Page 133 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼第26回(2023年)●絵本部門● やまねこ翻訳クラブ 23/11/25(土) 11:07 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 第26回(2023年)●絵本部門● ■名前 : やまねこ翻訳クラブ ■日付 : 23/11/25(土) 11:07 -------------------------------------------------------------------------
第26回(2023年)●絵本部門●投票の様子です。 ≪投票内容≫ ハンドル名(※(=^_^=)は、匿名希望の会員です。) 順位/タイトル/出版社名 その他の書誌情報 投票コメント ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (=^_^=) 1位/世界はこんなに美しい: アンヌとバイクの20,000キロ (山烋のえほん)/工学図書 アンヌと一緒に、遠い国で夕焼けを眺めた気持ちになれる一冊。旅に出たくなります。 2位/バレエ団のねこピンキー/のら書店 バレエを愛するピンキーが、かわいくてかわいくて。ネコなのにネズミがこわい、という弱さも抱えたキャラクターが魅力的でした。 3位/ちょっとだけ のんびりするひ/化学同人 ときには休んで、命の洗濯をすることの大切さを、やさしく教えてくれるお話。心の中にいつも置いておきたい本だなと思いました。 4位/ほうきぼしの まほう/評論社 新しい環境にとまどう子どもの、心の動きを描いた作品。光と影のコントラストが効いた絵も素晴らしかったです。 5位/ヨシ 3万7千キロをおよいだウミガメのはなし/あすなろ書房 ヨシの生まれもつ力の描き方に、生物に対する作者の敬意の念を感じました。ヨシをあたたかく見守りサポートする人間の姿も心に残ります。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ゆま(WYN-1032) 1位/パッチワーク/岩波書店 マット・デ・ラ・ペーニャ文、コリーナ・ルーケン絵、さくまゆみこ訳 色とりどりで、さまざまな布で表現される多様な世界が、文章の通り、とても美しいと思った。 2位/どんないえにすみたい?/好学社 ジョージ・メンドーサ文、ドリス・スーザン・スミス絵、木坂涼訳 それぞれの動物にあった家が、とてもユニーク。 3位/ONE WORLD たったひとつの地球:今この時間、世界では…/フレーベル館 ニコラ・デイビス文、ジェニ・デズモンド絵、長友恵子訳 同じ瞬間なのに、別々の時間なのが、地球は丸いんだとあらためて思わせてくれる。自然の描写もとても生き生きして、きれいだった。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (=^_^=) 1位/世界はこんなに美しい:アンヌとバイクの20,000キロ/工学図書 2位/おばあちゃんのにわ/偕成社 3位/きょうはふっくらにくまんのひ/偕成社 4位/バレエ団のねこピンキー/のら書店 5位/ひろいせかいはきみのもの/化学同人 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ bagpuss(CYN-2207) 1位/世界はこんなに美しい:アンヌとバイクの20,000キロ/工学図書 エイミー・ノヴェスキー文/ジュリー・モースタッド絵/横山和江 訳 2位/ユキエとくま/工学図書 アリーチェ・ケッレル文/はせがわまき絵/関口英子訳 3位/ぼくのサビンカ/ブロンズ新社 ラデック・マリー文、出久根育絵、訳 4位/ぼくのじゃがいも/こぐま社 ジョシュ・レイシー文/モモコ・アベ絵/みやさかひろみ訳 5位/まよなかのゆうえんち/BL出版 ギデオン・ステラー 文 /マリアキアラ・ディ・ジョルジョ 絵 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ shoko(WYN-1042) 1位/おばあちゃんのにわ/偕成社 言葉を介さなくても、おばあちゃんとぼくの気持ちは通じ合っている。状況が変わったときにとるぼくの行動が心にしみた。ぼくが用意したリンゴの静かなシーンがとても美しかった。 2位/あふれたまち/化学同人 はじめはちょっとした異変だったのが、しだいに大変なことになってしまう……というこのお話は、まるで現代の風刺のよう。かわいらしいイラストが好みだし、子どもも大人も楽しめそう。 3位/世界はこんなに美しい: アンヌとバイクの20,000キロ/工学図書 ジュリー・モースタッドのイラストが、とてもすてきでうっとりしてしまった。(色合いも本当に好き)さまざまな国でいろんな人と出会ったアンヌのように、旅に出たくなってしまった。 4位/ホットドッグ/Gakken 暑すぎる夏を思い出し、そりゃそうだと大いにうなずく。あんな暑さじゃ、だれだってこんな風に一日過ごしたいと思うに違いない。