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 ▼第26回(2023年)★読み物部門★  やまねこ翻訳クラブ 23/11/25(土) 11:22

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 ■題名 : 第26回(2023年)★読み物部門★
 ■名前 : やまねこ翻訳クラブ
 ■日付 : 23/11/25(土) 11:22
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   第26回(2023年)★読み物部門★投票の様子です。

≪投票内容≫

ハンドル名(※(=^_^=)は、匿名希望の会員です。)

順位/タイトル/出版社名
(※【】内のシリーズ名は、管理人が便宜上付記したものです。)
その他の書誌情報
投票コメント

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mamacho(WYN-2291)    

1位/パフィン島の灯台守/評論社
マイケル・モーパーゴ作/佐藤見果夢訳/2023.02
あたたかくてどこか切なくて、いつまでも余韻が残るお話でした。情感あふれる絵がまたよかったです。

2位/起業家フェリックスは12歳/あすなろ書房
アンドリュー・ノリス作/ 千葉茂樹訳/2023.02
お金や世の中の仕組みをおもしろく伝えていて、読んでいてわくわくしました。子どもだけでなく大人にもお薦めの本です。

3位/【ページズ書店】ページズ書店の仲間たち(1) ティリー・ページズと魔法の図書館/文響社
アナ・ジェームス作/池本尚美訳/2023.03
謎解きとサスペンスフルな感じが楽しめて、とにかく続きが読みたくなるおもしろさでした。

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(=^_^=)

1位/アンナは、いつか蝶のように羽ばたく/アストラハウス
ヤングケアラー、移民問題、心の病といった非常に重いテーマを扱いながら、読者の希望を失わせることなく、かといって夢物語にもしないところに作者の誠実さを感じました。

2位/図書館がくれた宝物/徳間書店
なつかしく、あたたかい雰囲気の物語。過酷な状況で本が心の支えになるところは、きっと多くの方が共感されたと思います。

3位/西の果ての白馬/徳間書店
コーンウォールの風や土の匂いを感じ取れるような物語集。情景が目の前にすっと浮かんでくるような文章でした。語りの巧みさは、さすがの一言です。

4位/赤毛のアン/小学館(世界J文学館)
いきいきとした新訳で、新しいアン像が胸に刻まれました。マリラとマシューの魅力も、改めてしみじみと感じられる本でした。

5位/このすばらしきスナーグの国/徳間書店
これぞファンタジー、とわくわくしながら読みました。ビスケットに砂糖衣で書かれた手紙、などディテールも楽しい一冊。

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(=^_^=)

1位/赤毛のアン/小学館(世界J文学館)

2位/ブックキャット/徳間書店

3位/星をつかんでポケットへ/ほるぷ出版

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bagpuss(CYN-2207)    

1位/シートン動物記/小学館(小学館世界J文学館)
アーネスト・トンプソン・シートン作/中村久里子訳

2位/西の果ての白馬/徳間書店
マイケル・モーパーゴ作/ないとうふみこ訳

3位/わたしの心のきらめき/鈴木出版
シャロン・M・ドレイパー作/横山和江訳

4位/チベットのむかしばなし しかばねの物語/のら書店
星泉編訳

5位/そんなのうそだ!/岩波書店
ジーン・メリル 作/小宮由訳

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shoko(WYN-1042)    

1位/星をつかんでポケットへ/ほるぷ出版
夢の中で子どもの頃のママと会い、それが現実とリンクするという設定や、そのヒントを元にママを理解していくという展開がおもしろい。サフィヤのママの香りを想像しつつ読み進み、最後は涙した。

2位/アンナは、いつか蝶のように羽ばたく/アストラハウス
ヤングケアラーの問題に長女として「こうあらねばならない」という中国の文化的思想がからみあっているところが特徴的。ローリーとの出会いがアンナの閉塞的な毎日に風穴をあけ、ゆっくり目の前が開けていく展開に希望を感じた。

3位/わたしの心のきらめき/鈴木出版
これまでできなかったことを当然のように行えるこのキャンプでの、メロディたちの成長がうれしい。ハンデあるだけで特別扱いされていた子たちがそうされずにすむことのうれしさよ。普通とは何か、自分の中の無意識に気づかされた。

4位/起業家フェリックスは12歳/あすなろ書房
お金を得るだけでなく、ビジネスで得られること、経験できることが子どもに伝わりやすいストーリーで書かれているのが、とてもよい。得するとか儲けるだけに注目が集まりがちな今の時代に読んでもらいたい。

