子どもの本の国土社新刊情報

2004年1月 『人間美の追求 ルネサンスの時代』 2月 『アトリエから戸外へ 印象派の時代』『想像と個性の競演 モダン・アートのはじまり

2004年3月刊行

名画で見る世界のくらしとできごと 最終巻!

マルチ・メディアと美術:表紙

マルチメディアと美術
現代美術のゆくえ

アントニー・メイソン 著
八木 恭子 訳

ISBN 4-337-21404-6
定価 2940円(税込)

1945年、第二次世界大戦がおわり、西洋美術の中心はヨーロッパからアメリカへと移っていきます。
20世紀後半に登場した美術界の流れの多くが、アメリカで進化し花ひらいていくのです。
美術が時代とともに進化していく様が、その発想や素材から感じられます。
著者、アントニー・メイソンは「はじめに」の中で、「ほんとうの意味で、美術には国境がなくなったといえる」と語っています。

最終巻も、訳者の八木恭子さんからご紹介をいただきました。

 シリーズ4巻目となるこの巻では、おもに20世紀後半の美術のながれや作品が紹介されています。
見開きごとにまとめられたテーマに、用語解説、ひとくちメモ、世界各国の芸術を紹介する「世界の美術さんぽ」と、さまざまなトピックが添えられているので、いろいろな観点から読むことができるというのが、このシリーズの魅力です。
 現代美術というと、ちょっと理解しがたく、とっつきにくいイメージがあったりもしますが、たとえばウォーホルのミッキーマウスの作品があったり、部屋のかざりとしてもおなじみの「モビール」があったりと、カラフルなページにみちびかれるまま読みすすむうちに、美術にはいろいろなかたちがあることを知り、これまでよりも身近に感じることができます。美術に興味がない子どもたちにも、興味をもってもらう、いいきっかけの本になるのではないでしょうか。
 また、今まさに活躍している芸術家たちも紹介されているので、生きている美術のながれを感じることができるというのも、この現代美術の巻ならではの魅力です。
 子ども向けに書かれていますが、内容的にはやさしすぎず、大人も楽しめるシリーズだと思います。
 ぜひ幅広い年代の方々に楽しんでいただきたいです。


【作者】アントニー・メイソン Anthony Mason
 美術史、歴史、地理、探検史の分野で活躍している作家。すでに、著書は子ども向け、大人向けをあわせて50冊以上にのぼる。ベルギーやフランドルにも精通しており、ガイドブックも多数手がけている。作品に、"Performing Arts: Culture Encyclopedia(舞台芸術――文化の百科シリーズ)"、"Ancient Civilizations of the Americas(アメリカ大陸の古代文明)"などがある。現在は、ベルギー人の妻ミリアムと息子のロレンスとともにロンドンに在住。

【訳者】八木恭子 やぎ・きょうこ 石川県生まれ。成城大学文芸学部英文学科卒業。アパレルメーカー勤務などを経た後、翻訳を志す。大学在学中より美術に興味を持ち、美術史・博物館学などを学び、博物館等学芸員資格取得。かつてニューヨークを訪れた際に出会った、美術はギャラリーのさまざまなあり方に感銘をうけ、その後、とくに現代美術や写真への理解を深める。

【監修】平野千枝子 ひらの・ちえこ 1991年慶應義塾大学院文学研究科修士課程修了。東京都新美術館開設準備室を経て、2003年まで東京都現代美術館に学芸員として勤務。主な担当展覧会に「ニューヨーク・スクール」展など。戦後アメリカ美術研究および日本現代美術の批評活動を行う。

装幀/石山悠子


2004年2月刊行

名画で見る世界のくらしとできごと 第3巻!

想像と個性の競演:表紙

想像と個性の競演
モダン・アートのはじまり

アントニー・メイソン 著
木村 尚美 訳

ISBN 4-337-21403-8
定価 2940円(税込)

時代は1900年代にうつります。美術界の大きな変革がおしよせ、新世代の画家が登場しました。
ピカソは現実の世界を幾何学の形に分解して、それを画面で再構成し私たちにみせます。
マティスは、実際とはまったくことなる色づかいで表現しました。
抽象美術もうまれ、ダリやマグリットもふしぎな構図をみせてくれました。