飼い主さんも、きっと楽しい夢を見ているのだろう。 5位/やまをうごかした ミン・ローさん/好学社 中国っぽいイラスト・タイトルだけれど、実はアーノルド・ローベルの作品というところに驚いた。昔話お決まりの、3回繰り返したあとのラストに笑った。賢者がなかなかいい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ えみりい(WYN-0041) 1位/絵で旅する国境/文研出版 目に見える国境線のない日本で、なかなか実感しにくい「国境」。ひとつひとつの国を知るというのも大切だけれど、ある国とある国の境い目をこうしていろいろと見て、考えるのは、とても大切なことに感じました。 2位/世界はこんなに美しい アンヌとバイクの20,000キロ/工学図書 エイミー・ノヴェスキー 作/ジュリー・モースタッド 絵/横山和江 訳 モデルとなったアンヌさんの生き方とこの旅、そして、この絵本にたずさわったすべての方々の仕事をすばらしいと感じました。 3位/子どもの十字軍/ひだまり舎 これはほんとうにつらい詩でした。はかなげな切り絵の優しさが添えられていることで、いっそう胸にしみました。祈りの気持ちが深く、強く伝わってくる絵本。いまだからこそ、とくに。 4位/せんそうがおわるまで、あと2分/合同出版 かわいらしい絵柄だけど、戦争のむごたらしさ、理不尽さ、愚かさが胸に迫り、序盤から涙が止まらなくなりました。訳者あとがきにも大きくうなずきました。 5位/ユキエとくま/工学図書 イタリア人による文からの翻訳、ミラノ在住の日本人画家の絵、伝記でありながらファンタジック。ふしぎな視点をあたえてくれる絵本。引用部の響きがきらきらしていて、『アイヌ神謡集』を読んでみたくなりました。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ なおじ(WYN-2355) 1位/ママはおそらのくもみたい/ポプラ社 とても温かく、じんと胸に染みる。身近な人を亡くしてしまった子どもや大人を、きっと癒してくれる絵本だと思う。 2位/心をひらいて、音をかんじて/光村教育図書 手元にあるものや状況から、何ができるか、アイディアを出し、諦めない。もちろん、現実はそんな容易くないとは思うけれど、これが実話と思い読むと元気になって、自分も頑張ってみようと思える本。 3位/ブラディとトマ/BL出版 同じものを見ても、受け取り方が違うということ自体は、日常生活の中でも感じることが多いはず。その事象を、難民自身と難民を受け入れる側という切り口で描くことで、難民問題を身近に引き寄せて考えられる作品。 4位/だれのせい?/green seed books 「自分のせいだった」と、私もふくめて皆が、認め、行動を変えていけるなら、どんなに良いだろう。実際にはそんなに簡単ではないだろうけれど、そうであればいいなと思えるこの本の、価値を感じます。 5位/せんそうがおわるまで、あと2分/合同出版 重くなりすぎない絶妙な塩梅で、しかし戦争というものは痛切に悲惨であるということが伝わる、価値のある作品だと思う。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ おちゃわん(WYN-0054) 1位/心をひらいて、音をかんじて:耳のきこえない打楽器奏者エヴェリン・グレニー/光村教育図書 文 シャノン・ストッカー 絵 デヴォン・ホルズワース 訳 中野怜奈 2023.7.25 この稀有なミュージシャンを知って欲しい。彼女の音楽に触れてほしい。 2位/ニコラ・テスラものがたり:"電気の魔術師"とよばれた男/評論社 アザデー・ウェスタ―ガード 文 フリア・サルダ 絵 大山 泉 訳 2023.4 エジソンの名前は知っていても、ニコラの名前は知らない。エジソンと「電流戦争」を行い勝った人。エジソンは直流で、ニコラは交流。何故知らなかったのか。彼がセルビア人だから?エジソンの抜け目ないやり方のせい?何か悲しい。最期も寂しい。エジソンほど図太くない人。 3位/HOME/工学図書 作 林廉恩(リンリェンエン) 訳 一青窈 2023.7.25 あったかい本。素敵な絵。特に白い波がすてき。 「ぴゅうるり びゅう」という訳語がすてき。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ さいばし(CYN-2220) 1位/絵で旅する国境/文研出版 クドル文、ヘラン絵/なかやまよしゆき訳/2022年11月 国境という存在を多様な視点から包括的に描き出している。その場の空気感を切り取ったような絵に魅せられた。 2位/カメラにうつらなかった真実:3人の写真家が見た日系人収容所/徳間書店 エリザベス・パートリッジ文、ローレン・タマキ絵/松波佐知子訳/2022年12月 内容のよさもさることながら、本の構成やレイアウトの巧みさが印象的だった。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ asayaka(WYN-1058) 1位/レイチェル・カーソン物語 なぜ鳥は、なかなくなったの?