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さいばし(CYN-2220)    

1位/パフィン島の灯台守/評論社
マイケル・モーパーゴ作、ベンジー・デイヴィス絵/佐藤見果夢訳/2023年2月

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えみりい(WYN-0041)    

1位/図書館がくれた宝物/徳間書店
 過酷な状況が過酷に書かれているのに、読むのにつらくない。これぞ児童書という感じ。主人公の子どもたちはどの子も好きにならずにいられないし、司書さんはいつでも場面を明るく温かくしてくれる。よかった。

2位/最後の語り部/東京創元社
 久しぶりにぞっとするようなディストピアのSFを読んだ。けれど、恐ろしい現実の合間合間にはさまる温かい記憶やお話、励ましをくれる夢が力をくれる。一気読み。

3位/西の果ての白馬/徳間書店
 イギリスのはしっこの半島の村の、昔話のような不思議な物語。ちょっと怖い部分や不幸の場面もとても穏やかに語られ、それでいて、心をとらえて離さないのは、やっぱりモーパーゴだなあと感じました。

4位/ロッタの夢/岩波書店
 かわいらしい表紙とタイトルから想像していたより過酷な内容でした。でも、力強い希望にあふれたラストがすてき。子どものころに『若草物語』を読んだときの気持ちを思い出しました。

5位/そして、あの日 エンリコのスケッチブック/岩崎書店
 何が起きるかわかって読んだので、穏やかでゆったりとした前半にも胸がざわざわしましたが、それはショッキングな描写では訪れず、何が、誰がどうなったのかひとつひとつ受け止めながら読む後半に深みを感じました。

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おちゃわん(WYN-0054)    

1位/グッゲンハイムの謎/東京創元社
ロビン・スティーヴンス/シヴォーン・ダウド原案/越前敏弥訳/2022.12
前回同様、一致団結して事件の糸口を手繰り寄せていく三人の活躍がいい。三人からすれば「大人」な周囲の人びとも一皮むけば、生活に困っていたり、何かに執着していたりさまざま。テッドにとり大変な「ひと夏の経験」となっている。

2位/最後の語り部/東京創元社
ドナ・バーバ・ヒグエラ作/杉田七重訳/2023.04
現実社会で目を覆うようなことが多い昨今。一筋の希望を感じた。

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anya(WYN-0049)    

1位/アンナは、いつか蝶のように羽ばたく/アストラハウス
ウェイ・チム作、冬木恵子・山本真奈美訳
病気の母を支えるヤングケアラーの物語ですが、それだけでなく、移民や差別の問題、若者の心の病等も絡んでいてさまざまな面で読み応えがありました。

2位/西の果ての白馬/徳間書店
マイケル・モーパーゴ作、ないとうふみこ訳
コーンウォールという土地での暮らしや自然が、絵となり人の声となって浮かびあがってくるような味わい深い短編集でした。

3位/星をつかんでポケットへ/ほるぷ出版
アイシャ・ブシュビー作、吉井知代子訳
親子関係は難しく、ついつい言いすぎて後悔することもあるけれど、それが最後になってしまったら……と想像するととても悲しい。そんな主人公の心情が丹念にみずみずしく綴られていました。

4位/最後の語り部/東京創元社
ドナ・バーバ・ヒグエラ作、杉田七重訳

5位/葉っぱの地図/小学館
ヤロー・タウンゼンド、井上里訳

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asayaka(WYN-1058)    

1位/西の果ての白馬/徳間書店

2位/そして、あの日 エンリコのスケッチブック/岩崎書店

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(=^_^=)

1位/台湾の少年(全4巻)/岩波書店
游珮芸、周見信作 倉本知明訳 2022.7〜2023.1
この本を読むまで、私は台湾のことを何も知りませんでした。そして、蔡焜霖が苦難のもとにあっても、ときおり漏れる言葉、口ずさむ歌が日本語であることに、自分たちが犯してきた事の大きさを考えざるをえませんでした。

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ゆま(WYN-1032)    

1位/アンナは、いつか蝶のように羽ばたく/アストラハウス
ウェイ・チム作 冬木 恵子・山本 真奈美訳
ヤングケアラーという深刻な問題を描きながら、それほど重苦しさを感じさせられなかった。最後までハラハラしたけれど、希望が見えるラストもよかった。

2位/ジュディ・モードのやりたいことリスト/小峰書店
メーガン・マクドナルド作/ピーター・レイノルズ絵/宮坂宏美訳
「ジュディ・モードとなかまたち」のシリーズが続いていることが、まずうれしい。そして物語、やっぱり楽しい!

