パロル舎2002年刊行情報


2002年11月刊行

メグ・アウル
ミステリアス・クリスマス2

ギャリー・キルワース
スーザン・プライス
ジリアン・クロス他著
安藤紀子 他訳

ISBN 4−89419−260−8
定価 1600円+税

「クリスマスにゴーストストーリーを」
イギリスにはこんな慣習があるらしい。


聖夜を背景にカーネギー賞作家ら5人が語る不思議で奇怪な物語

クリスマス・プレゼント  ジリアン・クロス/安藤紀子訳
メグ・アウル  ギャリー・キルワース/高橋朱美訳
また会おう  ジル・ベネット/嶋田のぞみ訳
クリスマスの訪問者  テッサ・クレイリング/西村醇子訳
荒れ野を越えて  スーザン・プライス/夏目道子訳

このアンソロジーは1999年に訳出された『ミステリアス・クリスマス』の続編。
こちらもあわせてぜひクリスマスにどうぞ!

本書のレビューがメールマガジン「海外読物案内」に掲載されました。

 クリスマスには、なにかが起こる。うれしいことも、楽しいことも。そして、恐ろしいことも……。この本には「クリスマスにゴースト・ストーリーを」という英国の慣習にもとづいて出版された、"Haunting Christmas Tales" など3冊の怪談集から5編が収められている。いずれも、少年や少女が奇怪な体験をする物語だ。
 表題作は、ティム少年がハロウィーンの晩、たまたま生け垣で鳥の卵を見つけたところから始まる。家に持ちかえって箱の中にしまったまま、やがてクリスマスがくる。気がつくと卵が割れており、ひなの姿はない。どこかでバサバサと鳥の羽音がする。部屋のクローゼットを開けてみると、そこでじっとこちらをうかがっていたのは……。鳥の姿をした化け物にじわじわと追い詰められていく少年の不安な心理を、ギャリー・キルワースが描いている。
 どうやら、クリスマスが好きなのは人間だけではないらしい。ほかの4編では人に悪さをする悪霊、パーティーをめちゃくちゃにする無秩序の王、それに死者たちが登場し、子どもたちの心の小さなすきまに入り込んで恐ろしい事件を起こそうとする。お祭り騒ぎではなく、ほの暗い聖夜を楽しみたいなら、こんな本を開いてちょっとぞくぞくしてみるのもいい。ただし、読み終わったら家族のところへ帰ること。大好きな家族といっしょにいること、それが悪霊に取りつかれない、なによりのお守りだからね。

影谷 陽(フーダニット翻訳倶楽部

このメールマガジン購読(無料)申し込みは、こちらhttp://www.litrans.net/v/bkg/index.htmへ。


2002年11月刊行

はなくそ:表紙

はなくそ



アラン・メッツ さく
ふしみ みさお やく
定価1500円+税

日本に初登場!
フランスの新進絵本作家 アラン・メッツ!

「今日こそ彼女に告白しよう!」
一大決心したジュールでしたが、ジュリーは明日引っ越すことに。
そこへいじわるなオオカミが現れて、ふたりともさらってしまいました。
「どちらから食べようかな?」

【作者】アラン・メッツ (Alan Mets)1961年パリ生まれ。絵本作家になるきっかけは、パリの有名なカフェ「ラ・クーポール」で、トミー・ウンゲラーを見かけたアラン・メッツが、勇気をふるって、自分の作品を書いたスケッチブックを見せたこと。ウンゲラーは、ただちに編集者に電話し、彼の保証人となった。
子どものころ、海賊や魔法、探偵などに夢中になった心をそのままに、絵本制作をつづけている。
日本での出版は、本作『はなくそ』(原題Crotte de nez)が初めて。


【訳者】ふしみ みさお(伏見 操)1970年埼玉県生まれ。餃子店経営のかたわら、絵本の翻訳、紹介につとめている。
絵本を好きになったきっかけは、子どものころ父親が、自分や近所の子どもを主人公にして、漫画付きのお話をしてくれたこと。
訳書に『モモ、しゃしんをとる』『モモ、いったいどうしたの』『なかよくなんか ならないよ!』『あそぼう マクス』(いずれも文化出版局)など。



2002年9月刊行

セーヌの釣り人ヨナス 表紙 セーヌの釣りびとヨナス

ライナー・チムニク 文・画
矢川澄子 訳
  定価1700円+税



ライナー・チムニクの名作復刊第3弾!

 『タイコたたきの夢』
『クレーン男』もパロル舎より好評発売中!

ヨナスはじぶんの釣り竿を、何物にもましてだいじに思っていた。水に縁のあるものなら、何でも好きだった。
流れ、海、雨、みみず、そして何より、魚。それから、けむりが好きだった、セーヌの釣りびと、ヨナスのお話。


【作者】ライナー・チムニク(Reiner Zimnik) 1930年生まれ。
ミュンヘン在住。高潔な絵と文章で、独特の世界を構築しており、寓意性が高く、批評精神とユーモアがあふれている。

【訳者】矢川澄子(やがわすみこ)1930年生まれ。著述、翻訳家。2002年5月歿。
翻訳にギャリコ『雪のひとひら』(新潮社)シュピリ『ハイジ』(福音館書店)ブリュノフ『ぞうのババール』(評論社)など多数。
チムニクの『タイコたたきの夢』『クレーン男』も訳している。

 


2002年6月刊行

カーネギー賞受賞作
ライトニングが消える日 表紙

ライトニングが消える日

ジャン・マーク 著 三辺 律子 訳
塩田 雅紀 装画
  定価1,700円+税


イギリスで最も注目されている作家のデビュー作(1976年)


7回目の引っ越し先、
ノーフォークの田舎でアンドルーを待っていたのは
大空を飛び回る
戦闘機と、
耳をレーダーのようにピンとたてた
少年だった――

学校、飛行場、二人の家というごく狭い世界を舞台に淡々と描くだけです。
物語というものは、これだけのことを描き、語り、考えさせることができるのだということに、
改めて驚き、興奮すら覚えます。
                         ―― 三辺律子 訳者あとがきより

 

最新紹介ページへ



パロル舎 
 〒113-003 東京都文京区本郷1−10−13 TEL:03-3813-3046

Copyright 2002-2003 PAROL COMPANY .

メープルストリートへ戻る

Last Modified: 2003/12/17
担当:さかな

HTML編集: 出版翻訳ネットワークやまねこ翻訳クラブ