■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 98年12月号 =====☆ ☆===== =====★ 月 刊 児 童 文 学 翻 訳 ★===== =====☆  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ☆===== No.6 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■児童文学翻訳学習者による、児童文学翻訳学習者のための、電子メール版情報誌■ ■http://www.nifty.ne.jp/forum/flitrans/yamaneko/mgzn/index.htm      ■ ■編集部:yamaneko-mgzn@office-ono.com 1998年12月15日発行 配信数300 無料■ ============================================================================ ★誠に勝手ながら99年1月号はお休みさせていただきます。2月号をお楽しみに!★ ============================================================================ ●12月号もくじ● ◎特別企画――プロに訊く:第3回 古沢嘉通さん(翻訳家) ◎特集:第1回やまねこ賞発表! 今年のベスト邦訳児童書は? ◎展示会・講演会情報:石川県七尾美術館「ボローニャ国際絵本原画展」など全4種 ◎世界の児童文学賞:第3回 ニューベリー賞/コールデコット賞 ◎Chicocoの洋書奮闘記:第3回「これはいいぞ」(よしいちよこ) ◎PR:やまねこ翻訳クラブ/東京翻訳研修会/月刊児童文学翻訳 ============================================================================ ●特別企画――プロに訊く●第3回 古沢嘉通さん(翻訳家) 今回は、SF、ファンタジー、ミステリーなどの分野で活躍しておられる翻訳家の 古沢嘉通さんに、デビューのきっかけや、子どもの頃に夢中になった本について語っ ていただきました。インタビューに快く応じてくださった古沢嘉通さんに、この場を かりて厚く御礼申し上げます。 ※古沢嘉通さん邦訳作品リスト(12/21公開予定) http://www.nifty.ne.jp/forum/flitrans/yamaneko/bookdb/mgzn/yfurusaw.htm 【古沢嘉通(ふるさわよしみち)さん】 +――――――――――――――――――――――――――――――――――――+ | 1958年生まれ。大阪外国語大学デンマーク語科卒業。英米娯楽小説翻訳家。プ| |リースト『魔法』、マクドナルド『黎明の王 白昼の女王』、ライマン『夢の終| |わりに…』、ホルト『疾風魔法大戦』(以上、早川書房)、コナリー『トランク| |・ミュージック』『ザ・ポエット』(扶桑社ミステリー)など、訳書多数。マク| |ドナルド『火星夜想曲』(早川書房)で、1998年、第8回BABEL国際翻訳大賞新 | |人賞を受賞。サッカー日本代表と飼い猫をこよなく愛す。最近のお気に入りは、| |フジ系TVドラマ『ソムリエ』の稲垣吾郎の怪演。大阪府在住。       | +――――――――――――――――――――――――――――――――――――+ Q☆翻訳家になられたきっかけはなんですか? A★どうせ一回しか生きられないのだから、いやな思いをしながら生きていたくない  なあ、と思っているうちに……。   好きなことをして暮らしていけるなら、それにこしたことはないですからね。   二十五年まえにJリーグができていたら、そっちに進んでいたでしょう(笑)。 Q☆最初のお仕事はどのようにして決まりましたか? A★編集者をしていた、SFファン仲間からの紹介です。東京創元社で、新人翻訳家  を数名採用して新しいシリーズ(マリオン・ジマー・ブラッドリーの〈ダーコーヴ  ァ〉シリーズ)を出すことになり、そのうちの一冊(『ハスターの後継者』)をや  ってみないかといわれて。   SFファングループには、十六歳のときSFマガジンに投書したのをきっかけに、  積極的に関わるようになりました。たまたま入ったファングループが、翻訳を中心  に活動していたので、わたしも翻訳に興味を持つようになったんです。大学に入っ  てからは、SF研究会を作って活動していました。 Q☆最初のお仕事をなさったとき、どのような点にご苦労なさいましたか? A★勤めながら翻訳していたので、眠かったなあ、という印象しか残っていないです  ね。