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モリー(WYN-1059)    

1位/星をつかんでポケットへ/ほるぷ出版
アイシャ・ブシュビー作/吉井知代子訳

2位/わたしの心のきらめき/鈴木出版
シャロン・M・ドレイパー作/横山和江訳

3位/図書館がくれた宝物/徳間書店
ケイト・アルバス作/櫛田理絵訳

4位/そして、あの日/岩崎書店
リンデルト・クロムハウト作/アンネマリー・ファン・ハーリンゲン/野坂悦子訳

5位/ブックキャット/徳間書店
ポリー・フェイバー作/クララ・ヴリアミー絵/長友恵子訳

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ちゃぴ(WYN-1026)    

1位/最後の語り部/東京創元社
ドナ・バーバ・ヒグエラ作/杉田七重訳/2023.04
人間にとっての物語の必要性を再認識した。

2位/西の果ての白馬/徳間書店
マイケル・モーパーゴ作/ないとうふみこ訳/2023.03
各編単独の物語でありながら、5編がつながる、粋な仕掛けになっている。

3位/起業家フェリックスは12歳/あすなろ書房
アンドリュー・ノリス作/ 千葉茂樹訳/2023.02
子どもたちが大成功するのは驚嘆に値するし、とても愉快だった。

4位/パフィン島の灯台守/評論社
マイケル・モーパーゴ作/佐藤見果夢訳/2023.02
人の真価を考えさせられた。

5位/グッゲンハイムの謎/東京創元社
ロビン・スティーヴンス文/シヴォーン・ダウド原作/越前敏弥訳/2022.12
テッドが苦手な嘘をつくなど奮闘する姿がよい。

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(=^_^=)

1位/赤毛のアン/小学館(世界J文学館)
アンの成長が瑞々しく描かれており、マリラの視点でその様子を愛おしく読むことができました。また、プリンスエドワード島の自然の美しさも素晴らしい訳で表現されており、感動しました。古い作品ですが時間を感じさせない訳だったと思います。

2位/【ページズ書店】ティリー・ページズと魔法の図書館/文響社
もし、本の中に入れたら。登場人物たちと一緒に冒険できたら。本が好きな人なら誰でも一度は想像したことのある夢が叶った物語で主人公がうらやましくなります。シリーズ物なので、これからも楽しみ。

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NON(WYN-0019)    

1位/そして、あの日: エンリコのスケッチブック
岩崎書店/リンデルト・クロムハウト文/アンネマリー・ファン・ハーリンゲン絵/野坂悦子訳
昔ながらの信仰でなりたつ静かな村の様子がのんびりと描かれるが、あの日以降の語り口もかわらない。それがなおさら読者の胸にひびく。

2位/明日の国/静山社
パム・ムニョス・ライアン作/中野 怜奈訳
難民問題、黒人問題を下敷きにしつつ、謎とスリルでよませる。おもしろかったです。

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おとむとむ(WYN-2033)    

1位/アンナの戦争/偕成社
ヘレン・ピーターズ作/尾崎愛子 訳
キンダ―トランスポートでドイツからイギリスへ避難してきたユダヤ人少女が、緊張や不安、心細さを感じながらも、勇気をもって懸命に生き抜いていく姿に心打たれる。後半、スリリングな展開でページを繰る手が止まらなかった。

2位/西の果ての白馬/徳間書店
マイケル・モーパーゴ作/ないとうふみこ訳
作品全体にコーンウォールの風と不思議な雰囲気が漂っていて、たちまちその世界に引き寄せられた。

3位/図書館がくれた宝物/徳間書店
ケイト・アルバス作/櫛田理絵 訳

4位/ベアトリスの予言/評論社
ケイト・ディカミロ作/ソフィー・ブラッコール絵/宮下嶺夫 訳

5位/わたしの心のきらめき/鈴木出版
シャロン・M・ドレイパー作/横山和江 訳

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BUN(WYN-0003)    

1位/アリとダンテ、宇宙の秘密を発見する/小学館
ベンジャミン・アリーレ・サエンス作/川副智子訳
ふたりの少年の友情と愛情の深まり、自分の心をまっすぐに見つめることの困難さを、率直でユーモラスな一人称で描くYA。1文1文が詩のようで、読んでいるあいだじゅう胸をゆさぶられた。