訳者の木村尚美さんはこう語ります。

 ピカソやダリ、マグリット、ミロ、マティスといった芸術家の作品を目にすると、奇抜な雰囲気に圧倒され、「だから芸術ってよくわからない」と思う方も多いでしょう。しかし、美術界の流れの中で、この時代の芸術家たちが何を求めてこのように大胆な作品を制作したのかを理解すれば、今まで知らなかった新しい世界が目の前に広がるはずです。
 それまでの美術界の伝統をうちやぶろうとした芸術家もいれば、社会への批判や怒りを作品にこめた芸術家もいます。抽象美術が誕生したのもこの時代でした。
 伝統を重んじていた当時の美術界にあって、彼らの作品の多くは、世間からはげしい非難をあびました。しかし、その中で自分の考えを表現しつづけた芸術家たちの想いが、今日の現代美術の礎を築きあげました。
 今年の9月から12月には、マティス没50年を記念したマティス展が開催されます。マティスは、20世紀のもっとも優れた芸術家と称えられるピカソとも親交が深く、なおかつ、いまだに絶大な人気があります。マティスはどのような想いを胸に作品を制作したのでしょうか。ぜひこの本をご覧いただいき、その上で作品の奥にひそむ想いを実際に感じていただきたいと思います。
(c) Naomi Kimura

木村さんがご紹介してくださった「マティス展」は国立西洋美術館にて催されます。日本初公開のマティスの挿絵本、ジャズの原画シリーズ全20点のほか、140点以上に及ぶ油彩、切り紙絵、素描、版画、彫刻が展示されるとのこと。期間は9月10日(金)〜12月12日(日)です。日本でのマティス展は23年ぶりだそうです。


【作者】アントニー・メイソン Anthony Mason
 美術史、歴史、地理、探検史の分野で活躍している作家。すでに、著書は子ども向け、大人向けをあわせて50冊以上にのぼる。ベルギーやフランドルにも精通しており、ガイドブックも多数手がけている。作品に、"Performing Arts: Culture Encyclopedia(舞台芸術――文化の百科シリーズ)"、"Ancient Civilizations of the Americas(アメリカ大陸の古代文明)"などがある。現在は、ベルギー人の妻ミリアムと息子のロレンスとともにロンドンに在住。

【訳者】木村尚美 きむら・なおみ 東京都生まれ。学習院大学文学部卒業。TBS番組「世界遺産」のリサーチ記事翻訳にたずさわり、世界各国の地域性や国民性、歴史的背景、建造物の歴史的、美術的価値について理解を深めた。また、長年モダン・アートに興味を持っており、趣味で美術館めぐりや絵画の模写をしている。訳書に『指圧――マッサージより簡単に出来るもう一つの癒しと健康法』(産調出版)などがある。

装幀/石山悠子


2004年2月刊行

名画で見る世界のくらしとできごと 第2巻!

アトリエから戸外へ:表紙

アトリエから戸外へ
印象派の時代

アントニー・メイソン 著
武富博子 訳

ISBN 4-337-21402-X
定価 2940円(税込)

14世紀にはじまるルネサンスの時代――この時の名画を1巻め『人間美の追求』でご覧になられましたか。
2巻め、時は19世紀にうつります。この時代は、フランスの美術界で印象主義がとりいれられました。
著者の「はじめに」を読むと、「はじめて印象派の絵を見た人たちは、まるで完成していないスケッチのようだといって、ばかにした」そうです。でも安心してください。すぐに美術界の大きな流れとして認められました。

この巻の魅力も、翻訳者の武富さんから教えていただきました。

 この巻には、モネやルノワールをはじめとする印象派や、セザンヌ、ゴッホ、ゴーガン、ロートレックといったポスト印象派などの多くの巨匠たちが登場します。日頃から名前を聞いたり、作品を目にしたりすることもあるのではないでしょうか。そんな画家たちについてもっと知りたいと思ったときに、この本を手にとってみてください。
 印象派とは、どんな絵を描く、どんな画家たちなのか? どうして画期的だったのか? 印象派やポスト印象派が活躍したころは、どんな時代だったのか? それぞれの画家は、どんな生き方をしたのか? そんな疑問が少しずつ解けていくことと思います。
 本では、ドガが日本の浮世絵の構図につよく影響されたことや、ルノワールが生涯に6000点を超える絵を描いたことなど、各画家のさまざまなエピソードを紹介しています。また、同じ19世紀末の点描主義、象徴主義、ナビ派などの美術もとりあげています。
 明るく優しい色合いの図版を眺めているだけでも、印象派の絵の魅力を感じていただけることでしょう。今年は各地で印象派の展覧会が開催されていますが、この本がきっかけで、本物の絵を見にいきたいと思っていただけたら嬉しいです。

(c) Hiroko Taketomi


○ 「モネ・ルノワールと印象派展」が東京、渋谷Bunkamuraで5月9日(日)まで催されています ○
○ 「パリ マルモッタン美術館展 モネとモリゾ 日本初公開ルアール・コレクション」○
東京都美術館で3月28日(日)まで。
その後京都市美術館(4/6〜5/23)、宮城県美術館(6/1〜7/19)、松坂屋美術館(7/31〜9/5)
○ お近くの方はいかがですか ○

