◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 号外    =====☆                    ☆=====   =====◆   月 刊  児 童 文 学 翻 訳   ◆=====    =====☆   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ☆=====                                      #17 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ◆児童文学翻訳学習者による、児童文学翻訳学習者のための、電子メール版情報誌◆ ◆http://www.yamaneko.org/                        ◆ ◆編集部:mgzn@yamaneko.org     2009年1月29日発行 配信数 2450 無料◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●号外 もくじ● ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◎速報1:2009年  ニューベリー賞/コールデコット賞/プリンツ賞発表!! ◎速報2:2008年度 コスタ賞(旧ウィットブレッド賞)児童書部門発表!! ◎賞速報 ◎イベント速報 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●速報1●2009年 ニューベリー賞/コールデコット賞/プリンツ賞発表!! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  現地時間の1月26日、アメリカで最も権威ある児童文学賞、ニューベリー賞/コー ルデコット賞の発表が行われた。これらの賞は、米国図書館協会(ALA: American Library Association)が、昨年アメリカで出版された子どもの本の中で、最も優れ た作品に対して贈るものである。  同時に、ヤングアダルト(YA)作品を対象とするマイケル・L・プリンツ賞の発 表も行われた。この賞の主催は米国図書館協会(ALA)のヤングアダルト部門 (YALSA: Young Adult Library Services Association)である。 ▼ALA 公式ウェブサイト http://www.ala.org/ ▼YALSA 公式ウェブサイト http://www.ala.org/ala/yalsa/yalsa.htm  各賞の受賞作、およびオナー(次点)は以下の通り。 【ニューベリー賞】(作家対象)  ★Winner  "The Graveyard Book" by Neil Gaiman (HarperCollins Children's Books)  ☆Honor Books(4作)  "The Underneath" by Kathi Appelt (Atheneum Books for Young Readers)  "The Surrender Tree: Poems of Cuba's Struggle for Freedom"                by Margarita Engle (Henry Holt and Company LLC)  "Savvy" by Ingrid Law (Dial Books for Young Readers)  "After Tupac & D Foster" by Jacqueline Woodson (G. P. Putnam's Sons)  2009年ニューベリー賞に輝いたのは、ファンタジー小説、グラフィック・ノベル、 さらには映画界でも才能を発揮している Neil Gaiman の "The Graveyard Book" だ。 これまでに、世界幻想文学大賞、ヒューゴー賞、ネビュラ賞など数々の賞に輝き、文 を書いた絵本がケイト・グリーナウェイ賞で2度ショートリストにあがった Gaiman。 今回の受賞作品は、さまざまな恐ろしいものの集まる墓場で、幼いころから幽霊や狼 男たちに育てられ、死者と生者の狭間で生きている少年 Nobody Owens、通称 Bod が 主人公だ。墓場を一歩出れば、家族を皆殺しにした男が Bod を狙っている。恐ろし さとユーモアに満ちたファンタジーの傑作で、読者をあっといわせてくれる。  今年のオナーには4作品が選ばれた。1作目、Kathi Appelt の "The Underneath" は、2008年全米図書賞児童書部門のファイナリストにもあげられている。森に捨てら れたお腹の大きな猫を、くさりにつながれ飼い主に虐待されている猟犬がポーチの床 下にかくまう。すぐに子猫が2匹生まれ、犬と猫という奇妙な家族ができあがった。 この現代の物語と、千年前の先住民族の伝説とが交互に語られていき、文章も全体の 構成も素晴らしい仕上がりになっている。愛と喪失、孤独と希望、裏切りと救いなど が描かれた、奥の深い作品。  本年度プーラ・ベルプレ賞作家部門にも輝いたのが、"The Surrender Tree: Poems of Cuba's Struggle for Freedom" だ。キューバがスペインからの独立を求めた3度 にわたる戦いで、敵味方や人種の区別なくけが人を助けた癒し手の Rosa をはじめ、 いろいろな人物が代わる代わる思いを語っていく。短くわかりやすい自由詩が読み手 の心にひびき、これまで知られてこなかったキューバの一面を伝えてくれる。作者 Margarita Engle は、キューバ系アメリカンの詩人・作家・ジャーナリストで、昨年 もキューバの詩人 Manzano の伝記で、プーラ・ベルプレ賞作家部門を受賞した。  