2位/チベットのむかしばなし しかばねの物語/のら書店
星泉編訳
しかばねが物語を語るという枠組の面白いこと。ユニークなことわざや言いまわしを交えて語られる昔話はどれも痛快で、デチュー・サンボがつい口を滑らせるコメントが読者の心の声みたいだった。

3位/星をつかんでポケットへ/ほるぷ出版
アイシャ・ブシュビー作/吉井知代子訳
アイーシャはオンラインゲームの好きな、オタク系の女の子なんだけど、ちょくちょく自分にツッコミを入れる心の声に、内気で聡明な感じがすごく出ていてぐっときた。母と娘って永遠のテーマだな。

4位/図書館がくれた宝物/徳間書店
ケイト・アルバス作/櫛田理絵訳
第二次大戦の疎開もので、お決まりのいじめなどもありつつ、終始あたたかい空気が流れている物語。『小公女』やアンドルー・ラングの童話集など本が心の支えになっているのがいい。

5位/わたしの心のきらめき/鈴木出版
シャロン・M・ドレイパー作/横山和江訳
『わたしの心のなか』を読んだのがちょうど9年前。続編ではその1年後の姿が描かれる。つらい経験を乗りこえたメロディが元気に活躍していて、その生き生きとした様子がなによりうれしかった。

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Chicoco(WYN-0007)    

1位/西の果ての白馬/徳間書店
明るさと暗さが入り混じった短編を読んでいくうち、えも言われぬ独特な気持ちになってくるのですが、5編目でああそうだったのかと膝を打ちます。読書のこういうおもしろさを子どもたちに届けてくれる本。

2位/シートン動物記/小学館(世界J文学館)
8編いずれも、「生きること」を粘り強くあきらめない動物たちに感服しました。

3位/ジュディ・モードのやりたいことリスト/小峰書店
シリーズ13巻、思いついたらやってみる(失敗もするし、はちゃめちゃになっても)ジュディに再会できてうれしい。おばあちゃんのリストが素敵。

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くるり(WYN-0005)    

1位/アリとダンテ、宇宙の秘密を発見する/小学館
ベンジャミン・アリーレ・サエンス作/川副智子訳
15歳から17歳のふた夏、アリとダンテは、太陽のまばゆさと砂漠の夜のひそやかさ、一瞬と永遠を行き来する。一篇の長い詩のような、繊細な美しさに満ちた物語。みずみずしい翻訳にもため息がこぼれた。

2位/赤毛のアン/小学館(世界J文学館)
L・M・モンゴメリ作/田中亜希子訳
ひとりひとりの登場人物に命を吹きこむ生き生きとした翻訳に引きこまれ、夢中で読んだ。自然や風景の描写も細やかに鮮やかで、目の前に情景が広がっていくよう。アンの成長をマリラとマシューの気持ちになって見守る、切なくも幸せな時間だった。

3位/チベットのむかしばなし しかばねの物語/のら書店
星泉編訳
「しかばね」がお話を語るという枠組みも、独特な味わいのことわざや慣用句も、それらを多用する形式も、すべてが新鮮で楽しい。訳者あとがきでチベット昔話の文化的背景や読みどころ、底本が編まれた経緯を知ることもできる。

4位/西の果ての白馬/徳間書店
マイケル・モーパーゴ作/ないとうふみこ訳
暮らしのすぐそばにある妖精や魔法の力と、人々の悲しみや苦悩や喜びが描かれ、少し苦みの残る物語が重なっていって、最後に、あらゆるすべてがつながる。あらためて、モーパーゴという作家のストーリーテリングの力に感服させられた。

5位/星をつかんでポケットへ/ほるぷ出版
アイシャ・ブシュビー作/吉井知代子訳
訳者あとがきに書かれているとおり、これは救いの物語。サフィヤが見つけた最後の「鍵をあける言葉」、わたし自身は、まだその言葉を口にはできない。サフィヤはもちろん、サフィヤのママよりもずっと年上なのに。

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(=^_^=)

1位/シートン動物記/小学館(小学館世界J文学館)
アーネスト・トンプソン・シートン作/中村久里子訳

2位/パフィン島の灯台守/評論社
マイケル・モーパーゴ作/ベンジー・デイヴィス絵/佐藤見果夢訳

3位/ロザリーのひみつ指令/あかね書房
ティモテ・ド・フォンベル作/イザベル・アルスノー絵/杉田七重訳

4位/チビにいちゃんとOちゃん/瑞雲社
エディス・ウンネルスタッド作/小宮由訳

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(=^_^=)