【作者】アントニー・メイソン Anthony Mason 美術史、歴史、地理、探検史の分野で活躍している作家。すでに、著書は子ども向け、大人向けをあわせて50冊以上にのぼる。ベルギーやフランドルにも精通しており、ガイドブックも多数手がけている。作品に、"Performing Arts: Culture Encyclopedia(舞台芸術――文化の百科シリーズ)"、"Ancient Civilizations of the Americas(アメリカ大陸の古代文明)"などがある。現在は、ベルギー人の妻ミリアムと息子のロレンスとともにロンドンに在住。

【訳者】武富博子 たけとみ・ひろこ 東京都生まれ。幼少期の多くをメルボルンとニューヨークですごす。上智大学法学部国際関係法学科卒業。銀行勤務を経て翻訳の世界へ。共訳書に『ロンリープラネットの自由旅行シティガイド ニューヨーク』(メディアファクトリー)などがある。印象派作品には子どものころから親しみをいだいていたが、その後、象徴主義や世紀末芸術にひかれるようになった。本書翻訳中にオルセー美術館を訪れる機会があり、絵の見方を深められたと感じている。

装幀/石山悠子


2004年1月刊行

名画で見る世界のくらしとできごと 刊行スタート!

人間美の追求:表紙

人間美の追求
ルネサンスの時代

アントニー・メイソン 著
熊谷淳子 訳

ISBN 4-337-21401-1
定価 2940円(税込)

国土社から魅力的なシリーズがはじまった。
「名画で見る世界のくらしとできごと」は全4巻。構成は下記のとおり。

1 人間美の追求 ルネサンスの時代(熊谷淳子訳)
2 アトリエから戸外へ 印象派の時代(武富博子訳)
3 想像と個性の競演 モダン・アートのはじまり(木村尚美訳)
4 マルチ・メディアと美術 現代美術のゆくえ(八木恭子訳)


 美術の歴史の大きな動きにあわせてえらんだ世界の名画を味わい、楽しみながら、絵画にこめられた当時の人びとのくらしぶりや、慣習、社会のしくみなどを読み解くシリーズ。芸術家たちのエピソードや、用語解説、あるいは、同じ時代にアジアや日本、中南米、アフリカなど世界各地で生まれたさまざまな美術の「かたち」についてもふれていく。巻末に年表、さくいん付。

翻訳者の熊谷さんより、この本の魅力を教えていただきました。

 このシリーズは、見開きでひとつのトピックが完結する構成をとっています。この巻でも、「遠近法」「ミケランジェロ」「マニエリスムと反宗教改革」など、ルネサンス美術を知る手がかりとなる18のトピックを見開き単位で解説しています。すべてのトピックにひととおり目をとおすと、ルネサンス美術の全体像がつかめるようになっていますが、トピックはそれぞれ独立しているので、必要なところだけを部分読みすることもできます。
 ルネサンス美術を紹介する本といっても、内容は美術一辺倒ではありません。作品の解説や芸術家の紹介には、当時の社会や人びとの世界観といった時代背景がたくみに盛りこまれています。個々の作品を純粋に芸術として鑑賞するというより、それが制作された背景について理解を深めることに力点が置かれているように思います。
 この本の最大の魅力は、どのページを開いてもまず目に飛びこんでくる絵画や彫刻の数々かもしれません。鮮やかな図版が本文に負けない広いスペースを占め、作品に反映されたルネサンスの活気やエネルギーを伝えています。

(c) Junko Kumagai


【作者】アントニー・メイソン Anthony Mason 美術史、歴史、地理、探検史の分野で活躍している作家。すでに、著書は子ども向け、大人向けをあわせて50冊以上にのぼる。ベルギーやフランドルにも精通しており、ガイドブックも多数手がけている。作品に、"Performing Arts: Culture Encyclopedia(舞台芸術――文化の百科シリーズ)"、"Ancient Civilizations of the Americas(アメリカ大陸の古代文明)"などがある。現在は、ベルギー人の妻ミリアムと息子のロレンスとともにロンドンに在住。

【訳者】熊谷淳子 くまがい・じゅんこ 新潟県生まれ。大阪教育大学、コロラド大学大学院修士課程で言語・コミュニケーション障害学を学んだのち、大学助手などを経て翻訳を志す。現在は翻訳のかたわら、おはなし会などの活動をつうじて子どもの本にかかわっている。ローマとヴァチカン市国の建築や彫刻をあつかった文書を訳したことがきっかけで、ゴシック、ルネサンス、バロックの美術に関心をもつようになった。

装幀/石山悠子

2001-2002年翻訳児童書刊行情報

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  電話 03-5348-3710  ファックス 03-5348-3765
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担当: さかな
Last Modified: 2004/04/13
HTML編集: 出版翻訳ネットワークやまねこ翻訳クラブ