/西村書店 2位/ぼくのじゃがいも/こぐま社 3位/カメラにうつらなかった真実 3人の写真家が見た日系人収容所/徳間書店 4位/ユキエとくま/工学図書 5位/旅するわたしたち On the Move/ブロンズ新社 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (=^_^=) 1位/ママはおそらのくもみたい/ポプラ社 ハイゴー・ファントン作 リン・シャオペイ絵 いとうひろし訳 2023.6 「あなたのママは どんなものに にていますか?」この宿題に、ママをなくしたカエルくんは、昔、家族みんなで行った丘に登り、空を見つめます。そのうち、雲が広がり、雨が降ってきて…… 大切な人をなくした人の心に響く作品です。 2位/カメラにうつらなかった真実:3人の写真家が見た日系人収容所/徳間書店 エリザベス・パートリッジ文 ローレン・タマキ絵 松波佐知子訳 2022.12 第二次世界大戦下の日系人収容所。そして、3人の写真家がとらえた収容所の生活。なにを撮り、なにを撮らなかったのか。本書を読むとき、ある歴史上の出来事を写真などの資料に基づいて正確に知ることはそもそも可能なのかと考えざるをえません。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ モリー(WYN-1059) 1位/あふれたまち/化学同人 マリアホ・イルストゥラホ文・絵/鈴木沙織訳 2位/カメラにうつらなかった真実/徳間書店 エリザベス・パートリッジ文/ローレン・タマキ絵/松波佐知子訳 3位/絵で旅する国境/文研出版 クドル文/ヘラン絵/なかやまよしゆき訳 4位/ユキエとくま/工学図書 アリーチェ・ケッレル文/はせがわまき絵/関口英子訳 5位/ほうきぼしのまほう/評論社 ジョー・トッド=スタントン文・絵/まつかわまゆみ訳 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ からくっこ(WYN-1050) 1位/イヌワシつかいのエルジャン/あかつき教育図書 カザフに伝わる、イヌワシを使った狩りの技を受け継ぐ男の子のお話。知らなかった世界へ連れていってくれる絵本。 2位/つきはかがやく/ひさかたチャイルド 美しさにため息。 3位/つきよのアイスホッケー/福音館書店 冷たくひきしまった冬の夜の空気が伝わってくる。 4位/はねをならべて/BL出版 実話をもとにしているということに胸が熱くなる。 5位/奇妙で不思議な菌類の世界/創元社 おもしろくてためになる、を地で行く本。あとがき/解説に専門家の熱い本気を感じる。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ほかに心に残った本: だれのせい?/green seed books 星をつるよる/パイ インターナショナル ユキエとくま/工学図書 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ちゃぴ(WYN-1026) 1位/おばあちゃんのにわ/偕成社 ジョーダン・スコット文/シドニー・スミス絵/原田勝訳/2023.06 無口なおばあちゃんと孫の心の通い合いが、みずみずしい絵とともに胸にしみる。 2位/つきよのアイスホッケー/福音館書店 ポール・ハーブリッジ文/マット・ジェームス絵/むらおか みえ訳/2023.01 極寒の月夜、自然にできたアイスホッケー。その空気感がじんじん伝わってくる。 3位/きょうはふっくらにくまんのひ/偕成社 メリッサ・イワイ作/横山和江訳/2022.10 多様な人と文化と味と言葉をぎゅっと詰め込んだ贅沢な一冊。 4位/イヌワシつかいのエルジャン/あかつき教育図書 バーサンスレン・ボロルマー絵/イチンノロブ・ガンバートル文/津田紀子訳/2023.07 かわいらしい絵柄だが、民族の生活、文化や風土をしっかりあらわしている。 5位/だれのせい?/green seed books ダビデ・カリ作/レジーナ・ルック-トゥーンペレ絵/ヤマザキマリ訳/2023.02 絵本プレゼントで出会えた作品。シックな色合いの、静謐さを感じさせる絵に魅了された。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ おとむとむ(WYN-2033) 1位/その絵ときたら! 新しい絵本の時代をつくったコールデコット/ほるぷ出版 ミシェル・マーケル 文/バーバラ・マクリントック絵/福本 友美子 訳 コールデコットの伝記絵本。マクリントックのやわらかで丁寧な絵とコールデコット本人の絵のコラボがステキで、文章(訳文)が絵と同じく勢いと躍動感があってワクワクした。当時の人々の喜びと驚きをあらわしたタイトルもいい。 2位/つきよのアイスホッケー/福音館書店 ポール・ハーブリッジ文/マット・ジェームス絵/むらおか みえ訳 つめたい冬の空気と夜の静けさと満月……大自然を存分に味わう子どもたちの様子、サイコーです。 