Ingrid Law のデビュー作 "Savvy" の主人公 Mibs の家族は、山を動かしたり、ハ リケーンを起こしたりという不思議な力を、各自がひとつずつ持っている。自分の力 が明らかになる13歳の誕生日の2日前に、Mibs は父親が入院している病院に行くつ もりが、なぜかバスに乗って自分探しの旅をはじめてしまう。生き生きとした語りに 短い章立てで、わくわくしながら読み進められるファンタジー形式の成長物語。2008 年ボストングローブ・ホーンブック賞フィクションと詩部門のオナーブックでもある。  最後は、ニューベリー賞ではおなじみの Jacqueline Woodson。"After Tupac & D Foster" は、ニューヨーク市郊外を舞台に、伝説のラッパー、Tupac を好きな11歳の 少女3人が友情を深め、人生を見つめていく姿が語られる。Neeka とその親友である 「私」の前に現われた D Foster は、ふたりがうらやむほど自由に生活していたが、 その裏には里親のもとでのさびしい暮らしがあった。D Foster を通して Tupac の音 楽の世界への理解を深め、人生の目標 Big Purpose を見つけようとする3人が、13 歳になるころ……。作者は、Tupac に感銘を受け、彼が登場する話を書きたかったと いう。そんな思いのこもった、読み手に訴えかけてくる作品に仕上がっている。 《参考》 ▼ニューベリー賞公式ウェブサイト http://www.ala.org/alsc/newbery.html ▼Neil Gaiman 公式ウェブサイト http://www.neilgaiman.com/ ▼Kathi Appelt 公式ウェブサイト http://www.kathiappelt.com/ ▼Ingrid Law 公式ウェブサイト http://www.ingridlaw.com/ ▼"Savvy" 作品公式ウェブサイト(Penguin Group USA 内) http://us.penguingroup.com/static/packages/us/yreaders/savvy/index.html ▼Jacqueline Woodson 公式ウェブサイト http://www.jacquelinewoodson.com/ ▽ニューベリー賞受賞作品リスト(やまねこ翻訳クラブ資料室) http://www.yamaneko.org/bookdb/award/us/newbery/index.htm ▽ジャクリーン・ウッドソン作品リスト(やまねこ翻訳クラブ資料室) http://www.yamaneko.org/bookdb/author/w/jwdsn.htm                                (植村わらび) 【コールデコット賞】(画家対象)  ★Winner  "The House in the Night" illustrated by Beth Krommes,               written by Susan Marie Swanson (Houghton Mifflin)  ☆Honor Books(3作)  "A Couple of Boys Have the Best Week Ever" by Marla Frazee (Harcourt)  "How I Learned Geography" by Uri Shulevitz (Farrar Straus Giroux)  "A River of Words: The Story of William Carlos Williams"              illustrated by Melissa Sweet, written by Jen Bryant                      (Eerdmans Books for Young Readers)  2009年コールデコット賞は、画家 Beth Krommes、作家 Susan Marie Swanson によ る "The House in the Night" が受賞した。モノトーンを基調とした素朴な絵とシン プルな言葉で描かれた、ファンタジックで心温まる絵本である。Swanson は幼いころ から親しんでいるマザー・グースの詩に構想を得たという。前の文から言葉を引き継 ぎ、次の文へ活かしながら世界を広げ、ゆっくりとした言葉遊びがリズムを刻む。絵 はスクラッチボードを使った黒と白の線描で、所々に落ち着いた黄色の彩色が施され、 夜の闇に光を浮かび上がらせている。暗い場所から見る電灯のような、暖かさを感じ る作品だ。  今年のオナー作品は3冊が選ばれた。  "A Couple of Boys Have the Best Week Ever" は、祖父母の家で夏休みの1週間 を過ごすことになった、少年と友だちの物語。主人公のこどもたちだけでなく、迎え る祖父母や読者までもが、つられて胸を躍らせる作品だ。Marla Frazee は、こども の豊かな表情を柔らかな視線で描き出すことで定評のある作家だが、今回の作品では 漫画のテイストが加味されている。2008年ボストングローブ・ホーンブック賞絵本部 門オナーにも選出された。  "How I Learned Geography" は、Uri Shulevitz が画家として歩み始める原点を描 いた自伝絵本。戦争で故郷を追われ、過酷な暮らしをしていた時期、父親の持ち帰っ た世界地図が少年 Shulevitz にパン以上のものを与えたという。前半と後半の絵は 明暗が対象的だが、使う色の種類はほとんど変わっていない。色の魔術師といわれる Shulevitz ならではの美しい作品である。  3冊目は、1900年代前半に活躍したアメリカの詩人、ウィリアム・カルロス・ウィ リアムズの生涯を描いた "A River of Words: The Story of William Carlos Williams"。