とくに苦労した覚えはありません。こ、この本が百万部売れたら、すぐにでも  会社辞められるのになあ、と夢想しながら、ワープロをぶったたいておりました。   あっ、字を書くのがきらいなので、ワープロがなかったら、翻訳家にはなってい  なかったでしょうね。 Q☆様々なジャンルの翻訳をなさっていますが、特にお好きな分野はありますか?   また、翻訳なさる際に特に注意していることなどがありましたら教えてください。 A★SF畑出身なので、もちろんSFやファンタジーは好きですが、自分が面白いと  思える小説はなんでも好きです。   翻訳の際に気をつけているのは、原文がいわんとしていることを日本語化の過程  で恣意的に変えてしまわないようにすることですね。なにも足さない、なにも引か  ない、が理想ですか。 Q☆作家や作品の情報は、どのような方法で入手なさっているのでしょうか? また、  作家の方と直接コンタクトをとられることはありますか? A★業界の情報誌に目を通しておくのは基本ですが、好きなジャンルであれば、自然  とアンテナにひっかかってくるものです。本を買うのが仕事ですもの。   ただ、わたしの場合、先に誰かが訳して、その訳者の色がついている作家を訳す  のは気が進まないので、なるべく新しい作家を探すようにはしています。   それから、作品に興味はあっても作家個人にはなんの興味もないので、なるべく  著者にコンタクトを取ることはしないようにしています。日本に来たって絶対に会  ってやんない(笑)。 Q☆ずばり、今、注目の作家を教えてください。 A★今後わたしが訳す作家をご注目ください(笑)。 Q☆出版社から依頼されるお仕事と、持ちこみとでは、どちらが多いのでしょうか。 A★編集者から提示された作品を読んで、面白かったら、引き受けるようにしており  ます。つまんない作品訳したって、仕方ないもんね。もっとも、たくさん売れると  いう保証つきであれば、四の五のいわずに引き受けますが。   売りこんでも諸般の事情でうまくいかない場合が多いですね。 Q☆ところで、古沢さんは大阪にお住まいですが、東京以外でお仕事をされているこ  とで、何か不便を感じることはありますか? また、地方在住の方が翻訳家デビュ  ーするのは難しいと思われますか? A★東京に出版社が集中していることから、なにかとお金がかかりますねえ。足代と  か電話代とか。でも、それほどデメリットは感じておりません。   翻訳家としてやっていけるかどうかは、居住地よりも本人の資質の問題でしょう。  デビューしたからといって、ずっとやっていける保証なんてないんだし。 Q☆やはり、子どもの頃から本がお好きだったのでしょうか? A★友だちの家に遊びにいって、友だちをほっぽって、その家にある本を読みふけり、  そこの親に「その本貸してあげるから、もう帰ったら?」といわれるような子ども  でした。   近所に、マンガ週刊誌をすべて買っているお兄さんがおり、毎週一度その家に勝  手にあがりこんで(笑)、読みふけっていたなあ……。   そういえば小学生の頃、月に一度、家族で神戸の三ノ宮に食事に行っていたんで  すが、行く度にポプラ社のルパン・シリーズを一巻ずつ買ってもらうのがとても楽  しみでしたね。あまり裕福な、というか、ありていにいえば貧しい家庭だったんで  すが、ほしい本はたいてい買ってくれました。いま思えば、けっこうムリして買っ  てくれていたようで、両親にはとても感謝しています。   とにかく、字の書かれているものが手許にあればなんでも読んでいたと思います。  あのころの情熱がいまあれば……。 Q☆最後に、翻訳家をめざしている読者のみなさんに、ひとことお願いします。 A★ライバルが増えてほしくないので、あんまりめざしてほしくないんですが(笑)。   ただでさえ、才人ぞろいの業界なんだから。まあ、わたしがかつかつ生活できる  だけのパイは残しておいてください。オ・ネ・ガ・イ。                         (インタビュアー:宮坂宏美) ============================================================================ ●特集●第1回やまねこ賞発表! 今年のベスト邦訳児童書は?  過日、1周年を迎えたやまねこ翻訳クラブで、昨年11月から今年10月までに出版さ れた邦訳児童書、および、過去に海外で出版された未訳児童書を対象に、ベスト5の 選出が行われました。以下に、その結果をご報告します。見事大賞に輝いた邦訳作品 の翻訳家の方には、賞状と記念品が贈られます。      ★☆★☆【98年 第1回やまねこ賞 読み物部門】☆★☆★   ★大賞『ヤンネ、ぼくの友だち』ペーテル・ポール作 ただのただお訳 徳間書店  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  名字も、住所も、そして性別さえも分からないヤンネと、何不自由ない家庭で育っ た少年クリッレとの友情を描いた物語。スウェーデン文学協会新人賞他、多数受賞。 ◎読み終わって数日間、まるで本当の友だちのように、ヤンネのことがずっと頭から 離れなかった。それくらい、強烈だった。(くるり) ◎今まで読んだどの児童文学とも違う、とても新鮮な本でした。(ぽん) ◎何度も何度も読んだのは今年この本がいちばん。おとなになることは、苦痛ととも に無邪気さを失うこと、そしてその無邪気さの罪を知ること……このあたりの感覚は、 かなりトウのたったわたしにさえも、リアルによみがえります。(りり) ◎ヤンネの謎が作品全体にのしかかっていて、どちらかというと重い作品でしたが、 ミステリー仕立ての雰囲気と、ヤンネの不思議な魅力に、先を読まずにはいられませ んでした。(キャトル) ◎これほど想像力をかき立てられる作品に出会ったのは久々でした。(ベス) ☆~~~~~~~~~~~~~~~~【受賞のことば】 翻訳家 ただのただおさん~~~~~~~~~~~~~~☆ |                                    | | 作品の力でしょうが、うれしいですね。『ヤンネ、ぼくの友だち』は、北欧語| |の自在さを極限まで駆使した文体の作品です。それを日本語で掘り起こしていく| |作業は、作品の力を感じる、ゾクゾクするような体験でした。子どもの本の翻訳| |には関心があったので、編集者に恵まれて今回のような仕事ができたのは幸せな| |ことだと思います。これからも、子どもたちの心に迫るような本をとどけていき| |たいですね。                              | ☆ ☆  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◆2位『猫の帰還』ロバート・ウェストール作 坂崎麻子訳 徳間書店  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  主人のあとを追って、戦渦の中を旅する一匹の猫。その猫の目を通して、旅の途中 に出会う人間たちの姿を鋭く描く。英国の巨匠ウェストールが1989年に執筆した作品。 ◎「戦争物」というくくりだと、「戦争をしていた時代(している地域)」と「平和 なわたしたちの生活」という風に、なんとなく分けてしまうんですね。でもこの作品 は、そうじゃなくて人間の人生そのものを描いているんだ、というのがとても胸に迫 ってきました。書店・図書館共、一般書の棚にも並べてほしいです。(BUN) ◎密度の濃さに圧倒されました。さまざまな人生の断片が描かれていますが、なかで も、人を好きであること、嫌いであること、の曖昧さ・繊細さが巧みに描写されてい るように思います。(ながさわくにお) ◎ウェストールはやっぱり偉大だと再認識した作品。ぐいぐい引き込まれました。 (MOMO) ◆3位『ワトソン一家に天使がやってくるとき』         クリストファー・ポール・カーティス作 唐沢則幸訳 くもん出版  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  愛すべき黒人一家の笑いと涙の日々を描いた物語。コメディ仕立てでありながら、 人種差別問題を浮き彫りにしている。1996年の米国ニューベリー賞次点。 ◎とにかく笑いました。ドキドキして、涙も出て、いろんなことを考えさせられた本 でした。(河まこ) ◎からっとした明るいトーンでかかれているのに、じーんと大切なものを感じとれる ストーリーでした。(Chicoco) ◎わが家でも、去年の冬休みはこの本で盛り上がりました。シブイあんちゃんの人気 は急上昇。唇がくっついちゃったときのしゃべり方など、なんどまねして笑いころげ たことか! 最後もきっちり、あんちゃんが決めてくれるエンディング、よかったで すね。子どもたちとの共有財産になりました。(ぽん) ◆4位『種をまく人』ポール・フライシュマン作 片岡しのぶ訳 あすなろ書房  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  都会の片隅にまいた一粒の種が、やがて人種や身分を超えて、人の心と心をしっか りと結びつけていく。92ページと短いながらも、様々なことを考えさせられる一冊。 ◎幸せなときでも、悲しいときでも読みたくなる。人に勧めたくなる一冊です。