3位/絵で旅する国境/文研出版 クドル文/ヘラン絵/なかやまよしゆき訳 それぞれの国の文化やくらしの多様さとともに、いま世界で起きていることに思いをめぐらせるきっかけにもなる作品。 4位/ヨシ 3万7千キロをおよいだウミガメのはなし/あすなろ書房 リン・コックス文/リチャード・ジョーンズ絵/いわじょう よしひと訳 実話がもとになった物語。命はまさに奇跡の連続でここにあるのだと実感。 5位/世界はこんなに美しい:アンヌとバイクの20,000キロ/工学図書 エイミー・ノヴェスキー文/ジュリー・モースタッド絵/横山和江 訳 アンヌさんの生き方が強く美しく凛としていてかっこいい。ラストはこの世界に希望を感じる。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (=^_^=) 1位/寓話に生きた人イソップ その人生と13の物語/化学同人 寓話の世界を描いたイラストがあまりにも美しい。お話の力で自らの人生を切り開いた、イソップ自身についても知ることができる1冊。 2位/ぼくのじゃがいも/こぐま社 ストーリーとイラストがベストマッチ! 読んでいるうちに、「おじゃが」が本当に生き物に見えてくる! 3位/なんてくさいんだ! ロンドンを救ったジョゼフの物語/あかつき教育図書 むかしのロンドンって本当に汚かったんだなぁ。下水を整備し、市民を病気から守ったジョゼフの功績がいかに大きかったかがわかる。人々の表情が千差万別でとてもユニーク。 4位/世界はこんなに美しい アンヌとバイクの20,000キロ/工学図書 好奇心と冒険心あふれるアンヌに勇気をもらいました。ユーコン川の夜空のシーンがお気に入り。 5位/おばあちゃんのにわ/偕成社 おばあちゃんと孫がともにする時間が、とてもあたたかい。心が通じ合うって、こういうことなんだ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (=^_^=) 1位/ユキエとくま/工学図書 『アイヌ神謡集』を編んだ知里幸恵さんのことを丁寧に紹介した絵本。著者がイタリア人だということに衝撃すら覚えました。絵も解説もすばらしかったです。 2位/カメラにうつらなかった真実/徳間書店 貴重な写真や雰囲気のあるイラストや緻密な解説から、日系人収容所の理不尽さや違法性、そこで暮らす人々のたくましさがひしひしと伝わってきました。 3位/おばあちゃんのにわ/偕成社 こぼした食べものを拾ってキスして……のシーンに込められた深い思いに胸を打たれました。著者の思いをしっかり、でもやわらかく伝える絵もよかったです。 4位/ブラディとトマ/BL出版 ブラディの怒りや悲しみ、そしてトマの戸惑いが丁寧に描かれているだけに、ふたりが心を通わせるシーンにじんときました。難民についてのあとがきも必読。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NON(WYN-0019) 1位/つきよのアイスホッケー/福音館書店 ポール・ハーブリッジ文/マット・ジェームス絵/むらおか みえ訳 しばれる夜のひそやかなたのしみ。月明りの下の少年たち。みんなでかこむたき火。ラフにみえて繊細な絵がすばらしい。 2位/カメラにうつらなかった真実 3人の写真家が見た日系人収容所/徳間書店 エリザベス・パートリッジ作/ローレン・タマキ絵/松波佐知子訳 日本人と日系人の強制収容所を「記録」した3人の写真家。「記録」とは「事実」とはなにかを読者につきつける。大胆な構図がすごい。 3位/旅するわたしたち On the Move/ブロンズ新社 ロマナ・ロマニーシン、アンドリー・レシヴ作/広松 由希子訳 この作家たちの作品の中でいちばん好き。移動を多方面から描くスタイリッシュなノンフィクション。 4位/おばあちゃんのにわ/偕成社 ジョーダン・スコット作/シドニー・スミス絵/原田勝訳 光と影のなか、ふたりの時間がゆっくりながれていく。とにかく美しい絵。ため息しかない。 5位/あずきがゆばあさんととら/偕成社 パク・ユンギュ作/ペク・ヒナ絵/かみや にじ訳 ペク・ヒナの丹精込めた立体像がすばらしい。さるかに合戦ににた話が韓国にもあるのだという驚きと親しみをかんじさせてくれる。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ くるり(WYN-0005) 1位/イノチノウチガワ/実業之日本社 ヤン・パウル・スクッテン文/アリー・ファン・ト・リート写真/野坂悦子、薬袋洋子訳/今泉忠明監修 身近な生き物をX線で撮影した写真の絵本。生き物たちは、外側がモフモフでもスベスベでもザラザラでもみんな尊く愛しいけど、内側はさらに驚異と美しさに満ちた世界だった! 豊かなユーモアと情報満載の文章もすばらしい。 2位/おばあちゃんのにわ/偕成社 ジョーダン・スコット文/シドニー・スミス絵/原田勝訳 暮らしの道具や食べものが並ぶおばあちゃんの台所、雨のなか集めたミミズを庭にまくふたり、ぼくを見つめるおばあちゃんの、そのときどきに変わりゆく表情。言葉と絵のすべてに胸を打たれる。庭にまくミミズが土を育むように、ぼくの心は、「おばあちゃんのにわ」で豊かに育ったのだろう。 