1位/西の果ての白馬/徳間書店
マイケル・モーパーゴ作/ないとうふみこ訳

2位/そして、あの日/岩崎書店
リンデルト・クロムハウト作/野坂悦子訳

3位/アリとダンテ、宇宙の秘密を発見する/小学館
ベンジャミン・アリーレ・サエンス作/川副智子訳

4位/わたしの心のきらめき/鈴木出版
シャロン・M・ドレイパー作/横山和江訳

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(=^_^=)

1位/赤毛のアン/小学館(世界J文学館)
まったく新しいアンに出会え、ますます好きになった。紙の本で発売して続編も作ってほしい。

2位/あなたもひめゆりの花/小学館(世界J文学館)
お話自体は淡々としているのに、読了後さわやかな余韻がずっと残って印象的だった。

3位/インフルエンサーのママを告発します/晶文社
まさに現在の子どもたちならではのテーマが、今の子どもたちに支持されそうな形の読み物になっていてよかった。

4位/若草物語/小学館(世界J文学館)
古い作品をここまで現代に寄せられるんだという、目から鱗が落ちるような気持ちになった。

5位/タイムマシンほか二篇/小学館(世界J文学館)
「奇跡を起こせる男」にとにかくびっくりした。古い作品をこうして新しく紹介してくれて出会えたことに有り難さを感じた。

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(=^_^=)

1位/ロザリーのひみつ指令/あかね書房
ティモテ・ド・フォンベル 作/イザベル・アルスノー 絵/杉田七重 翻訳 
戦争がテーマの物語には、いつも心を揺さぶられ悲しみに打ちひしがれるが、この作品はイザベル・アルスノーの愛らしく温かい絵が読者の心に寄り添ってくれるため重くなりすぎず子供たちが手にとりやすいものとなっている。短いながらも心に残る物語だった。

2位/ブックキャット/徳間書店
ポリー・フェイバー 著/クララ・ヴリアミー イラスト/長友恵子 翻訳
子供たちに戦争をテーマにした本は読んでほしいとは思うものの戦争の恐ろしさや悲惨さばかりが先に立つ本だと勧めにくいが、本作は猫たちの奮闘ぶりやキャラクターが愛らしく、作品全体の持つ雰囲気も明るく読みやすいため、子供たちにも勧めやすく感じた。

3位/このすばらしきスナーグの国/徳間書店
E・A・ワイク=スミス 原著/ヴェロニカ・コッサンテリ 著/野口絵美 翻訳
トールキンが親しんでいた名作に現代作家が手を加えた物語。ホビット族の原型となったスナーグたちの描写や、別世界への入り口が身近なところにある点など、ファンタジーの原点のような位置づけの本だと思う。

4位/くらやみがこわいちびふくろう/小学館(世界J文学館)
ジル・トムリンソン 作/中野怜奈 訳/きくちちき 絵
きくちちきさんの挿絵に惹かれて読みましたが、ちびふくろうが可愛くてたまりませんでした。ユーモアあふれる会話の翻訳も素晴らしくて参考になりました。

5位/パフィン島の灯台守/評論社
マイケル・モーパーゴ 作/佐藤見果夢 訳

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(=^_^=)

1位/星をつかんでポケットへ/ほるぷ出版
アイシャ・ブシュビー作/吉井知代子訳
最後まで読んでタイトルに納得。すれ違う母と娘の関係に、自分と実母を重ねたり、わが子との関わり方を反省したり。成長とともに少しずつ複雑になっていく女子の友人関係もリアルに描かれ、主人公が殻を破って一歩踏み出す姿がとてもよかった。大切な人が永遠にそばにいるとは限らない、きちんと言葉に出して伝えなきゃ、としみじみ感じた。演劇、アラビア語圏の文化、ゲームやアニメの描写がどれも魅力的。

2位/西の果ての白馬/徳間書店
マイケル・モーパーゴ作/ないとうふみこ訳
幽霊や特別な力を持つおばあさん、ノッカーと呼ばれる小人など、どこか謎めいて不思議なお話が集められた短編集。切ない後味を残す物語もあるけれど、コーンウォール地方の風土を感じられて惹きつけられる。

3位/パフィン島の灯台守/評論社
マイケル・モーパーゴ作/佐藤見果夢訳
幼いころ、パフィン島の灯台守に命を助けられたアラン。孤独な少年時代の心の支えは、いつかパフィン島にもどることだった。少年と灯台守、1羽の傷を負ったパフィンが心を通わせるようすがすてき。本当の「ふるさと」というのは、必ずしも生まれ育った場所とは限らないのだと痛感した。