ウィリアムズは少年時代から書くことを愛し、医者になった後も詩を書 き続け、現代詩に大きな影響を与えた。Sweet は、異質な素材を組み合わせ、独創的 で特殊な効果を生み出すコラージュを用い、ウィリアムズ本人の詩を様々なフォント でちりばめることにより、言葉の使い手として卓越したウィリアムズの作風を表現し た。2008年度ニューヨークタイムズベストイラスト賞など多くの賞に選ばれ、高い評 価を得ている。 《参考》 ▼コールデコット賞公式ウェブサイト http://www.ala.org/alsc/caldecott.html ▼Beth Krommes 公式ウェブサイト http://www.bethkrommes.com/ ▼Susan Marie Swanson 紹介ページ(Children's Literature Network 内) http://www.childrensliteraturenetwork.org/aifolder/aipages/ai_s/swanson.html ▼Susan Marie Swanson のインタビュー(Cynthia Leitich Smith ブログ内) http://cynthialeitichsmith.blogspot.com/2008/04/author-interview-susan-marie-swanson-on.html ▼Marla Frazee 公式ウェブサイト http://www.marlafrazee.com/ ▼Uri Shulevitz 紹介ページ(Macmillan 内) http://us.macmillan.com/author/urishulevitz ▼Melissa Sweet 公式ウェブサイト http://www.melissasweet.net/index2.php ▼Jen Bryant 公式ウェブサイト http://www.jenbryant.com/ ▽コールデコット賞受賞作リスト(やまねこ翻訳クラブ資料室) http://www.yamaneko.org/bookdb/award/us/caldecot/index.htm ▽ベス・クロムス作品リスト(やまねこ翻訳クラブ資料室) http://www.yamaneko.org/bookdb/author/k/bkrommes.htm ▽ユリ・シュルヴィッツ作品リスト(やまねこ翻訳クラブ資料室) http://www.yamaneko.org/bookdb/author/s/ushulevi.htm                                 (大原慈省) 【プリンツ賞】(YA作品対象)  ★Winner  "Jellicoe Road" by Melina Marchetta (HarperTeen)  ☆Honor Books(4作)  "The Astonishing Life of Octavian Nothing, Traitor to the Nation,   Volume II: The Kingdom on the Waves" by M. T. Anderson (Candlewick Press)  "The Disreputable History of Frankie Landau-Banks" by E. Lockhart                         (Hyperion Books for Children)  "Nation" by Terry Pratchett (HarperCollins Children's Books)  "Tender Morsels" by Margo Lanagan (Alfred A. Knopf)  プリンツ賞は、前年にアメリカで出版されたYA作品であれば、作家の居住地や作 品の分野に制限がない。そのため、過去に他国で出版された作品も対象となっている。  受賞作品は、オーストラリアの作家 Melina Marchetta の "Jellicoe Road" だ。 寄宿学校に通う17歳の少女 Taylor は、11歳のとき、母に Jellicoe Road で置き去 りにされた。その過去は Taylor を苦しめ、人間不信に陥らせている。そんな Taylor が、寄宿学校生のリーダーとして、士官学校生と町に住む若者たちとの三つ どもえの縄張り争いに巻き込まれたことをきっかけに、過去を克服し成長していく様 子を描く。本作品は、作者 Marchetta にとって3作目で、2006年にオーストラリア で出版された "On the Jellicoe Road" の米国版である。過去に出版された2作品も 高い評価を得たが、邦訳はまだない。  今年のオナーは、4作品。"The Astonishing Life of Octavian Nothing, Traitor to the Nation, Volume II: The Kingdom on the Waves" は、すでに第1巻が2007年 プリンツ賞オナーに選ばれている。アメリカ独立戦争のさなか、逃亡中の奴隷 Octavian は、自由を求めてイギリス軍に加わる決意をする。果たして Octavian は、 真の自由を手に入れられるのだろうか。"Me, All Alone, at the End of the World" (『ぼくはだれもいない世界の果てで』ケビン・ホークス絵/柳田邦男訳/小学館) などが日本で紹介されている M. T. Anderson は、実話に基づいてこのシリーズを書 いた。  2008年全米図書賞ファイナリストにも選ばれた "The Disreputable History of Frankie Landau-Banks" は、裕福な子弟が通う私立の寄宿学校が舞台だ。利口で頭の 回転が速い少女 Frankie が、男子だけの秘密クラブの存在をかぎつけ、男同士の固 い結束に果敢に挑む。