
やまねこ翻訳クラブについて
1997年10月創立の当クラブは、@niftyのフォーラムで児童書翻訳家をめざす者たちが集まって結成したインターネット上のクラブです。年を追うごとに活動内容は広がり、現在は、翻訳という枠を越えて、子どもの本を愛する会員が集う場となりました。ホームページやメールマガジンなどを通じて、会員間交流と情報収集・発信をしています。企画・運営には、会員自身がボランティアスタッフとして携わっています。
会員の条件はただひとつ、「翻訳と子どもの本に興味がある人」ということだけです。翻訳者をめざしていなくても、子どもの本を愛する方ならどなたでも歓迎します。
クラブ名の「やまねこ」は宮沢賢治「どんぐりとやまねこ」に登場するやまねこです。
やまねこ翻訳クラブでは、児童書翻訳の勉強や情報交換を参加者が自主的に行っています。講師はいません。なお、勉強会の参加資格は原則として、会員であることに加え、なんらかの形で翻訳学習の経験があること(独学を含む)です。
これまでの主な活動 (1997.10~)
●メールマガジンの発行
『月刊児童文学翻訳』を発行。注目の邦訳・原書のレビュー、翻訳家や作家のインタビューなど、海外児童文学にまつわる最新の情報をお届けします。執筆、編集ともに会員有志が行っています。
●やまねこ賞の運営(1998年~)
過去1年間に刊行された邦訳児童書(読み物・絵本)を対象に、会員がベスト5を選んで投票し、大賞作品を決定します。結果は毎年12月にメールマガジン『月刊児童文学翻訳』誌上で発表しています。
●児童文学賞の候補作・受賞作速報
海外・国内のさまざまな児童文学賞について、候補作や受賞作の情報を随時お届けしています。
●児童文学賞受賞作リスト、作家・翻訳家の作品リストなどの作成
国内外の主要な児童文学賞の受賞作リスト、作家・画家の作品リスト、翻訳家の訳書リストなどを作成、公開しています。当クラブ会員の実績リストもあります。
●自主勉強会
*やまねこ翻訳クラブの勉強会は、講師のいない自主勉強会です。企画も会員同士の話し合いからたちあがります。翻訳学習経験者ならどなたでも、仲間を募って、勉強会を開催することができます。
これまでに開催された勉強会の例:
【絵本翻訳コンテスト勉強会(いたばし国際絵本翻訳大賞の事後勉強会など)】
コンテストの課題本を対象にした勉強会です。
【訳出勉強会】
課題を決め、全訳や部分訳に取り組みます。
【シノプシス勉強会】
作品を読んで実際にシノプシス(レジュメ)を作成する勉強会です。共通の課題本を使用する場合と、各自で個別の課題本を選ぶ場合があります。
*シノプシス(レジュメ)とは:原書のあらすじなどをまとめたもの。出版社が翻訳出版を検討する際に判断基準のひとつとして用いる。
【レビュー勉強会】
作品のレビュー(書評)を執筆する勉強会です。レビュー執筆はシノプシスを書く練習になるほか、日本語の力を磨く、調べ物のやり方が身につく、表記基準を意識した執筆の訓練になるといったメリットがあります。
初稿を提出後、ほかの参加者からのコメントを参考に原稿をブラッシュアップし、完成させることを目指します。メールマガジン『月刊児童文学翻訳』の編集作業を意識して進行します。
●読書マラソン
期間を決め、テーマに沿って各自が読んだ本の記録をつけていきます。参加者が互いに励ましあいながら「完走」を目指します。
これまでに開催された主なマラソン:
・原書マラソン
・ファンタジー作品を対象としたファンタジーマラソン
・特定の賞の受賞作や候補作を対象とした読破マラソン
●オンライン交流会
ウェブ会議ツールを使って、会員同士の気軽な交流会やテーマを設けたおしゃべり会、勉強会の打ち上げなどを行っています。会員であればだれでも参加できるものと、勉強会参加者等参加者を限定したものがあります。
●ホームページの作成、メンテナンス
ご覧いただいているクラブのホームページも、会員有志がボランティアで各ページを作成しメンテナンスをおこなっています。