3位/パッチワーク/岩波書店 マット・デ・ラ・ペーニャ文/コリーナ・ルーケン絵/さくまゆみこ訳 自分自身のなかにある多様性を讃えるあたたかな視点。「らしさ」に縛られない心、変化と成長、さまざまに形づくられるひとりひとりのパッチワークはどんなものでも美しいと、気づかせてくれる。 4位/ぼくのじゃがいも/こぐま社 ジョシュ・レイシー作/モモコ・アベ絵/みやさかひろみ訳 じゃがいもがペット?と、ナンセンスに笑ってしまう絵本かと思いきや、いのちを愛しみ大切に育むアルバートの姿に胸がじんとしてしまうし、その後のさらに意外な展開もいい。日本語の名前を「おじゃが」にした翻訳のセンスに脱帽。 5位/にげろ!がいこつ シャーロッコツ・ボーンズのじけんぼ/化学同人 ジャン=リュック・フロマンタル文/ジョエル・ジョリヴェ絵/あなべまき訳 言葉遊びをおもしろがって笑うだけの絵本かと思いきや、意外にもちゃんと本家のオマージュになっていた。タイトルがすばらしい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (=^_^=) 1位/きょうはふっくらにくまんのひ/偕成社 メリッサ・イワイ作/横山和江訳 2位/ヨシ 3万7千キロをおよいだウミガメのはなし/あすなろ書房 リン・コックス文/リチャード・ジョーンズ絵/いわじょう よしひと訳 3位/つきよのアイスホッケー/福音館 ポール・ハーブリッジ文/マット・ジェームス絵/むらおかみえ訳 4位/オマヌケかぞくのたのしいいちにち/小学館 ハリー・アラード作/こみやゆう訳 5位/よるのあいだに…/BL出版 ポリー・フェイバー文/ハリエット・ホブデイ絵/中井はるの訳 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (=^_^=) 1位/ナンティー・ソロ 子どもたちを鳥にかえたひと/BL出版 デイヴィッド・アーモンド文/ローラ・カーリン絵/広松由希子訳 2位/絵で旅する国境/文研出版 クドル文/ヘラン絵/なかやまよしゆき訳 3位/バレエ団のねこピンキー/のら書店 ノエル・ストレイトフィールド作/スザンヌ・スーバ絵/田中潤子訳 4位/どんないえにすみたい?/好学社 ジョージ・メンドーサ文/ドリス・スーザン・スミス絵/木坂涼訳 5位/ほうきぼしのまほう/評論社 ジョー・トッド=スタントン 作 /まつかわまゆみ 訳 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (=^_^=) 1位/ホットドッグ/Gakken ダグ・サラティ作・絵 矢野顕子訳 2023.8 2位/おばあちゃんのにわ/偕成社 ジョーダン・スコット文/シドニー・スミス絵/原田勝 3位/ユキエとくま/工学図書 アリーチェ・ケッレル作/はせがわまき絵/関口英子 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ BUN(WYN-0003) 1位/つきよのアイスホッケー/福音館書店 ポール・ハーブリッジ文/マット・ジェームス絵/ むらおかみえ訳 マイナス20度の苛烈な寒さのなか汗びっしょりになる天然リンクでのアイスホッケー。夜の風景のなかに浮かび上がる少年たちの躍動感もわくわくする。子どもの心をまっすぐとらえそう。 2位/ヨシ 3万7千キロをおよいだウミガメのはなし/あすなろ書房 リン・コックス文/リチャード・ジョーンズ絵/いわじょう よしひと訳 知識絵本かと思っていたら中盤に大きなドラマがあり、しかもそれが実話で、自然の壮大な営みと、保護にかかわった人たちの愛情にしみじみ感動してしまった。 3位/おばあちゃんのにわ/偕成社 ジョーダン・スコット文/シドニー・スミス絵/原田勝 おばあちゃんのせりふはひとつも書かれていないのに、絵と文から、おばあちゃんの生きてきた歴史と「ぼく」への愛情がひしひしと伝わってくる。名作。 4位/ぼくのじゃがいも/こぐま社 ジョシュ・レイシー文/モモコ・アベ絵/みやさかひろみ訳 ペットがほしかったのにパパとママがくれたのはじゃがいも。でもちゃんと「おじゃが」と名前をつけてかわいがると……。いつくしむことで生まれるものが、かわいらしい絵と文でえがかれています。 5位/きょうはふっくら にくまんのひ/偕成社 メリッサ・イワイ作/横山 和江訳 おいしいものを食べるにはまず運動!ていうくらい走りまわるのがいいな。温かいご近所さんと、すてきなオチもうれしい。 いや〜。読めば読むほど悩みました。いい絵本がいっぱいでうれしいです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ みーこ(WYN-1020) 1位/ぼくのじゃがいも/こぐま社 2位/三びきのやぎのどんけろり/化学同人 3位/やまをうごかしたミン・ローさん/好学社 4位/ナイトランチ/化学同人 5位/まよなかのゆうえんち/BL出版 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (=^_^=) 1位/つきよのアイスホッケー/福音館書店 冷たい夜の空気、少年たちの吐く白い息、情景が不思議なぐらいリアルに感じられた。 