E. Lockhart は、YA作品をいくつか発表しているが、大きな 賞のオナーやファイナリストに選ばれたのはこの作品が初めて。  "Nation" は、「ディスクワールド」シリーズなど、たくさんの作品が邦訳出版さ れている Terry Pratchett の作品。大きな嵐が、ある島を襲った。島の少年 Mau は、 奇跡的にも助かったが、ほかの島民は行方がわからない。一方、同じ嵐で難破した船 に乗っていた少女 Daphne は、ひとりきりで Mau の島へと流れ着く。力を合わせて 生き残るための冒険を始めたふたりの元に、やがてほかの生存者たちも姿を現すよう になるのだが……。  "Tender Morsels" の作者 Margo Lanagan は、2006年にも "Black Juice"(『ブラ ック・ジュース』佐田千織訳/河出書房新社)でプリンツ賞オナーに選ばれており、 高い評価を受けている作家だ。ふたりの娘 Branza と Urdda と一緒に魔法の世界で 暮らしている Liga。だが、その平和な世界と現実世界との境界が崩れ始めてしまう。 本作品は、グリム童話の "Snow White and Rose Red" をモチーフにしており、生き ることの残酷さと美しさが描きだされている。 《参考》 ▼プリンツ賞公式ウェブサイト http://www.ala.org/ala/mgrps/divs/yalsa/booklistsawards/printzaward/Printz.cfm ▼Melina Marchetta 公式ウェブサイト http://www.melinamarchetta.com.au/ ▼E. Lockhart 公式ウェブサイト http://www.e-lockhart.com/ ▼Terry Pratchett 公式ウェブサイト http://www.terrypratchett.co.uk/ ▼Margo Lanagan インタビュー http://clarkesworldmagazine.com/lanagan_interview/ ▽マイケル・L・プリンツ賞受賞作リスト(やまねこ翻訳クラブ資料室) http://yamaneko.org/bookdb/award/us/printz/ ▽テリー・プラチェット作品リスト(やまねこ翻訳クラブ資料室) http://www.yamaneko.org/bookdb/author/p/tpratc.htm                                 (村上利佳) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●速報2●2008年度 コスタ賞(旧ウィットブレッド賞)児童書部門発表!! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  2008年度のコスタ賞(旧ウィットブレッド賞)各部門の受賞作品が、現地時間1月 6日に発表された。この賞は、イギリスとアイルランドに居住する作家によって書か れた作品のうち、最も優れたものに贈られる。児童文学を含め、全5部門から成る。  本年度の児童書部門受賞作品は以下の通り。 2008 Costa Children's Book Award  ★Winner  "Just Henry" by Michelle Magorian (Egmont Books Ltd)  ☆Shortlist  "Ostrich Boys" by Keith Gray (Definitions)  "Broken Soup" by Jenny Valentine (HarperCollins Children's Books)  "The Carbon Diaries 2015" by Saci Lloyd (Hodder Children's Books)  "Just Henry" は、第二次世界大戦後の暗たんとしたイギリスを舞台に、15歳の少 年 Henry が、戦死した父への敬慕を抱きながらも、母の再婚や継父の存在を受け入 れ、たくましく成長する姿を描きだす。彼の心を支えたのは、映画とカメラと友情だ った。"Good Night, Mr.Tom"(『おやすみなさいトムさん』中村妙子訳/評論社)で 1982年のガーディアン賞を受賞した Michelle Magorian の緻密な時代考証と描写力 は、主人公の心模様を鮮明に表し、今年度受賞に輝いた。  ショートリストの "Ostrich Boys" が描く15歳の3人の少年は、親友 Ross の葬式 の日に、灰になった彼を連れて旅に出た。行き先は、彼と同じ名の Ross という町。 少年たちの奇妙な旅は親友をしのぶとともに、人生と友情を深く見つめるものとなっ た。繊細な少年の心を、慈愛とユーモアで包みこんだ作者の Keith Gray は今作品で カーネギー賞のロングリストにも選ばれている。  "Broken Soup" はデビュー作で2008年カーネギー賞候補作にあがった Jenny Valentine の2作目。イギリスで暮らす15歳の少女 Rowan は、離婚後、鬱々と過ご す母の代わりに、家事全般を引き受け、幼い妹の世話に明け暮れる毎日をおくってい た。彼女がアメリカ訛りの少年と出会い、現実を受け止め前向きに成長していくさま を、生き生きとした言葉で語る作品だ。  "The Carbon Diaries 2015" は、近未来のイギリスを描き、地球温暖化に警鐘を鳴 らす。2015年に、政府は世界初の二酸化炭素排出規制制度を導入。これにより、各家 庭における排出量は厳重に割り当てられた。毎日の電力使用量に頭をひねる両親と、 排出量をめぐり一喜一憂する日々を、16歳の Laura が日記に綴った物語。作者の Saci Llyod はデビュー作でノミネートされ、早くも続編が発表される。  なお、児童書部門を含む受賞作品の中から選ばれるコスタ文学賞(The Costa Book of the Year 2008)には、Sebastian Barry の "The Secret Scripture"(小説 部門)が選ばれた。 