2001年-2002年 子どもの本の国土社新刊情報

2002年11月刊行
キング牧師の力づよいことば:表紙 キング牧師の力づよいことば
マーティン・ルーサー・キングの生涯

ドリーン・ラパポート 文 ブライアン・コリアー 絵
もりうち すみこ 訳


原題 Martin's BIG Words
The Life of Dr. Martin Luther King, Jr.

【内容紹介】 世界をうごかし、今もわたしたちをはげましつづけるキング牧師の力づよいことばと、愛と勇気にみちた生涯を詩のように簡潔な文体と、才気あふれる大胆なコラージュで描き出します。2002年度のコールデコット賞オナーに選ばれた絵本。

メールマガジン「海外読物案内」にレビューが掲載されました!(1月28日配信)

 非暴力の黒人公民権運動を指導し、1964年にノーベル平和賞を受賞したキング牧師。本作は、彼が残した言葉を1フレーズずつあげながら、彼の生涯を紹介する絵本である。
 絵は、コラージュと水彩をあわせて、すっきりした配色で美しく描かれ、キング牧師の言葉とともに鮮烈に心にくいこんでくる。牧師のバックに描かれた、様々な色、細かい模様のステンドグラスから、厳かで神々しい空気が流れだしてくるようだ。
 キング牧師は1929年、アメリカ南部のアトランタ生まれ。子どものころは、町のいたるところに「白人専用」の標識があるのを見て暗い気持ちになった。だが、母さんの「あなたはいい子よ」という言葉、教会の牧師である父さんの言葉、聖書の言葉にはげまされ、「ぼくも人びとを勇気づける言葉をかたろう」と志をたてる。そして、大人になり牧師になった彼は、バスボイコット運動や行進など、徹底した非暴力手段に訴えて、自由を求める運動を続けた。
 キング牧師が求めたものは、黒人の自由だけでなく、世界中の人の、不正な権力と暴力からの自由である。私たちは憎しみにとらわれ、悲しい行動にでるときがある。けれど牧師は、憎むものを愛さねばならないと、本当の勇気と愛を教えはげます。こぶしではなく、愛ある言葉の力が人々の目を開き歴史を変えたことを、「愛こそがあらゆる問題を解決する」ことを、私たちは永遠に語りつぎたい。

三緒由紀(やまねこ翻訳クラブ)

〜 編集者より 〜

 暴力による報復がひろまりつつある現在、キング牧師の力にみちた言葉をとおして、こぶしをふりあげるのではなく、言葉をつくして、自分の中の大切なものを勝ちとる、守ることが大事なんだよ、と、わかい読者につたえたくて刊行しました。
 圧倒的な迫力で迫る表紙といい、歴史的事実をふまえたリアルな表現と、大胆にシンボライズされたコラージュを縦横に駆使したコリアーの絵は、ページをくるごとに、わたしたちに挑むかのようにせまり、感動的に描き上げます。
 巻末の年表とあわせて、「わたしには夢がある」と力づよく語りかけて平和を願う心からのメッセージを、今こそあらたに、手わたしていきたいとおもいます。


【文/ドリーン・ラパポート】 ニューヨーク市生まれ。公民権活動、音楽の教師を経て、子どもの本の作家となる。アメリカ史上の知られざる英雄に光りをあてたすぐれた作品を発表している。作品に『フリーダム・リバー』(コレッタ・スコット・キング・オナー賞)などがある。

【絵/ブライアン・コリアー】 メリーランド州生まれ。15歳でコラージュと水彩画を組み合わせた独自の画法を生み出した。以後すばらしい絵本を描くかたわら、学校や図書館で、本や芸術について語っている。作品に『アップダウン』(コレッタ・スコット・キング賞)、『フリーダム・リバー』(コレッタ・スコット・キング・オナー)など。

【訳/もりうちすみこ】 
1955年、福岡県生まれ。九州大学教育学部卒業。訳書に『Xをさがして』(さ・え・ら書房)、絵本『ジェニー・エンジェル』(岩崎書店)、『真実の裏側』(めるくまーる)などがある。