植物 や動物を育てることは、本当に人の心を豊かにしますよね。(くるり) ◎いつまでも心にじんわりと暖かさが残ります。地味なのに、なぜか忘れられない作 品です。(タイ) ◎しっとりと、心に染みてくるお話でした。大人にも読んでほしい。(ワラビ) ◎人種も年齢もばらばらの人たちが、ひとりずつ、短い話をたんたんと語っているだ けなのに、読んだあと、とっても幸せな気分になれます。(キャトル) ◆5位『不思議を売る男』ジェラルディン・マコーリアン作 金原瑞人訳 偕成社  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  1989年の英国カーネギー賞受賞作。骨董屋に住み込みで働くことになった男が、品 物にまつわる話を次々に作り上げ、その話に感心した客に売っていくという物語。 ◎得体の知れない男MCCをはじめは胡散臭く思っていたエイルサが、だんだんと惹 かれていく様子が楽しかった。あっとおどろくラストも。眼鏡をかけてひょろりとし たMCCって、金原先生みたいですね(なんて失礼、かな)。(美柑) ◎お話のおもしろさを堪能。(りり) ◎『猫の帰還』や『ヤンネ、ぼくの友だち』など重厚な作品が多かったので、ちょっ と霞みました。ほら話はこうあるべきというお手本ですね。(ながさわくにお) ◆6位から10位の作品:『夜行バスにのって』『エイプリルに恋して』『時計はとま らない』『北極星をめざして』『子犬のラッキー大脱走』      ★☆★☆【98年 第1回やまねこ賞 絵本部門】☆★☆★   ★大賞『みどりの船』クェンティン・ブレイク作/絵 千葉茂樹訳 あかね書房  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  夏休みをおばさんの家で過ごすぼくらが、となりのお屋敷の庭で見つけたのは、植 木を刈り込んで作った「みどりの船」。その船に乗ってぼくらは大冒険を繰り広げる。 ◎ダントツです。美しい絵と、楽しくて切ない物語。シンプルな絵が語る多くのこと。 きっと年齢によって感じることが変わっていきそうな気がします。一生そばにおいて おきたい。(くるり) ◎やっぱり、これしかないでしょう。子どもの気持ちに返るというより、おばあさん に感情移入してしまいました。(ワラビ) ◎ストーリーも絵も訳も、なにもかもすばらしい。緑色がとてもきれいで目に焼きつ いています。絶対買うぞ。(MOMO) ◎楽しいのに泣ける! ラフなのに繊細! なにげない文章が、あとからじわじわき いてくる。スルメのように味わいたい絵本。(ながさわくにお) ◎子どもだけでなく大人にも読んでほしい1冊。郷愁をさそわれること間違いなし。 (ベス) ☆~~~~~~~~~~~~~~~~~~【受賞のことば】 翻訳家 千葉茂樹さん~~~~~~~~~~~~~~~~☆ |                                    | | わーい、記念すべき第一回の大賞だ!                  | | 大のお気に入りの絵本が、目の肥えたやまねこの多くの方に支持されて、感謝| |感激です。『みどりの船』がいつまでもみなさんの心の片隅にとどまり続けるな| |らば、これ以上にうれしいことはありません。1999年も、みなさんに愛される作| |品をお届けできるようがんばらなくちゃ。みなさん、本当にありがとう!   | ☆ ☆  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◆2位『でんしゃがくるよ!』シャーロット・ヴォーク作/絵 竹下文子訳 偕成社  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  土曜日になると、お父さんとぼくとお姉ちゃんは、電車を見に鉄橋まで出かける。 くるよ、くるよ、電車がくるよ! 電車好きの子供の心をみごとに描ききった一冊。 ◎ふふふ。これははずせない。電車を待つ人たちも、興奮してしっぽを振る犬も、夜 眠る直前まで電車のことを考え続けている「ぼく」も、この絵本に描かれていること はみんな事実じゃ!(BUN) ◎絵もストーリーも良かったですが、訳にとても感心しました。無理なく無駄なくリ ズムも最高です。簡単そうにみえてなかなかできない手際なんじゃないかと思いまし た。(美柑) ◎電車が陸橋の下を走り抜ける、それだけなのに、なんでこんなに楽しいの?(なが さわくにお) ◆3位『エマおばあちゃん』ウェンディ・ケッセルマン文 バーバラ・クーニー絵                            もきかずこ訳 徳間書店  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  72歳で、ひとりぐらしのエマおばあちゃんは、子供や孫たちから、誕生祝いに一枚 の絵を贈られた。