東京創元社 新刊情報


2006年4月刊行

ミシシッピがくれたもの:表紙 ミシシッピがくれたもの
The River Between Us

リチャード・ペック
斎藤倫子 訳

ISBN 4-488-01943-9
本体1700円+税

『シカゴよりこわい町』、その続編『シカゴより好きな町』の2冊で、
読者の多くは破天荒なおばあちゃんに惹かれたことでしょう。
同じ作者によるこの物語では、強烈な人物は登場しません。
しかし、お金持ちでもない、家柄もない、
ふつうの人々が、南北時代をどう過ごしたか、
ひとりの家族を軸にじっくりと描かれています。

15歳の少年が楽しみにしていたことのひとつはドライブだ。
今回のドライブの目的地は父親の故郷。いそがしい父が時間とお金のやりくりをしてまで出かけるのは、戦争が始まるともう会いに行けないかもしれないという気持ちからだった。
そしてたどりついた家には祖母のティリー、祖父、大おじ、大おばの4人が生活している。
祖母ティリーが少年に語る――古い話を。それは……。


じっくり読ませるこの物語は、読了後に深く満ち足りた気持ちを残します。
丁寧に静かに語られた祖母の歴史が時をへだてて、確かに私たち読者にも届いたのです。
どうぞ読んでみてください。


【作者】リチャード・ペック Richard Peck 1934年、イリノイ州中部のディケーターで生まれ、同地で育つ。教職を経て筆をとり、これまで30冊以上もの作品を執筆。2001年には児童文学作家初となる〈米国人文科学勲章〉を授与された。『シカゴよりこわい町』(題49回産経児童出版文化賞〈賞〉受賞)でニューベリー賞オナーに選ばれ、『シカゴより好きな町』で2001年ニューベリー賞を受賞するなど数々の児童文学賞を受賞、本書『ミシシッピがくれたもの』もスコット・オデール賞をはじめとする多くの賞に輝いている。

【訳者】斎藤倫子 1954年、東京生まれ。国際基督教大学卒業。主な訳書にリチャード・ペック『シカゴよりこわい町』『シカゴより好きな町』、ヴァンデ・ヴェルデ『六つのルンペンシュティルツキン物語』(以上、東京創元社)、B・ウィリアムズ『赤いカヌーにのって』(あすなろ書房)、ブラスウェイト『ほたる島物語』(ポプラ社)、ライラント『メイおばちゃんの庭』(あかね書房)等がある。
 

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Last Modified: 2006/5/16
担当:さかな
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