▼ブライアン・コリアーさんのサイト
http://www.bryancollier.com/
▼やまねこ翻訳クラブ ブライアン・コリアー作品リスト
http://www.yamaneko.org/bookdb/author/c/bcollier.htm


 

2002年4月刊行

とどまることなく
――奴隷解放につくした黒人女性ソジャーナ・トゥルース――

アン・ロックウェル文 グレゴリー・クリスティー絵
もりうちすみこ訳

原題: "ONLY PASSING THROUGH :
The Story of Sojourner Truth"

【内容紹介 この絵本は、19世紀のアメリカを生きた一人の黒人女性ソジャーナ・トゥルースの、パワフルな半生を描いた物語です。時代はうつっても、今の時代も、自分自身の正しいと信じることを語り、行動し、それを続けることのむずかしさと大切さは、なんら変わらないと考えて、今を生きるわかい人たち、子どもたちにぜひ、読んでほしいと思います。主人公ソジャーナを表すにふさわしい、力強い絵、大胆なデフォルメを、よりきわだたせる、見る者の心をとらえてはなさない、まっすぐなまなざし。この絵で、故キング牧師にちなんで創設された、「コレッタ・スコット・キング賞」の、イラスト部門で賞を受けています。

【文/アン・ロックウェル】 30年以上にわたって、子どもの本の作家として第一線で活躍し、発表した本は100冊をこえる。絵本『とどまることなく』で、彼女は、歴史への関心と作家としての情熱をみごとに結びつけたと賞賛された。コネチカット州オールドグリニッジ在住。

【絵/グレゴリー・クリスティー】 1971年、アメリカ、ニュージャージー生まれ。初めての作品 "The Palm of My H eart: Poetry by African American Children"  で1997年のコレッタ・スコット・キング賞オナー、『とどまることなく』で2001年度のコレッタ・スコット・キング賞に輝いた。ニューヨークの視覚芸術学校で美術の学位をとり、絵本作家として活躍中。ニューヨーク在住。

【訳/もりうちすみこ】 1955年、福岡県生まれ。九州大学教育学部卒業。訳書に『Xをさがして』、絵本『ジェニー・エンジェル』、『生きのびるために』がある。

 

2001年11月刊行

ゆうれい出したら3億円

ジャン・フランソワ・メナール著 長谷川たかこ訳
かたおかまなみ絵

原題: "Quinze millions pour un fantome"

【内容紹介】 「人生は、たのしまなくては!」が口ぐせだった、のんきなフェルナンおじさんが、ぼくと妹に、巨額の遺産をのこしてくれた。ただし、きいたこともない女性のところに、おじさんの「ゆうれい」を出さないと、その遺産はもらえないという。おじさんらしいわるふざけだ。うけてたつぞ。さっそくぼくらの作戦が開始した!
フランスらしい小粋なタッチで描かれる、ちょっとせつない恋のユーモア・ミステリー。

【著/ジャン・フランソワ・メナール】 大学で哲学を専攻。その後、映画監督の助手を経て、子どもの本の作家になる。ロアルド・ダールの作品や「ハリー・ポッター」シリーズの仏訳者。

【訳/長谷川たかこ】 上智大学仏文科卒業後、パリ大学へ。帰国して、翻訳者として活躍後、再び渡仏。フランスに住んで15年。現在フランス人の夫とふたりの子どもとの4人暮らし。「カレンダーにはなかった日」など訳書多数。

【絵/かたおかまなみ】 静岡にアトリエを持つ。画家のさいとうまり氏に師事した後デビューを果たす。「ナツカのおばけ事件簿」シリーズや「だいすき朝の読み物75話」などの挿絵を描く。

最新の刊行情報へ

株式会社国土社 
〒161-0034 東京都新宿区上落合1-16-7
  電話番号 03-5348-3710  ファックス 03-5348-3765
国土社のホームページ http://www.koutoku.co.jp/kokudosha/

Copyright (C) 2002-2004 Kokudosha co.,Ltd..

メープルストリートへ戻る

担当:NON & さかな
Last Modified: 2004/02/12
HTML編集: 出版翻訳ネットワークやまねこ翻訳クラブ