ソニー・マガジンズ新刊情報

2003.7 『シービスケット』 2003.8 『フェアリーウォーズ ベレスの書』
2002.12 『アバラット』 2003.2 『ミラードリームス』 2003.4 『チェンジリング・チャイルド』 2003.6 『ネズミの時計屋さん ハーマックスの恋と冒険』

2003年11月刊行

世界24か国で愛されている メールから生まれた全米ベストセラー 第2弾! 

ネズミの時計屋さん2:表紙 ネズミの時計屋さん
ハーマックスの恋と冒険
2 〈時の砂〉の秘宝


マイケル・ホーイ
雨沢 泰 訳

ISBN 4-7897-2152-3
本体1600円+税
ソニー・マガジンズ刊

ネズミのハーマックス・シリーズ第2作です。
1作目を読まれた方は、ハーマックスが次はどんな活躍をみせてくれるか待ち望んでいたのではないでしょうか。
期待を裏切らず、2作目も、一度ページを開くと、閉じるまでやめられないおもしろさが凝縮されています。
今回の冒険は「ネコ」がキーワード。
ハーマックスが住んでいるネズミ社会にとっては、ネコという生き物が現実のものか、想像上のものか、はっきりしていません。
視力を回復した画家の友人、ミリンが「ネコ」の絵の大展覧会を開くところから、冒険が少しずつはじまります。
タブーだった「ネコ」の展覧会が開かれるとあり、ピンチェスターの町は大騒ぎ。
そして、ミリンは死んだと思っていた昔の恋人シマリスのバーチと再開。
バーチが死んだとされるにいたるできごとには、あることが潜んでいたのです。
ハーマックスは、前作でも登場した女性飛行士リンカ、ミリン、バーチらとともに、その謎をとくために出発――。

ネズミ社会がなんと丁寧に洗練されて描かれているか。読んでいると、ピンチェスターの町に愛着を感じてしまう。
前作から登場している、タッカ・マーツリンはどちらかというと悪役なのだけど、実に魅力的に書かれていて、実は私は彼女のファン。
なので、彼女がミリンの展覧会でおこなわれた立食パーティに着ていたドレスは圧巻!
もちろん、主人公のハーマックスの活躍からは目がはなせないし、リンカとの間は……。

訳者あとがきによると、ハーマックス・シリーズは第3作がひとつの区切りになると言われ、アメリカではおそらく来年刊行されるだろうとのこと。
楽しみ、楽しみ。

フーダニット翻訳倶楽部で発行している「海外ミステリ通信」12月号で、この本の翻訳者、雨沢泰さんのインタビューが掲載されました!
フーダニット翻訳倶楽部


【作者】マイケル・ホーイ Michael Hoeue ニューヨークで劇場の裏方やファッションフォトグラファー、高校教師などの職を経たのち、〈ネズミの時計屋さんシリーズ〉でデビュー。もともとは、出張中の妻に読ませるために、毎日書き送ったeメールから始まったこのシリーズは、全米ベストセラーとなり、世界24か国で出版されている。現在、妻マーサと、オレゴンの石造りコテージに住み、三作目を執筆中。

【訳者】雨沢 泰 あまざわ やすし 東京生まれ。英米文学翻訳家。小説を中心に多くの作品を手がける。おもな訳書に、キング『ドラゴンの眼』(アーティストハウス)、ウェルズ『タイムマシン』(偕成社)、サラマーゴ『白の闇』(日本放送出版協会)、サヴァン『ぼくの美しい人だから』、スパークス『きみに読む物語』(以上、新潮社)、アイルズ『沈黙のゲーム』『神の狩人』『24時間』(講談社)、ホーイ『ネズミの時計屋さん ハーマックスの恋と冒険 1〈月の樹〉の魔法』など多数。

2003年8月刊行

アイルランドから上陸したベストセラー・ファンタジー!

