2006年3月刊行
2004年オーストラリア児童図書賞 Book of the Year: Younger Readers(低学年向け)オナー作品
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ひなぎくの冠をかぶって
グレンダ・ミラー 作
伏見操 訳
板垣 しゅん 画
ISBN 4-7743-1118-9
定価 1260円(税込) |
表紙画像は大きく見えますが、実際はほぼ真四角の小ぶりな本。
主人公グリフィンは、うるう年の2月29日生まれ。
お父さんは、めずらしい日にうまれた子だからめずらしい子どもになるだろうと言った。
グリフィンは学校に行くまでは、自分が変わってると思ったことはない。
しかし、学校ではグリフィンの髪の長さや、家族の数、そして住んでいるところなどを学校の子どもたちに、ことごとく、からかわれ楽しくない思いをさせられる。
グリフィン・シルク――はライラと出会う。ライラはグリフィンが悲しく思っていたことを、自然にひきだし共に感じてくれる。だからグリフィンはあることを心に決め……。
翻訳された伏見さんもあとがきで、一番好きなところとしてあげているお父さんの言葉を引用します。
「グリフィン、おまえは今日このことをするために、どれほど勇気をふるい起こしたことだろうね」
私もまたここを読むたびに、のどがあつくなります。
悲しみを受けとめ、グリフィンのしたことに、深く胸をうたれます。
その勇気は友だちであるライラの存在も大きいのです。
家族の愛情や友だちとの友情がセンチメンタルではなく、深々と心に入ってきます。
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【作者】グレンダ・ミラー(Glenda Millard) 子どもの本の作家として、幼い子ども向けの絵本から、ヤングアダルト向けの小説まで多くの作品を手がけ、オーストラリアでは高い評価を受けている。現在、家族とともに、オーストラリアのビクトリア州に住む。本書「ひなぎくの冠をかぶって」は、2004年オーストラリア児童図書賞Youn
Readers のオナーブックになる。
【訳者】伏見操 1970年生まれ。洋書絵本卸会社、ラジオ番組制作会社勤務を経て、海外の子どもの本の翻訳や紹介につとめている。主な訳書に『バスの女運転手』『よくいうよ、シャルル!』(くもん出版)、『モモ、しゃしんをとる』(文化出版局)、『はなくそ』(パロル舎)、『なつのゆきだるま』(岩波書店)、『ババールのヨガ』(白泉社)、『どうぶつにふくをきせてはいけません』(朔北社)など。
【画家】板垣 しゅん 1957年生まれ。1983年よりイラストレーターとして活動を開始し、日本イラストレーション展、日本グラフィック展などに入選。1986年にイラストレーション誌「ザ・チョイス」年度賞を受賞。現在、装丁、挿し絵、ポスター、カレンダー、CDジャケットなど、幅広い分野で活躍中。
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Last Modified: 2006/04/13
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