキー・グライヒ/絵 もたい なつう/訳
大きな子は大いそがし! 国際アンデルセン賞作家の絵本!

★『かようびはシャンプー』は、2000年のやまねこ賞絵本部門第1位作品です。
やまねこ翻訳クラブ『かようびはシャンプー』のレビュー
やまねこ翻訳クラブ『Tシャツのライオン』のレビュー
やまねこ翻訳クラブ『ちいさいおおきな女の子』のレビュー

 

2003年6月刊行

とってもかわいいキャラクターが新登場!
2冊同時刊行

『カモノハシのプラティ
たからさがしにいく』

クリス・リデル作 おかだ よしえ訳

原題: "Platypus" (2001)

『カモノハシのプラティ
うれしいいちにち』

クリス・リデル作 おかだ よしえ訳

原題: "Platypus and the Lucky Day" (2002)

 

『カモノハシのプラティ たからさがしにいく』
カモノハシのプラティは、新しい宝物を探しに海へ……。なにが見つかるかな?

『カモノハシのプラティ うれしいいちにち』
今日はついてる! と、たこあげにでかけたプラティ。ところが、ついてるどころか、大変なことばかり起こって……!?

【作者/クリス・リデル (Chris Riddell)】  南アフリカ生まれ。ブライトン大学卒業後、経済誌の漫画、小説のさし絵等、幅広い分野で画家として活躍している。リチャード・プラットと組んだ「Pirate Diary」で、2002年ケイト・グリーナウェイ賞を受賞。キャサリン・ケイブと組んだ「Something Else」では、ユネスコ賞を受賞している。手がけた絵本に、『ぞうって、こまっちゃう』(徳間書店)がある。

【訳者/岡田 好惠 (おかだ よしえ)】  1950年、静岡県生まれ。青山学院大学仏文科卒業。翻訳作品に、『ぼく パパに なるんだよ』(講談社)、『ジャングル・ブック』(講談社・青い鳥文庫シリーズ)、『だれをのせるの、ユニコーン?』(評論社)『デルトラ・クエスト(全8巻)』(岩崎書店)など。著作に、『アインシュタイン』、『ダイアナ妃』(講談社・火の鳥文庫シリーズ)などがある。

講談社「絵本通信」のサイトには、
訳者、編集者からのメッセージが掲載されています。
かわいいプラティにも会えるページです。ぜひアクセスしてみてください。

 

2003年4月刊行

マーガレット・ワイズ・ブラウンの傑作絵本登場!

おおきな きかんしゃ ちいさな きかんしゃ

マーガレット・ワイズ・ブラウン/文 アート・セイデン/絵
小池昌代/訳

原題: "The Train to Timbuctoo" (1951)

 

おおきな機関車と小さな機関車が、遠くの町トンブクトゥーめざして出発進行!
たくさんの客車や貨車をしたがえて、二つの列車は、走ります。
―1951年の刊行以来、全米で読みつがれてきた、ニューベリー賞作家マーガレット・
ワイズ・ブラウンの傑作絵本登場!

【作者/マーガレット・ワイズ・ブラウン (Margaret Wise Brown)】 1910年、アメリカのニューヨーク市ブルックリンに生まれ、ロング・アイランドで育つ。バージニア州ホリンズ・カレッジから、ニューヨーク市のバンク・ストリート教育大学に進む。卒業後、出版社に勤務し編集者となる。15年の編集者生活のかたわら、100冊におよぶ絵本を書く。その後、執筆に専念。1947年に出した『おやすみなさい おつきさま』(絵/クレメン・ハード 日本では評論社より)で、圧倒的評価をえた、アメリカ児童文学・絵本を代表する作家。1952年、滞在先のフランスにて病没。享年42歳。

【作者/アート・セイデン (Art Seiden)】 1950年代から、アメリカで活躍したイラストレーター。いきいきとした動線と、色彩感覚ゆたかな楽しい作品には定評があり、現代アメリカを代表するイラストレーターといわれている。主な作品に、『The Animal's Playground』『The Turtle and Rabbit』(ともに米ランダム・ハウス社)『My ABC book』『The Little Engine that Laughed』(ともに米ワンダー・ブックス社)などがある。

【訳者/小池 昌代 (こいけ まさよ)】 1959年、東京に生まれる。詩人。津田塾大学国際関係学科卒業。出版社で長年編集にたずさわったのち、現在は文筆業に専念している。詩集に、『水の町から歩きだして』『青果祭』『永遠に来ないバス』(1997年/現代詩花椿賞)『夜明け前十分』(いずれも思潮社)、『もっとも官能的な部屋』(書肆山田・1999年/高見順賞)、エッセイ集に『屋上への誘惑』(岩波書店・2001年/講談社エッセイ賞)などがある。絵本の翻訳で『ゆきが ふりはじめたら』(講談社)などがある。

講談社「絵本通信」のサイトには、
訳者、編集者からのメッセージが掲載されています。

 

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メープル・ストリート

Last Modified: 2004/6/25
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