フェアリー・ウォーズ ベレスの書:表紙 フェアリー・ウォーズ
ベレスの書


ハービー・ブレナン
種田 紫 訳

ISBN 4-7897-2095-0
本体 2000円+税
ソニー・マガジンズ刊

その日の朝、ヘンリーは上機嫌だった。3週間かけて作業した、ペーパークラフトの「空飛ぶ豚」が完成し、その名の通り、空を飛ぶことに成功したからだ。
喜んで、両親にそのことを報告しようとした時から、ヘンリーにさまざまな楽しくない問題がふりかかってきた。
両親の離婚の危機にはじまり、庭の掃除などを手伝いに行っているフォガティーさんのところで、妖精(?)をみつけ、その妖精をもといた世界にもどす手伝いをすることになる。
現代のイギリス、妖精帝国レルム・オブ・フェアリー、闇の王国ハエルでのできごとが交差しながら、妖精、悪魔、人間たちが魅惑の世界をくりひろげる……。


80歳すぎ(らしい)元エンジニア(といわれている)フォガティーさんは、なんと宇宙人の侵略を信じていて、その警戒をおこたらない。
ヘンリーの両親の離婚の原因は、えっと少し驚くかも。
くっつく糊がほしいときには、何が必要か知ってる?
妖精帝国ってどんな所だと思う?
これらを知りたくなったら、本書をどうぞ。

読者を楽しませてくれるアイルランド在住のブレナン氏は、すでに次作を書いている。
さて、再び妖精帝国をおとずれる日はいつだろう。


▼フェアリー・ウォーズのホームページ
http://www.faeriewars.com/
▼著者の公式ホームページ
http://www.herbiebrennan.com/


【作者】ハービー・ブレナン Herbie Brennan アイルランドのカーロウ州在住。25歳で第一作を発表以来、数十年にわたりフィクション、ノンフィクション、児童書、ゲームブックなどを執筆してきたエンターテインメントの大御所。60冊以上の著書は世界各国で翻訳出版され、これまでに650万部以上売り上げているという。日本では、ゲームブック「ドラゴンファンタジー全8巻」(二見書房)で知られる。子どもも大人も楽しめるクロスオーバー・ノベルとして書かれた本書『フェアリー・ウォーズ:ベレスの書』も好評で、2004年には続編"The Faerie Queen"(仮題)を出版予定。

【訳者】種田 紫 たねだ・ゆかり 翻訳家。1964年北海道生まれ。北星学園大学英文科卒業。札幌市在住。


2003年7月刊行

ニューヨークタイムズ6週間連続第1位のノンフィクション!
2004年度アカデミー賞最有力映画原作

シービスケット:表紙 シービスケット
Seabiscuit
あるアメリカ競走馬の伝説


ローラ・ヒレンブランド
奥田祐士 訳
リテラルリンク 編集

ISBN 4-7897-2074-8
本体 1800円+税
ソニー・マガジンズ刊

世界恐慌に苦しむ1938年、マスコミをもっともにぎわせたのは
ルーズベルト大統領でも、ヒトラーでも、ムッソリーニでもなかった。
ルー・ゲーリックでもクラーク・ゲーブルでもない。
その年、新聞がもっとも大きく紙面を割いたのは、脚の曲がった小さな競走馬だった。
馬主は自動車修理工から身を起こした西部の自動車王、チャールズ・ハワード。
謎めいた野性馬馴らしの過去を持つ、寡黙な調教師のトム・スミス。
片目が不自由な赤毛の騎手、レッド・ポラード。
馬の名は、シービスケット
これは、悲運の名馬と男たちの奇跡の物語である。

【作者】ローラ・ヒレンブランド 1988年より競馬ジャーナリストとして、EQUIS magazine、America Heritage、The Bolld Horse、Turf、Sport Digestなどで活躍。98年には、シービスケットについての記事に対して競馬界の名誉ある賞エクリプス賞を受賞、本書の執筆のきっかけとなった。ユニバーサル映画で本書の映画化のためのコンサルタントもつとめた。映画『シービスケット』は『スパイダーマン』のトビー・マクガイアが出演し、今夏全米公開予定。日本ではUIP映画が配給でアカデミー賞にあわせ、04年陽春の全国公開が予定されている。

▼シービスケットのサイト
http://www.seabiscuitonline.com/index1.htm


2003年6月刊行

夫から妻へ75通のメールが、全米ベストセラー小説に!
世界24か国で出版!