その絵をながめるうちに、おばあちゃんの心の中で何かが起こる。 ◎義母の誕生日にプレゼントした絵本です。その後、「やる気がなくなった」といっ ていた油絵を再開したのを見て、とてもうれしかったです。(SUGO) ◎何かをはじめるのに「遅すぎる」ということはないんだな、と感じました。翻訳の 勉強もそうかな?(どんぐり) ◎ほのぼの、しみじみ。このおばあちゃんって、グランマ・モーゼス?(りり) ◎年をとって、こういう生活をするのが私の理想です。(ぽん) ◎お話がいい。そして絵がいい! クーニーの世界が広がっています。(キャトル) ◆4位『それいけ! あかいきかんしゃ』       アンドリュー&ジャネット・マクリーン作/絵 千葉茂樹訳 徳間書店  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  小さな赤い機関車を走らせるノーム、アルフ、ジョージの三人組。ある日、野原い っぱいに広がるブラックベリーにさそわれて……。オーストラリアののどかなお話。 ◎絵もストーリーもほのぼのしていて大好きです。舞台がオーストラリアなのもいい なぁ。カンガルーやワラビーが当たり前のように登場するのが新鮮でした。(ベス) ◎のんびりしたお話に、肩の力がふっと抜けます。(ワラビ) ◎原本は去年の新世研絵本コンテストの課題本ですね。訳して応募しました。(かす りもしなかった)自分の訳と付き合わせてしまいました。お手本が見られたようで二 重に得した気分です。(美柑) ◆5位『アーミテージさんのすてきなじてんしゃ』クエンティン・ブレイク作/絵                          ひがしはるみ訳 あかね書房  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  自転車でお散歩中のアーミテージさんは、次々とハプニングに見舞われる。そのた びに自転車に改良をほどこすが……。元気でとぼけたアーミテージさんが楽しい一冊。 ◎ブレイク好きとしては、はずせません。おまけに乗り物好き、自転車好きなので、 これを1番にします。(Chicoco) ◎アーミテージさんのほんわかした雰囲気がなんともいえず好きです。(河まこ) ◎図書館で読んでいて吹き出してしまい、横にいた子に振り向かれた。(MOMO) ◆6位から10位の作品:『ひとしずくの水』『青い馬と天使』『ヘイスタック』『こ うしはそりにのって』『時計つくりのジョニー』『ほんとにほんとにほしいもの』      ★☆★☆【98年 第1回やまねこ賞 未訳部門】☆★☆★ ★大賞 NORTHERN LIGHTS(米版:THE GOLDEN COMPASS) by Philip Pullman                       (1996 イギリス カーネギー賞)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 両親のいない少女ライラは、子どもの連続誘拐事件を追いかけるうち、自分の出生 の秘密と、とある組織の存在を知り、北へ向かって旅立つ。壮大な長編ファンタジー。 ◎ものすごい世界だった、読み応えがあった。(ワラビ) ◎ちょっとそれは残酷じゃないの、と思う部分もありましたが、気丈に困難を乗り越 えていく主人公に感動しました。(どんぐり) ◎この奥の深さと物語世界の広がりには本当に感嘆しました。とにかく、プルマンの パワーに圧倒されたという感じで1位です。(くるり) ◆2位 THE GARDENER by Sarah Stewart & David Small <絵本> (1998 アメリカ コールデコット賞次点)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  大恐慌の頃のアメリカ。リディアは失業した両親のもとを離れ、パン屋を営む叔父 の家で暮らす。そして園芸の才能を生かし、殺風景な叔父の店で花を育てはじめる。 ◎見返しを開いたとたんに「ああ、いい本!」と思いました。読み終えて、じーんと 涙が出ました。今年一番の一目惚れ。(BUN) ◎ やさしい絵のタッチ、じーんとくるストーリー、ほんとに良かったです。(ベス) ◆3位 WRINGER by Jerry Spinelli   (1998 アメリカ ニューベリー賞次点)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ぼくは、町の鳩撃ち大会で鳩を締め殺す係(wringer)になんてなりたくない!  慣習やいじめ、そして命の問題に直面した、少年の心の葛藤を描く。 ◎重苦しい雰囲気の作品ではありますが、強く心に訴えかけてくるものがありました。 (ベス) ◎地味な話ですが、とても鮮烈な印象があります。ラスト数ページは映画を見ている よう。(くるり) ◆4位 HARRY POTTER AND THE PHILOSOPHER'S STONE by J.K.Rowling                     (1998 イギリス カーネギー賞次点)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  あらすじは、本誌9月号を参照のこと。 ◎ドキドキとワクワクに満ちた学園冒険ファンタジー。どこか懐かしい「おはなし」 の雰囲気ももっています。子どもたちに大いに楽しんでもらいたい本だけど、それに してはちょっと長いかもしれない。(BUN) ◎文句なくおもしろい。その一言につきます。続編も是非読みたい。(ワラビ) ◆5位 WHIRLIGIG by Paul Fleishman(1998出版 アメリカ)   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  あらすじは、本誌創刊号(8月号)を参照のこと。 ◎主人公が旅を続けるうちに、死なせてしまった女の子が心の中で純化され、理想化 されていってしまうところが、やっぱり引っかかるのだけれど、でも今思い返してみ てもきらきらしたものがある作品だったと思う(BUN) ◎事故の前には、むき出しで世界に向き合っていたブレントが、星やハーモニカ、そ れにwhirligigを作ることを好きになり、そのことで人とのつながりを取り戻していき ます。……生きることを恐れないで、ということを子どもたちに単刀直入に伝えるこ とって必要なんじゃないかと思いました。(ぽん) ◆5位(同点)THE VIEW FROM SATURDAY by E.L. Konigsburg                      (1997 アメリカ ニューベリー賞)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  あらすじ(シノプシス)は、やまねこ翻訳クラブのホームページを参照のこと。 http://www.nifty.ne.jp/forum/flitrans/yamaneko/synopsis/s2/index.htm ◎話の作りが独特で、カニグズバーグらしいなと思いました。(ベス) ◎複雑なジグソーパズルのような作品。テーマは"courtesy"かもしれないし、多様性 かもしれないし、読む人によって色々な読みとり方があり、しかもテーマなんか気に しないでも楽しめるところがさすが。(BUN) ◆付記◆Philip Pullmanの"Clockwork or All Wound Up"を未訳部門の1位にしたい という声も多かったのですが、こちらは98年10月に邦訳(『時計はとまらない』西田 紀子訳 偕成社)が出版されましたので、選外とさせていただきました。ご了承くだ さい。なお、1位から3位、および5位のTHE VIEW FROM SATURDAYは、すでに邦訳出 版の予定があるとのことです。         ★☆★☆【番外編 オールタイム部門】☆★☆★  出版年を問わず、過去1年間にやまねこ翻訳クラブ会員が読んだ児童書の中から、 ベスト5を選出しました。ご参考までに、作品情報のみをご紹介します。 1位『めぐりめぐる月』シャロン・クリーチ作 もきかずこ訳 講談社 1996 2位『ジャズ・カントリー』ナット・ヘントフ作 木島始訳 晶文社/講談社 1964 3位『のっぽのサラ』パトリシア・マクラクラン作 金原瑞人訳 ベネッセ 1987 4位『ゴースト・ドラム』スーザン・プライス作 金原瑞人訳 ベネッセ 1991 5位『ヘンショーさんへの手紙』B.クリアリー作 谷口由美子訳 あかね書房 1984                    (担当:内藤文子/宮坂宏美/小宮由紀) ============================================================================ ●展示会・講演会情報● ◎群馬県立歴史博物館 こどものための特集展示 「むかしのくらし――おじいさん、おばあさんの子どものころ」  所在地:群馬県高崎市岩鼻町239番地 県立公園「群馬の森」内   電 話:027-346-5522  開 期:平成11年1月6日から平成11年2月21日  休館日:月曜日  入場料:大人200円 大学・高校生100円 中・小学生50円  内 容:小学生を対象に、彼らの祖父母にあたる世代の生活を伝える展示会 ◎石川県七尾美術館「'98イタリアボローニャ国際絵本原画展」  所在地:石川県七尾市西部第二土地区画整理事業区域23街区1  電 話:0767-53-1500  開 期:平成10年11月8日から平成10年12月20日  休館日:月曜日  入場料:一般700円 大学・高校生350円 中学生以下無料  内 容:日本人4人を含む25カ国81人の厳選された作品、約400点を紹介 ◎兵庫県立近代美術館「見ること、伝えること 子どもたちの見た美術作品」  所在地:神戸市灘区原田町通3-8-30(阪急王子公園駅西出口から西へ5分)  電 話:078-801-1591  開 期:平成10年12月23日まで  休館日:月曜日  入場料:大人200円 大学・高校生150円 中・小学生100円  内 容:子どもたちの美術館鑑賞体験をもとに制作した作品、文章を所蔵品とあわ      せて展示。 ◎高槻現代劇場「絵本ワールド in たかつき 世界の絵本が高槻にやってくる」  所在地:高槻市野見町(阪急高槻市駅南5分)  電 話:0727-85-0520  開 期:平成10年12月23から26日  入場料:無料  内 容:オーストラリア、フランス、イタリア(ボローニャ)の絵本、アンデルセ ン賞受賞作品など、世界の絵本の展示。講演やおはなし会の予定もあり。                         (担当:瀬尾友子/菊池由美) ============================================================================ ●世界の児童文学賞●第3回 ニューベリー賞/コールデコット賞               John Newbery Medal / Randolph Caldecott Medal      〜アメリカで最も権威ある、世界初の児童文学賞〜 ■概要  名称:ニューベリー賞/コールデコット賞  部門:フィクション/絵本  創設:1922年/1937年  対象:米国籍、または米在住の作家の作品で前年に米国で出版されたもの  選考:米国図書館協会 (American Library Association)  発表:毎年1月もしくは2月(1999年は2月1日)  関連サイト:http://www.ala.org/alsc/newbery.html        http://www.ala.org/alsc/caldecott.html  ニューベリー賞は、1921年、雑誌"Publisher's Weekly"編集主幹であるMelcherが 米国図書館協会の会議で設立を提唱した、世界初の児童文学賞である。名称は、18世 紀イギリスの出版業者で、児童文学の発展に貢献したJohn Newberyの名をとってつけ られた。審査では、テーマや構成の秀逸さ・緻密さといった文学としての質と同時に、 「子どもを惹きつける」ことが重要な基準となっており、単に教訓的なもの、人気が 先行しているものが評価されるとは限らない。  一方コールデコット賞は、ニューベリー賞設立の15年後、児童書における「絵」の 役割に対する評価が高まる中、同じくMelcherの提案により、画家対象の賞として設 立された。19世紀イギリスの代表的絵本画家であるRandolph Caldecottの名が名称の 由来である。絵としての完成度は当然のことながら、絵が文章と一体となって物語の 世界を表現し、子どもの心に訴えかける絵本となっているかどうかが評価される。  コールデコット賞設立当初は、一作品が両賞を同時受賞できないことになっていた が、1977年以降はその規制がはずされ、1982年には"A Visit to William Blake's Inn"がニューベリー賞、およびコールデコット賞次点に選ばれた。また、1977年には、 それまでひとつの委員会で行っていた各賞の審査を、別々の委員会を設けて独立して 行うようになった。 ■1999年の候補作  関連サイトで近々発表される予定。なお、The Children's Literature Web Guide では、掲示板を設けて一般利用者による受賞作予想を受けつけている。  http://www.educ.ucalgary.ca/cgi-bin/interaction$/forum/newbery99 ■過去の受賞作品と主な受賞作家  1998年の各受賞作品については、本誌創刊号と第2号に特集記事が掲載されている。 過去の受賞作品(次点を含む)については、やまねこ翻訳クラブ作成の邦訳・未訳受 賞作品リストが、ホームページで参照できる。 