4位/図書館がくれた宝物/徳間書店
ケイト・アルバス作/櫛田理絵訳

5位/ロッタの夢 オルコット一家に出会った少女/岩波書店
ノーマ・ジョンストン作/谷口由美子訳

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いけだ(WYN-1068)    

1位/葉っぱの地図/小学館
作:ヤロー・タウンゼンド/訳:井上里
頑固な主人公にハラハラしながら、一気に読めた。
王道のファンタジーでありつつ、人間のエゴが自然に与える影響も考えさせられる。

2位/このすばらしきスナーグの国/徳間書店
原作:E・A・ワイク=スミス/著:ヴェロニカ・コッサンテリ/訳:野口絵美
クラシックなファンタジーらしく、ユーモラスなスナーグたちに癒される。
子どもも大人も成長を見せる結末がよかった。

3位/西の果ての白馬/徳間書店
作:マイケル・モーパーゴ/訳:ないとうふみこ
全編通してコーンウォールの厳しくも美しい自然が感じられる。
ぞっとさせられる物語あり、あたたかな物語あり、いろいろな話が楽しめた。

4位/図書館がくれた宝物/徳間書店
作:ケイト・アルバス/訳:櫛田理絵
クラシックな疎開もので、驚くような展開はないものの、懸命な子どもたちの姿がよかった。

5位/起業家フェリックスは12歳/あすなろ書房
作:アンドリュー・ノリス/訳:千葉茂樹
経済の仕組みを子どもにも面白くわかりやすく、こんなにリアルにえがいている児童書は、ほかにはない気がする。

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mipo(WYN-1070)    

1位/アリとダンテ、宇宙の秘密を発見する/小学館
ベンジャミン・アリーレ・サエンス作/川副智子訳
アリの感性は鋭く、作中に出てくる『闇の奥』に自らを重ね、揺らぎさえあるがままに受け止め前に進む。そんなアリの美学に感じ入る。ダンテも聡明なのに平凡なふりをしないのが良い。夏は一大事で夏は詩だと思った。

2位/西の果ての白馬/徳間書店
マイケル・モーパーゴ作/ないとうふみこ訳
美しくも厳しいコーンウォールに暮らす人々の英知がいっぱい。「アザラシと泳いだ少年」の少年は人魚や魔女の話を聞くのが好き。心が自由な少年は人間界にふと迷いこんだ妖精だったのかもしれないと思えば救いにも。

3位/葉っぱの地図/小学館
ヤロー・タウンゼンド作/井上里訳
古き良き物語の様式をひきつぎ、現代の環境問題などをテーマにとりこみ、人として大切なことを教える優良な作品。心の内が悲しみでいっぱいの少女がゆっくり心を開いていくさまが自然。女の子は従順じゃないとだめですか。

4位/このすばらしきスナーグの国/徳間書店
ヴェロニカ・コッサンテリ作 E・A・ワイク=スミス原作/野口絵美訳/小沢さかえ(絵)
崖に立つ〈サニーベイ〉ハウス、イチイの木にハシバミの茂みがある森、こっそり食べるジャムタルトなどに心躍る。暗黒時代を終わらせようとする大人や、いつも親切で陽気なビルボがいて子ども達はうれしいと思う。

5位/わたしの心のきらめき/鈴木出版
シャロン・M・ドレイパー作/横山和江訳
薄紫色の夕暮れに黄緑色のホタルが現れるシーンが心に残った。共感覚のメロディの見る色と光の世界がきれい。脳性麻痺のメロディが初めてうちの人から離れてサマーキャンプに行くのだけど、行ってよかったね!

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からくっこ(WYN-1050)    

1位/台湾の少年(4部作)/岩波書店
本作が日本語に訳されて出版されたことの、意義の大きさを思う。必読。

2位/モノクロの街の夜明けに/岩波書店
1989年に何がありチャウシェスクがどうなったか、リアルタイムで報道を見ていた。でも、それを若者が自分の物語として語る本作を読んで、本当に「知る」ことができた気がする。もっと知りたい。あの時代を記憶している人もそうでない人も、ぜひ。

3位/西の果ての白馬/徳間書店
美しく心震えるファンタジー。いままでに読んだモーパーゴのなかでいちばん好き。

4位/チベットのむかしばなし しかばねの物語/のら書店
昔ばなしのおもしろさを満喫。独特の比喩や言い回しがとても興味深い。びゅーん!と飛んでいっちゃうしかばねの語るお話、もっと聞かせてほしい。