《参考》 ▼コスタ賞公式ウェブサイト http://www.costabookawards.com/ ▼Michelle Magorian 公式ウェブサイト http://www.michellemagorian.com/ ▼Keith Gray 公式ウェブサイト http://keith-gray.com/index.htm ▽コスタ賞児童書部門受賞作・候補作リスト(やまねこ翻訳クラブ資料室) http://www.yamaneko.org/bookdb/award/uk/whit/ ▽Michelle Magorian 作品リスト(やまねこ翻訳クラブ資料室) http://www.yamaneko.org/bookdb/author/m/mmgrian.htm ▽ガーディアン賞受賞作品リスト(やまねこ翻訳クラブ資料室) http://www.yamaneko.org/bookdb/award/uk/guardian/index.htm ▽カーネギー賞ロングリスト(やまねこ翻訳クラブ資料室) http://www.yamaneko.org/bookdb/award/uk/carnegie/carnll00.htm ▽コスタ賞児童書部門(本誌1999年5月号情報編「世界の児童文学賞」) http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/1999/05.htm#a1bungaku                                 (三好美香) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●賞速報● ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★2008年ラサリーリョ賞発表 ★2009年MWA賞(エドガー賞)児童図書部門/ヤングアダルト小説部門候補作発表                          (受賞作の発表は4月30日) ★2009年スコット・オデール賞発表 ★2009年度フェニックス賞発表 ★2009年ロバート・F・サイバート知識の本賞発表 ★2009年コレッタ・スコット・キング賞発表 ★2009年ローラ・インガルス・ワイルダー賞発表 ★2009年セオドア・スース・ガイゼル(ドクター・スース)賞発表 ★2009年プーラ・ベルプレ賞発表  海外児童文学賞の書誌情報を随時掲載しています。「速報(海外児童文学賞)」を ご覧ください。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/sc-board/c-board.cgi?id=award ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●イベント速報● ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★展示会情報  射水市大島絵本館「さいとうしのぶ絵本原画展」  木城えほんの郷「韓国の絵本原画と絵本の中の人形たち展」 など ★講座・講演会情報  朝日カルチャーセンター新宿教室「金原瑞人の翻訳入門」  JBBYリレー講演会「アレックス・シアラー氏講演会」 など ★イベント情報  岩瀬よしのりと鬼剣舞公演「うたものがたり スーホの白い馬」 など  詳細やその他のイベント情報は、「速報(イベント情報)」をご覧ください。なお、 空席状況については各自ご確認願います。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/sc-board/c-board.cgi?id=event                            (笹山裕子/冬木恵子) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●お知らせ●  本誌でご紹介した本を、各種のインターネット書店で簡単に参照していただけます。 こちらの「やまねこ翻訳クラブ オンライン書店」よりお入りください。 http://www.yamaneko.org/info/order.htm  本号の html 版を2月2日に公開予定です。以下の URL よりお入りください。 http://www.yamaneko.org/mgzn/bncorner.htm#html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▽▲▽▲▽   海外児童書のシノプシス作成・書評執筆を承ります   ▽▲▽▲▽   やまねこ翻訳クラブ(yagisan@yamaneko.org)までお気軽にご相談ください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発行人 大原慈省(やまねこ翻訳クラブ 会長) 編集人 井原美穂/植村わらび(やまねこ翻訳クラブ スタッフ) 企 画 かまだゆうこ 児玉敦子 笹山裕子 冬木恵子 三好美香 村上利佳 協 力 出版翻訳ネットワーク 管理人 小野仙内     蒼子 ながさわくにお ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ・このメールマガジンは、「まぐまぐ」( http://www.mag2.com/ )を利用して配信 しています。購読のお申し込み、解除もこちらからどうぞ。 ・バックナンバーは、http://www.yamaneko.org/mgzn/ でご覧いただけます。 ・ご意見・ご感想は mgzn@yamaneko.org までお気軽にお寄せください。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ◆無断転載を禁じます。