http://www.nifty.ne.jp/forum/flitrans/yamaneko/bookdb/award/us/newbery/ http://www.nifty.ne.jp/forum/flitrans/yamaneko/bookdb/award/us/caldecot/                                 (森久里子) ============================================================================ ●Chicocoの洋書奮闘記●第3回 「これはいいぞ」   よしいちよこ  やまねこ翻訳クラブのワラビさんが洋書を4冊も貸してくれた。感謝。まずは、い ちばん薄い本から読みはじめる。"Sarah, Plain and Tall"(Patricia MacLachlan/ 1985年/Harper Trophy)。『のっぽのサラ』というタイトルで邦訳が出ているが、未 読。字はかなり大きい。本文は56ページしかない。 【6/15】10p。"TOM'S MIDNIGHT GARDEN"の苦労を思うと、あまりの薄さに「楽勝」 などとつぶやく。ほのぼのしたストーリー。登場人物の心情があちこちにあらわれて いる。弟ケイレブが生まれた次の朝、母は死んでしまった。母を恋しいと思う姉アナ のケイレブに対する複雑な気持ちが痛々しく、涙が出た。ある日、父が、新聞に新し い妻を求める広告を出したところ、サラという女性から手紙がきた。 【6/16】20p。サラはアナたちの住む草原で、1か月、いっしょに過ごすことにな る。子どもたちはサラにお母さんになってほしい。なにげないサラの一言一言やしぐ さに一喜一憂する子どもたちがかわいく、また、とてもせつない。 【6/17】26p。クライマックス。もう、最後は涙が出っぱなし。読了。  おお! 2冊めは3日で読み終えた。薄い本だけれど、感動は大きい。ニューベリ ー賞受賞も納得。あとがきによると、テレビドラマ化されているらしい。サラはグレ ン・クローズ。『101』のクルエラかあ。でも、けっこうあってるかも。見てみたい。 PR========================================================================== ◆◇◆◇◆◇◆◇◆  やまねこ翻訳クラブ(会員数107名)  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇ やまねこ翻訳クラブは、NIFTY SERVE 文芸翻訳フォーラム内にある児童書専門サー クルで、海外の子どもの本に関する情報交換および翻訳・レジュメ勉強会を主な目的 として活動してます。児童書に興味のある方でしたらどなたでも入会できますので、 ぜひお気軽にご参加ください。            ―― 98年12〜99年1月の活動 ――     ・海外児童文学賞受賞作読破マラソン     ・未訳作品の全訳勉強会(Sharon Creech "Pleasing the Ghost")     ・遊学館絵本コンクール勉強会("When I Was Little Like You")12月まで ◆◇◆◇ http://www.nifty.ne.jp/forum/flitrans/yamaneko/index.htm ◇◆◇◆ ============================================================================ ●編集後記●先月6日、「消える? 都民の書斎」と題して、都立日比谷図書館の存 続問題を報じる記事が朝日新聞夕刊に掲載されました。原書・訳書とも、児童書や児 童書参考資料の非常に充実した図書館なので、絶対消えてほしくありません!(み) ============================================================================ 発 行 NIFTY SERVE 文芸翻訳フォーラム・やまねこ翻訳クラブ        発行人 小野仙内(文芸翻訳フォーラム・マネージャー) 編集人 宮坂宏美(やまねこ翻訳クラブ・スタッフ)   企 画 河まこ、キャトル、くるり、Chicoco、BUN、ベス、YUU、りり、ワラビ ============================================================================ ・ご意見・ご感想はyamaneko-mgzn@office-ono.comまでお気軽にお寄せください。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■無断転載を禁じます。