5位/紫禁城の秘密のともだちシリーズ/偕成社
舞台は北京の紫禁城、現代の中国の子どもたちが主人公の、わくわく楽しいエンタメ系ファンタジー。こういうのあまり見たことない気がして新鮮。中国語の子どもの本を、同じ漢字文化圏である日本語に訳すとはこういうことか、というのもまた新鮮。

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ほかに心に残った本:
チャンス はてしない戦争をのがれて/小学館
チビにいちゃんとOちゃん/瑞雲舎

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(=^_^=)

1位/冬の王2 塔の少女/東京創元社
キャサリン・アーデン作

2位/【ページズ書店】ページズ書店の仲間たち(1) ティリー・ページズと魔法の図書館/文響社
アナ・ジェームス作

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SUGO(WYN-0012)

1位/最後の語り部/東京創元社
 とてもスリリングで最後まで読む手が止まらなかったのは久しぶりだったと思います。

2位/アンナの戦争/偕成社
 本書で「キンダートランスポート」を知りました。後半はエンターテインメント的な雰囲気を感じましたが、物語としての楽しみもある方が読者によいのかもしれません。

3位/フォグ 霧の色をしたオオカミ/岩崎書店
 とんでもなく汚かった19世紀のテムズ川で金目のものを探すのが日常だった少年が、サーカスで虐待されていたオオカミを救う物語。主人公のクレイは表紙ではこざっぱりしているけれど、ほんとうは悲しいほど汚れていたはず。

4位/水平線のかなたに 真珠湾とヒロシマ/講談社

5位/地図と星座の少女/岩波書店

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(=^_^=) 

1位/希望のひとしずく/理論社
キース・カラブレーゼ作

2位/赤毛のアン/小学館 (世界J文学館)
L・M・モンゴメリ作

3位/わたしの心のきらめき/鈴木出版
シャロン・M・ドレイパー作

4位/ダーウィンのドラゴン/小学館
リンゼイ・ガルビン作

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みちこ(WYN-0057)    

1位/西の果ての白馬/徳間書店
マイケル・モーパーゴ作 ないとうふみこ訳 2023.03
ちょっと仕掛けのある短編集。「ネコにミルク」を読んで思った。猛暑をエアコンでしのいでいる私たちは愚か者だなって。きっと、ノッカーのために毎晩一杯のミルクや、毎年畝一列のジャガイモを差し出すことが、大切なんだと思う。

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(=^_^=)

1位/わたしの心のきらめき/鈴木出版
作:シャロン・M・ドレイパー/訳:横山和江
主人公の爽やかな語りが、まっすぐに読む人の心に届く。
作品中に描かれたサマーキャンプは、ひとりひとりが、ありのままの自分で輝ける場所。
そんな場所を、子どもたちみんなが、どこかに持つことができれば、と願わずにはいられない。

2位/赤毛のアン/小学館(世界J文学館)
作:L・M・モンゴメリ/訳:田中亜希子
情景描写、アンの心理描写の訳が素晴らしい。親しみやすい言葉、読みやすい文体で、物語の世界に引き込まれ、アンたちがとても生き生きと目の前に表われたように感じた。

3位/図書館がくれた宝物/徳間書店
作:ケイト・アルバス/訳:櫛田理恵
3人きょうだいが、図書館と本に心を慰められながら、疎開先での苦しい暮らしを乗り越えていく様子に胸が打たれた。作中に有名な児童書がたくさん登場し、それについてのきょうだいの感想も興味深い。特に『クマのプーさん』は、戦争中の厳しい暮らしの中で、こんなに子どもたちの心を慰めるものなのかと感動した。

4位/あしながおじさん/小学館(世界J文学館)
作:ジーン・ウェブスター/訳:西田佳子
ジュディの手紙の言葉が生き生きしていて、今を生きる女子大生が書いた言葉のように瑞々しく感じる。一方通行の手紙で物語が進むのに、目の前で大学生活が繰り広げられているように感じる。作者の描いたへたうまな絵が楽しい!