2位/空からふってきたおくりもの/化学同人 精密で完璧な絵に心奪われた。ビー玉が輝く表紙も好き。 3位/ぼくのじゃがいも/こぐま社 「おじゃが」というネーミングが最高。いろんな帽子をかぶったり、いつのまにか本当にかわいく見えてくるのが不思議。短い中に大きなドラマがあってすごい絵本だった。 4位/まよなかのゆうえんち/BL出版 夜空に浮かぶ遊園地の明かりと、祭りのあとのような夜明けの描写がすばらしかった。 5位/リジーと雲/化学同人 雲をペットにできる世界(でもブームは去っている)という設定がおもしろかった。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Chicoco(WYN-0007) 1位/レイチェル・カーソン物語 なぜ鳥は、なかなくなったの?/西村書店 レイチェルのように鳥の声を聞き分けられるといいなと思わせる素敵な絵本。訳も素晴らしかったです。 2位/ホットドッグ/Gakken おたがいが大切な存在だということをページを繰るたびに感じられて、犬好きにはたまりません。 3位/ひろいせかいは きみのもの/化学同人 大きな自然に気負わず飛び込み、身をゆだねることの素晴らしさが美しく描かれた絵本。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (=^_^=) 1位/つきよのアイスホッケー/福音館書店 ポール・ハーブリッジ文/マット・ジェームス絵/むらおかみえ訳 力強い絵から、凍てつく空気、吐く息の白さが伝わってきそう。満月の下アイスホッケーをする特別な時間は、大人になってもきっと忘れられないだろうと思う。たき火を囲んで食べるサンドイッチ、美味しそう! 2位/ナンティー・ソロ 子どもたちを鳥にかえたひと/BL出版 デイヴィッド・アーモンド文/ローラ・カーリン絵/広松由希子訳 子どもたちを鳥に変えることのできる女の人。最初は気味悪がって近寄らなかった大人たちも、やがて興味をおさえきれず、次々に鳥になって空へ羽ばたく。柔らかなタッチの絵のおかげで、ふしぎな物語が夢の中の世界のようにさらに幻想的に感じられる。 3位/おばあちゃんのにわ/偕成社 ジョーダン・スコット文/シドニー・スミス絵/原田勝訳 英語があまり話せないおばあちゃんと「ぼく」との、言葉にたよらない温かなつながりが描かれる。シドニー・スミスによる絵は、けっして写実的なわけではないのに、情景がありありと目の前に浮かんでくるのが不思議。おばあちゃんが「ぼく」を見守るまなざしは、胸に迫るものがある。短編映画を観終わったかのような読後感の絵本。 4位/わたしたちをつなぐたび/WAVE出版 イリーナ・ブリヌル文/リチャード・ジョーンズ絵/三辺律子訳 読んでみて初めて、養子縁組がテーマの絵本だと知った。温かくやさしい雰囲気の絵とことばで、自分のルーツをたどろうとする少女の旅に寄り添う。親と子の絆が決して血のつながりとはかぎらないことを、伝えてくれる作品。 5位/きょうはふっくら にくまんのひ/偕成社 メリッサ・イワイ文・絵/横山和江訳 いろんな国のダンプリングを使った料理が出てきて、どれも美味しそう!最後には、それを持ち寄ったパーティーがひらかれる。作り方も載っているので、自分でも作ってみたくなる。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ しほ(WYN-1069) 1位/赤のものがたり/化学同人 ステファン・キール文・絵/ひがきゆみ訳 赤と黒の不穏な表紙にまず惹きつけられ、開いてみると、予想外のストーリーによい意味で裏切られる。緻密で大胆、あまりほかで見たことのない構図と色づかいに一瞬で作者のファンになった。静謐かつドラマチックな訳文も絵と調和していて素晴らしい。 2位/わたしたちをつなぐたび/WAVE出版 イリーナ・ブリヌル文/リチャード・ジョーンズ絵/三辺律子訳 森の木の葉や魚のうろこのカラフルな美しさからも、女の子が愛されて育ったことがわかる。「何の」話なのか、予め明かされていないのもいい。多くの人に先入観なく手にとって、感じてもらいたい。 3位/きょうはふっくらにくまんのひ/偕成社 メリッサ・イワイ文・絵/横山和江訳 同じアパートに集う、世界各国のダンプリング。ふっくらなのはダンプリングだけではなくて……いま読み返して、なんて平和で温かいお話だろうと思う。こんな光景が、世界のすべての場所であたりまえになってほしい。 4位/カメラにうつらなかった真実/徳間書店 エリザベス・パートリッジ作/ローレン・タマキ絵/松波佐知子訳 この3人を選んだその構成がみごと。巻末でアメリカの黒人差別とアジア人の関係にも触れられていて勉強になった。 5位/あずきがゆばあさんととら/偕成社 ペク・ヒナ絵/パク・ユンギュ文/かみやにじ訳 何度読んでもおもしろいお話。紙人形のトラ、迫力がある。でもよく見ると、涙がきらっとしててかわいそうになっちゃう。