2009年5月刊行!チャペック童話 絵本シリーズ第3段!
ブックポートさんのサイトでは、本の中身もご覧になれます。[Link]さあ、今回は、カレル・チャペックの兄ヨゼフが書いた物語です。その物語と組む画家はどいかやさん。新しいチャペック童話シリーズがでるたびに新鮮な驚きがあるのは、毎回変わる画家の方。どいかやさんの絵も童話にぴったりです。 98歳(!)になっても、陽気でいきいきしている「わたし」のひいおじいさん。まんまるではちきれんばかりの体をもつひいおじいさんの大好物はビールです。 ある日、馬を売ったお金を手元にしたひいおじいさん、帰り道に夕立にあってしまい、みすぼらしい居酒屋に入ります。居酒屋の名前は「絞首刑にされた男と酒瓶亭」、なんて名前でしょう。これが示すように、この居酒屋ではひともんちゃくがおこり……。 絵物語のように、どのページにもどいかやさんの絵がたっぷり入っていて、小さい子から楽しめます。まんまるなひいおじいさんは、陽気さが伝わってくるように描かれ、大変なできごとにあっていても、ついほんわかしてしまいそう。それにしても、チャペックの童話はなんておもしろいのでしょうか。今回はちょっぴりハラハラしながら、最後までおもしろさがゆるぎません。 いままでの2冊同様、帯もひらくとすてきな一枚の絵が登場! カバーをはずした本もまた美しい。ぜひぜひ手にとってご覧下さい。 【作】ヨゼフ・チャペック (1887-1945)
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2008年10月刊行!チャペック童話 絵本シリーズ第2段!
前作『郵便屋さんの話』(フェリシモ出版)につづき、チャペック童話集の第2弾が刊行されました。 今回もすばらしい装丁です。カバーのつくり(本書もカバーを開くとポスターのような一枚のイラストが楽しめます!)、挿絵、そして物語のナンセンスなユーモア。 丁寧につくられた上質な絵本。 お話はそこそこにボリュームがあるので、今回も縦書き。 絵本ですから、すべてのページに美しい型染の絵がお話をひきたたせています。 『お医者さんのながいながい話』は、チャペックの代表作でもありますから、みなさんの中でも読まれてかたが多いかもしれません。 みなにおそれられている魔法使いマギアーシ。ある日、魔法の薬を弟子につくらせ、自分は様子をみながらプラムを食べていると、種をのどにつまらせてしまいました。親方の苦しんでいるので、急いでお医者さんを呼びにいった弟子のヴィンツェク。到着したひとりのお医者さんは、手術が必要で自分だけの力では足りない、とほかに3人のお医者さんも弟子に呼びに行かせました。到着を待っている間に、お医者さんはあるお話を始めます。そして到着したほかの3人も、それぞれお話を魔法使いに聞かせます。さて、ながいお話が続いていますが、肝心の種はとれたでしょうか? 魔法使いは大丈夫だったでしょうか? 入れ子のようなお話が続く中、本筋にもどってのオチは現代的ですらあります。 ■ブックポートさんのサイトでは、本の中身もご覧になれます。[Link] 【作】カレル・チャペック (1890-1938)
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2008年3月刊行
チェコを代表する劇作家でもあり、小説家でもあるカレル・チャペック。 チャペックは11編の童話を書き、本書は1931年に発表された短編集に収録された1編に、日本人の画家が描きおろした絵が入った、単行本です。 コルババさんという郵便屋さんが、ある日、自分の仕事にやる気をなくしてしまいます。郵便物を配達しても、手紙の内容はどうでもいいものばかりだし、郵便局は退屈でワクワクするような事柄は何もおきない、そんな風に思ってしまい、つい、ストーブの横で居眠りをしてしまいます。ふと気づくと、なんともう夜更け。もちろん同僚はみな帰ってしまいました。ネズミが走り回るような音で目をさましたのですが、目をこらしてみると、なんとネズミではなく、郵便局員の姿をした小人です。なおもみていると、小人たちは、自分らの郵便仕事が終わり、トランプをはじめました。札は手紙です。信書の秘密があるので、中をあけることはできない手紙ですが、小人たちは特別な力でもって、トランプをすることができたのです。コルババさんは小人たちの前に姿をあらわし、その秘密を聞くことができました。そのことが、コルババさん助けることにつながっていくのですが、もちろんその夜には気づいていません……。 仕事に喜びを見いだせなかったコルババさんが、小人たちと偶然出会うことによって変化がおこります。無味乾燥に思えた手紙にも真心がこもっているものがあるのです。 心をこめて書かれた手紙のもたらす幸福感――これはいつの時代にもあるのではないでしょうか。 お話もキュートなのですが、挿絵もすばらしくステキなんです! 中間色の色あいが、チェコのイメージにぴったりですし、郵便屋さんのコルババさんも、きっとこういう容姿だろうと納得できてしまう。縦書きの文字組も読みやすく、ルビもあります。すべてのページに絵が入っているので、小さい子から楽しめるでしょう。 そして、本のつくりも見逃せません。本のカバーはぜひ全部開いてみてください! 帯かと思ってしまう絵も折られているだけで、すべて一枚の絵になる豪華さ。 ブックポートさんのサイトでは、本の中身もご覧になれます。[Link] 【作】カレル・チャペック (1890-1938)
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Last Modified: 2009/06/22
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