5位/ダーウィンのドラゴン/小学館
作:リンゼイ・ガルビン/訳:千葉茂樹
シムズ少年の語りを通して、冒険の緊迫感や人間としての成長が感じられ、ぐいぐいと引き込まれる。ガラパゴス編もロンドン編も、どちらもとても面白い。

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Incisor(WYN-2016)    

1位/わたしの心のきらめき/鈴木出版
シャロン・M・ドレイパー作/横山和江訳/2023.7.6
臆病だったメロディが初体験に魅了されていく過程が印象的。サポート役との信頼関係とともにある不自由さに気づき素直な思いを主張するメロディの成長がまぶしい。キャンプ後の生活も視野もきっと心きらめくと思う。

2位/アンナは、いつか蝶のように羽ばたく/アストラハウス
ウェイ・チム作/冬木恵子 山本真奈美訳/2023.3.29
治療、支援につながるまでが容易でないことを思い知る。誰にでもどこでも起こりうるのではないか。その渦中にいるときに気づけること、助けを求めること、助けを受け入れることのヒントがたくさんあった。

3位/西の果ての白馬/徳間書店
マイケル・モーパーゴ作/ないとうふみこ訳/2023.3.31
風景や人々が五感に伝わってきて、本を閉じることができなかった。ページをめくっている自分は家にいるはずなのに、心の視野が自由に旅をしているようで、素敵な魔法にかけられたような思いだった。

4位/アリとダンテ、宇宙の秘密を発見する/小学館
ベンジャミン・アリーレ・サエンス作/川副智子訳/2023.8.28
美しく優しい物語。保守的な時代背景に、閉塞感に押しつぶされないのは、砂漠や夜空、雨や雷の自然描写が世界を広げ、交わされる会話に魅入ってしまうのは、少年たち、両親たちの心がまっすぐに伝わってくるから。

5位/星をつかんでポケットへ/ほるぷ出版
アイシャ・ブシュビー作/吉井知代子訳/2023.7.19
母の過ごしてきた思い出がサフィヤを励まし、自分のやりたいこと、好きなものに気づかせ、背中を押すようになり、母の真の願いを知り、命のきらめきを受け継いでいく。辛くて悲しい物語だけどたしかな希望を感じた。

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(=^_^=)

1位/赤毛のアン/小学館(世界J文学館)
L・M・モンゴメリ作 田中亜希子訳 2022.11
みずみずしいアンの世界に感動。すべての章で涙があふれた。

2位/葉っぱの地図/小学館
ヤロー・タウンゼンド作 井上里訳 2023.7
独特な魅力の一冊。植物と会話ができる主人公の人物設定がよかった。

3位/箱舟に8時集合!/岩波書店
ウルリヒ・フーブ作 イョルク・ミューレ絵 木本栄訳 2022.11
軽く読めるが、深い。

4位/ダーウィンのドラゴン/小学館
リンゼイ・ガルビン作 千葉茂樹訳 2022.11
わくわくの冒険物。楽しかった!

5位/クルックヘイブン 義賊の学園/理論社
J.J.アルカンジョ作 橋本恵訳 2023.7
義賊を養成する学園で繰り広げられるエピソードが楽しい。ハリー・ポッターの1作目と共通する雰囲気があった。

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しほ(WYN-1069)    

1位/フィリックス エヴァー アフター/オークラ出版
ケイセン・カレンダー作/武居ちひろ訳
トランスの少年フィリックスが主人公の青春小説。ブルックリンの喧騒、美術学校で追う夢、友人たちとの語らい、初めての恋。すべてが手にとるように鮮やかで心奪われた。いま読むべき物語を、原書刊行から時をおかずフレッシュな訳で読めてうれしい。

2位/西の果ての白馬/徳間書店
マイケル・モーパーゴ作/ないとうふみこ訳
コーンウォールの厳しくも美しい自然。そこで農業や鉱業を営む人たちの生活に根ざしたファンタジーは、たしかな手触りがある。最後に明かされる仕掛けも楽しい。

3位/葉っぱの地図/小学館
ヤロー・タウンゼンド作/井上里訳
主人公たちの足取りがわかる地図、各章の初めに置かれた植物の紹介、テンポよく進むストーリーに胸が躍る。傷ついた心を抱えて素直になれないオーラと、優しくも芯があるアリアナとの幼馴染コンビにときめく。

4位/希望のひとしずく/理論社
キース・カラブレーゼ作/代田亜香子訳
子どもたち一人一人が魅力的で愛おしい。あれだけの数の語り手がいながら、ぐいぐい読ませる翻訳はさすがの一言。

5位/チベットのむかしばなし しかばねの物語/のら書店
星泉編訳
昔話の面白さをあらためて教えてくれた作品。旅をしながら語ると、物語は何倍も魅力的になる。動物や食べ物にチベットらしさを感じられるのもよかった。

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