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ いけだ(WYN-1068) 1位/まよなかのゆうえんち/BL出版 作:ギデオン・ステラー/絵:マリアキアラ・ディ・ジョルジョ とにかく美しい絵! 光と闇のコントラスト! 文章のない絵本だが、その中で感じられるやさしいストーリーがとてもいい。 2位/つきよのアイスホッケー/福音館書店 作:ポール・ハーブリッジ/絵:マット・ジェームス/訳:むらおかみえ イラストの力強さにおどろかされた。子どもたちの姿は生き生きとしており、ところどころで描かれる、真っ暗な夜を照らす月がうつくしい。 全体的に文字は多いのに、大きく絵のみで描くページもあるのがうまい。 3位/世界はこんなに美しい/工学図書・山烋 作:エイミー・ノヴェスキー/絵:ジュリー・モースタッド/訳:横山和江 内容も絵も美しい。美しい世界を、人のすばらしさを信じたアンヌに勇気をもらえる。 4位/はねをならべて/BL出版 作:キャレン・レヴィス/絵:チャールズ・サントソ/訳:いわじょうよしひと コウノトリ2羽の絆が、実話だと知ってさらに感動。見守る人のやさしさも感じられる。 5位/わたしたちをつなぐたび/WAVE出版 作:イリーナ・ブリヌル/絵:リチャード・ジョーンズ/訳:三辺律子 美しい表現でつむがれる物語は、展開が意外だった。大切なのはこれまでのことではなく、これからのこと。当たり前のことに気づかされる。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ SUGO(WYN-0012) 1位/ヨシ 3万7千キロをおよいだウミガメのはなし/あすなろ書房 実話をもとにしたウミガメのお話に感動しました。リチャード・ジョーンズの絵がすばらしいです。 2位/わたしは反対! 社会をかえたアメリカ最高裁判事ルース・ベイダー・ギンズバーグ/子どもの未来社 ルース・ベイダー・ギンズバーグに敬意をこめて。 3位/その絵ときたら!/ほるぷ出版 ウィットに富んだすばらしい作品。コールデコット賞受賞作品を画家本人がもっているページときたら! 4位/なんて くさいんだ! ロンドンを救ったジョゼフの物語/あかつき教育図書 表紙のインパクトが強くて手を出さずにいましたが、大好きなナンシー・カンペンタ―の絵だし、内容も充実していてよかったです。 5位/カメラにうつらなかった真実 3人の写真家が見た日系人収容所/徳間書店 戦争の側面を描いた歴史的価値のある資料的な作品。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (=^_^=) 1位/きみが 生きる いまの おはなし/文研出版 作: ジュリー・モースタッド/訳: 横山 和江 心地よい音楽を聴いているような文章で、何度も繰り返し読みたくなる。ピンク色を効かせた絵もとても素敵。時間の不思議が、子どもの素直な言葉で語られる。時間って何だろうと子どもと一緒に考えたくなる作品。 2位/あふれた まち/化学同人 作: マリアホ・イルストゥラホ/訳: 鈴木 沙織 気候変動と国際社会というテーマを背景に感じるが、幼い子どもも、動物たちの表情や行動を楽しみながら読むことができる。問題に気づき訴える小さな声に耳を傾ける大切さを大人も子どもも学べるすばらしい絵本。 3位/ぼくのじゃがいも/こぐま社 作: ジョシュ・レイシー/絵: モモコ・アベ/訳: みやさかひろみ じゃがいもをペットにするというユーモラスな設定がとても楽しい。それだけでなく、ペットがほしくてたまらない気持ち、「ペット」との絆、別れ等は、子どものリアルな感情が丁寧に描かれていて心が温かくなる。 4位/なんて くさいんだ! ロンドンを救ったジョゼフの物語/あかつき教育図書 作: コリーン・ペフ/絵: ナンシー・カーペンター/訳: 金原 瑞人 文章量が多く、専門的な説明もあるが、軽快な語りとユーモラスな絵に惹きつけられ、未就学児も大笑いしながら読めた。子どもの大好きな(?!)ある単語が、絵本の中で躊躇なく繰り返し登場するところも楽しい。 5位/その絵ときたら! 新しい絵本の時代をつくったコールデコット/ほるぷ出版 作: ミシェル・マーケル/絵: バーバラ・マクリントック/訳: 福本 友美子 コールデコットはどんな人物だったのか、彼の描く絵は子どもの本にどんな影響を与えたのかを学ぶことができた。親しみやすくユーモアのある語り口は、彼の絵の特徴をとても分かりやすく教えてくれる。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ mipo(WYN-1070) 1位/つきよのアイスホッケー/福音館書店 ポール・ハーブリッジ文 マット・ジェームス絵/むらおか みえ訳/ あらすじに夜の冒険と見えた瞬間に好みの作品だと思った。黒い森、軽くてひらひらした雪、白い岸辺に囲まれたまっさらな氷、寒空に浮かぶ月の白が幻想的。りんとした寒さが伝わってくる画力が凄い。 2位/世界はこんなに美しい/工学図書 エイミー・ノヴェスキー文 ジュリー・モースタッド絵/横山和江訳/ 土の匂い、道の声、砂漠の風、天空のオーロラをじかに感じられそうなジュリー・モースタッドさんの絵にうっとり。