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ありがとう、アーモ!
thank you, omu!
オーゲ・モーラ
三原 泉/訳
978-4-7902-5419-5
1500円+税 |
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キャラメル色のわたし
Blended
シャロン・M・ドレイパー/作
横山和江/訳
978-4-7902-3369-5
1600円+税 |
2019コールデコット賞オナー賞受賞。
2019コレッタ・スコット・キング新人画家賞受賞。
アーモのつくる特製シチューはとってもいいにおい。
今日もとろーりとろととろつくっていると、
そのにおいにつられて、いろんな人がアーモのドアをたたきます。
「アーモ」というのは、イボ語で「女王」という意味。
作者の両親はナイジェリア出身でイボ語が母語。
この絵本では「おばあちゃん」を呼ぶときの言葉として使われています。
食べ物のにおいは格別です。
家に帰る途中、それが夕暮れだったら、煮物のにおいやカレーのにおいがするときがあります。
そんなにおいがしてきたら、家でも煮物やカレーが食べたくなります。
おいしいものを食べるのは幸せなこと。
アーモのつくるおいしい幸せのにおい、味わってみたくなります。
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もうすぐ12歳になるイザベル。
白人の母親と黒人の父親が離婚して以来、
2つの家を週ごとに行ったりきたりする生活に。
母親の週でも、父親の週でもない、自分の「週」が欲しいと思うイザベラ。白人なのか、黒人なのかという自分のアイデンティティも考えるようになっています。
そんな時、学校でも人種差別の問題が起き、イザベラの心がざわつきます。
「Black Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター)」の声が大きくなっているいま、イザベラの物語は、読む子どもたちに、人種差別はおろかなことなのだと伝えてくれます。
両親の離婚というナイーブな背景がありながら、描かれる大人たちは目の前の子どもを常に深い愛情で接しています。
イザベラの繊細な気持ち、両親の愛情、横たわる人種差別、細やかに描かれているからこそ、考えさせられ、その後に深い余韻が残ります。
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オーゲ・モーラ(Oge Mora)
アメリカの絵本作家。ナイジェリア出身の祖母、両親のもとに育つ。アメリカのロードアイランド・スクール・オブ・デザイン卒業。イラストレーションの学士号取得。初の絵本である本書で、コールデコット賞オナー賞をはじめ、数々の賞を受賞。亡くなった祖母のレシピをもとに料理をつくって楽しんでいる。『Saturday』でボストングローブ・ホーンブック賞を受賞。さし絵の一部を手がけた作品に、『チェンジ・ザ・ワールド! 世界を変えた14
人の女性たち』(フレーベル館)がある。ロードアイランド州在住。
三原 泉(みはら・いずみ)
翻訳家。1963 年宮崎県生まれ。東京大学文学部卒業。訳書に『みならいうさぎのイースターエッグ』『本気でやれば、なんでもできる!?』(ともに徳間書店)、『手と手をつないで』(BL
出版)、『ノミちゃんのすてきなペット』(偕成社)、『アリクイのアーサー』(のら書店)などがある。埼玉県在住。 |
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シャロン・M・ドレイパー(Sharon M. Draper)
米国オハイオ州、クリーブランド生まれ。長年教師として勤めるかたわら、執筆活動に入る。アフリカ系アメリカ人作家に贈られるコレッタ・スコット・キング賞を5回受賞し、1997年にはNational Teacher of the Yearに選ばれた。邦訳されている作品に、『わたしの心のなか』(鈴木出版)がある。
横山和江(よこやま・かずえ)
埼玉県生まれ。山形県在住。児童書の翻訳のほかに読み聞かせの活動などを行っている。訳書に、『わたしの心のなか』『山は しっている』(共に鈴木出版)、『ジュリアンはマーメイド』(サウザンブックス)、『きみの声がききたくて』(文研出版)、「ベネベントの魔物たち」シリーズ(偕成社)、『ほしのこども』(岩波書店)など多数。やまねこ翻訳クラブ会員 |