ネズミの時計屋さん:表紙 ネズミの時計やさん
ハーマックスの恋と冒険

Time stops for No MOUSE
A Hermux Tantamoq Adventure


マイケル・ホーイ 著
雨沢泰 訳

ISBN 4-7897-2053-5
本体 1600円+税

ソニー・マガジンズ刊

ネズミの時計職人ハーマックス・タンタモクは、毎日、誠実に仕事をこなし、自分の生活も大事にしている。
愛するペットは、テントウムシのターフル。
そんな平凡ながらにも充実した、マーマックスの生活に変化がおとずれた。
ある日、壊れた懐中時計をもちこんだ女飛行士リンカ(もちろんネズミ)に、すっかり心を奪われてしまったのだ。
しかし、「大至急!」といわれて修理した時計を、リンカはちっとも取りに来ない。
その裏には、ある事件がひそんでいた!

作者マイケル・ホーイが、仕事で長期出張している妻にあてたという手紙が、全米ベストセラー小説になった!
 まず、名前が生まれた。ガレージセールで言葉遊びのボードゲームを買って単語遊びに2人は興じていた。ホーイは、この物語の主人公名である“ハーマックス・タンタモク”という名前を、このゲームからひねり出したのだ。そして、出張で留守の妻に「あのハーマックスを主人公に小説を書いて、一日に一章ずつ送ろう」と思いついたそうだ。
 最初の一章は6時間かけて書き上げた。
 翌朝、妻から「この続きはどうなるの?」とメールが入り、「続きを書かなきゃ」と、次々に送ったという。10章までできたところで、DTPで25冊作成し、妻にプレゼントし、残りを友人たちに送ったところ、地元の本屋さんが反応してきた。
「で、本はいつ書き上がるの?」
 半年後、本作品は完成し、ハーマックスのペット、ターフルの名前をとって“ターフル・ブックス”を設立し、自費出版した。それが、どんどん売れ、大手出版社からハードカバーであらためて売り出されベストセラーになったという。
本の巻末にある「お礼の言葉」には、自費出版した本を支えてくれた書店の方々の名前がたくさん挙がっている。



【作者】マイケル・ホーイ Michael Hoeue ニューヨークで劇場の裏方やファッションフォトグラファー、高校教師などの職を経たのち、本書で作家デビュー。現在は、妻マーサと老猫ライオネルとともに、オレゴンの石造りコテージに住んでいる。

【訳者】雨沢 泰 あまざわ やすし 東京生まれ。英米文学翻訳家。小説を中心に多くの作品を手がける。おもな訳書に、キング『ドラゴンの眼』(アーティストハウス)、ウェルズ『タイムマシン』(偕成社)、サラマーゴ『白の闇』(日本放送出版協会)、サヴァン『ぼくの美しい人だから』、スパークス『きみに読む物語』(以上、新潮社)など多数。



2003年4月刊行

21世紀と300年前のロンドンを舞台に
少年、心優しきバケモノたち、悪党どもが駆け回る、
タイムトリップ・ファンタジー

チェンジリング・チャイルド:表紙 チェンジリング・チャイルド
Follow Me Down

ジュリー・ハーン 著
海後礼子 訳

ISBN 4-7897-2042-X
本体 2200円+税
ソニー・マガジンズ刊

肌は透けるように白く、歯は一本もない。
身長60センチ足らずの妖精の取り替え子アストラ。
全身毛に覆われたゴリラ女エンジェル、
手足の関節が自由自在に曲がる軟体男ツイスト。
身の丈2メートル半の大男、
目に「わが神」という文字の浮かぶ少年――。
怪物たちは怖く、そしてやさしかった……。


作家フィリップ・プルマンに創作を学んだ著者は、
図書館で偶然見つけた18世紀初頭の〈取り替え子〉の宣伝文から構想をふくらませ、この作品ができた。
本作がデビュー作。

【作者】ジュリー・ハーン Julie Hearn 1958年、オックスフォードに近いテムズ川沿いの小さな街アビンドンに生まれる。フリーランスのライター、雑誌編集者や新聞のコラムニストとして活躍。娘が生まれてから、ウェストミンスター大学に入り、作家フィリップ・プルマンに創作を学ぶ。現在は執筆に専念。

【訳者】海後 礼子 (かいご れいこ) 1972年、東京生まれ。国際基督教大学卒。成城大学大学院にて西洋美術史を学ぶ。翻訳家。つくば市在住。



2003年2月刊行


ミラードリームス:表紙 ミラードリームス
Mirror Dreams

キャサリン・ウエブ 著
鳥見真生 訳

ISBN 4-7897-1997-9
本体 1800円+税

ソニー・マガジンズ刊

14歳の著者が描く異世界〈ミラードリームス〉

そこは夢で地球とつながっている世界
虚空間に球体の国々が浮かび、魔法と精霊たちが飛び回る世界



 ある日、この世界の王が死んだ。立て続けに跡継ぎの皇太子も暗殺される。なにか邪悪な勢力がこの異世界を狙っているのか、それとも血なまぐさい覇権争いか。伝説の魔法使いリーナン・カイトが事態を解決すべく立ち上がった。
 地球人の悪夢のパワーを支配しようとする〈闇の砦〉の一族、秘密結社〈銀の手〉のメンバーたち、地球で昏睡状態にある夢見人のレナ、王族の正当な血筋をひく女王、さまざまな精霊やモンスターなど、多様な登場人物たちが絡み合うファンタジー。

【作者】キャサリン・ウエブ Catherine Webb イギリス生まれ。14歳のときに書いた本書がデビュー作となる、注目の新鋭作家。へたくそなバドミントンとチェス、そして猫が大好きなロンドンっ子。現在16歳のウエブは、大学入試資格取得のために勉強中。本作は日本を含めて、イタリア、フランス、ドイツ、オランダ、中国、台湾で出版予定。さらに2003年にイギリスでは続編となる"Mirror Wakes"(仮題ミラーウエイクス)が刊行される。日本でも同じくソニー・マガジンズから2003年秋に刊行予定。

【訳者】鳥見真生 とりみ まさお 北海道生まれ。東北大学法学部卒業後、会社勤めをしたのち翻訳をはじめる。札幌市在住。


2002年12月刊行

アバラット・表紙

アバラット
Abarat

クライヴ・バーカー
池 央耿訳

ISBN 4-7897-1973-1
本体 2600円+税
ソニー・マガジンズ刊


「アバラット」へようこそ
http://www.sonymagazines.jp/abarat/

アバラット――
母なる大洋イザベラ海と
そこに浮かぶ25の島々の世界。

亡霊たちのひそめきが響きわたる廃墟、
陽光に満ちた楽園、
9年にいちど卵から人間の子を孵えす鳥の棲む島、
海賊たちの根城、歓楽の不夜城、
そして、残念な王が支配する真夜中の島、謎に満ちた25時の島……。
異形のものどもがうごめき、昼と夜がせめぎあう。
アバラットでは、すべてのことが起こりうる。

ディズニーで2004年クリスマスに映画化決定!!

画集のようなファンタジー作品!

作者はまず「絵」(油絵)を描きはじめた。2年間ひたすら描き続け、そして物語の「世界」ができあがっていた事に気づいたという。この本では絵が美しくちりばめられ、読者を「アラバット」の世界へ、やすやすと連れ出す。翻訳者の池氏は、物語の魅力であるくっきりした人物造形をいかに表現するかに心をくだき、匹敵する言葉を探し当てることに苦心した。参考にしたのは『南総里見八犬伝』の曲亭馬琴や『曽根崎心中』の近松門左衛門など伝統ある、ストーリーテリング!語彙の豊かさと文章の調子が絶妙で、キャラクターとアバラットの世界を生き生きとさせている。

【作者】クライヴ・バーカー Clive Barker イギリス生まれ。『血の本』シリーズでホラーの分野に旋風を巻き起こし、稀代のストーリーテラーとして多くの読者を魅了し続けている。アーティスト、映画プロデューサー、監督、ゲーム作家としても活躍。ここ4年は絵画制作に集中し、膨大な油彩作品を描き、本書でもそのうちの100点あまりが収録されている。
【訳者】池央耿(いけ ひろあき) 1940年生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。英米文学翻訳家。訳書にコッツウィンクル著『E.T.』(ヴィレッジ・ブックス)、シュート著『パイド・バイパー』(東京創元社)など多数。


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Last Modified: 2004/08/16
担当:さかな

HTML編集: 出版翻訳ネットワークやまねこ翻訳クラブ