身ひとつで世界を旅して景色や人々の美しさを全身で受けとめたアンヌの心が美しい。 3位/きょうはふっくらにくまんのひ/偕成社 メリッサ・イワイ作/横山和江訳 訳者あとがきにあった作者のメッセージ、「わたしは食べることが大好きなので、家族や友だちが食事を通して仲よくなる物語が好きなんです」がズバリ読後の感想そのもの。作者と訳者の思いがまっすぐ伝わってくるあたたかい作品。ナイナイのにくまんを作りたい。 4位/パッチワーク/岩波書店 マット・デ・ラ・ペーニャ文 コリーナ・ルーケン絵/さくまゆみこ訳/(2023.9.22) 子どもがもつ色もリズムも多様だと伝える本。子どもたちに将来なんでもできると思ってほしいし、そういう社会にしていかなくては。淡い色合いがあたたかく、悲しい顔つきの子がだんだん笑顔になっていくのがいい。 5位/カメラにうつらなかった真実 3人の写真家が見た日系人収容所/徳間書店 エリザベス・パートリッジ文 ローレン・タマキ絵/松波佐知子訳/ 3人の写真家による視点の異なるモノクロ写真と、ローレン・タマキの淡く控えめな色合いのイラストが美しく、一気に読んだ。被写体は笑顔が多いが、その背景を読みとると切なくなる。どうしても他人事に思えない。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (=^_^=) 1位/こぎつねのとくべつなクリスマス/岩崎書店 ポリー・フェイバー作 2位/バレエ団のねこピンキー/のら書店 ノエル・ストレイトフィールド作 3位/まほうのともだちベンチ/化学同人 ウェンディ・メドゥール文 4位/ホットドッグ/Gakken ダグ・サラティ作絵 5位/うみ/岩波書店 ピレット・ラウド作 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Incisor(WYN-2016) 1位/きょうはふっくらにくまんのひ/偕成社 メリッサ・イワイ作/横山和江訳/2022.10 たくさんの大好きがつまった何度も読み返したくなる絵本。階段の上り下りをしながら、世界各地のルーツをもつダンプリングがひとつのテーブルにならぶお手伝いをするリリ。心もふっくら幸せになった。 2位/世界はこんなに美しい/工学図書 エイミー・ノヴェスキー文 ジュリー・モースタッド絵/横山和江訳/2022.10.26 邦題も素晴らしい。どこの地でも空が広くて色とりどりで、美しいとはこんな風景のことなのだなと思った。アンヌの感性が、美しい世界とよき人々との出会いを導いたのだろう。道の声がきこえるような旅をしてみたい。 3位/バレエ団のねこピンキー/のら書店 ノエル・ストレイトフィールド作 スザンヌ・スーバ絵/田中潤子訳/2023.3.20 何よりもバレエが大好き、バレエを愛するそんな強い思いこそが、奇跡のように舞台を輝かせることもできることに、好きでいることの勇気をもらった。 4位/はねをならべて/BL出版 キャレン・レヴィス作 チャールズ・サントソ絵/いわじょうよしひと訳/2023.4.30 コウノトリのクレペタンとマレナ。ずっと一緒にはいられないけれど、互いを忘れることなく続いたこの強い絆は実話とのこと。離れていても、いつもはねをならべて互いを感じられる広くて揺るぎない心に希望をもらう。 5位/絵で旅する国境/文研出版 クドル文 ヘラン絵/なかやまよしゆき訳/2022.11.30 国境を越えてつながることのそれぞれが、国境の数だけこんなにもたくさんあることに愕然とし、国と国を分けるもののそれぞれにも圧倒させられる。つながり続けるために出来ることを考える気づきをもらった。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ キジトラ(WYN-1060) 1位/つきよのアイスホッケー/福音館書店 ポール・ハーブリッジ文 マット・ジェームス絵 むらおかみえ訳 2023.1 冷たい空気と氷の感触が感じられるような、澄み切った美しさが強い印象を残す。 2位/世界はこんなに美しい アンヌとバイクの20,000キロ/工学図書 エイミー・ノヴェスキー文 ジュリー・モースタッド絵 横山和江訳 工学図書 2022.10 アンヌが実在の人物であることに勇気をもらえる。暗いニュースに心が苦しくなるときも、世界の美しさを感じていたい。 3位/こぎつねのとくべつなクリスマス/岩崎書店 ポリー・フェイバー作 リチャード・ジョーンズ絵 ひびのさほ訳 2022.10 やさしくて温かい絵本。 4位/ぼくのじゃがいも/こぐま社 ジョシュ・レイシー作 モモコ・アベ絵 みやさかひろみ訳 2023.9 じゃがいもならではの展開に心をくすぐられた。 5位/ホットドッグ/Gakken ダグ・サラティ作・絵 矢野顕子訳 2023.8 あまりの暑さに「もー やだっ!」と座り込む犬の気持ちがよくわかる。飼い主の女性の思い切りのよさが素敵。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |