●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━      月刊      やまねこ      A C T I V A T O R (FA-TEXT)      やまねこ翻訳クラブ・アクチベーター                       (2012年3月19日)                           No.226 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  編集・発行……やまねこ翻訳クラブ http://www.yamaneko.org/ ------------------------------------------------------------------------ 【目次】 ●読ませるシノプシスを目指して! ――初級シノプシス勉強会報告―― ●掲示板ア・ラ・カルト ●メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ 読ませるシノプシスを目指して! ――初級シノプシス勉強会報告―― ------------------------------------------------------------------------  本誌11月号でご紹介した初級シノプシス勉強会が、先月半ば、盛況のうちに終 了した。参加者5名と少人数ながら、その顔ぶれは勉強会初参加、シノプシスを 書くのは初めてという会員から、持ち込み経験のあるベテランまでと多彩。課題 本はサリー・ガードナーの"The Smallest Girl Ever"で、勉強会開始日までに、 書誌情報、あらすじ、感想評価などをまとめたシノプシス初稿を各自用意した。 その原稿をたたき台にしてコメントをやりとりし、本の内容を的確に伝えられる よう、推敲を重ねた。あらすじ作成の手順や、持ち込みについてなど、さまざま な話題も挙がり、大いに盛り上がった。今回初めて勉強会に参加した会員に感想 を語ってもらった。  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~  無我夢中の1か月でした。コメントをつけあうなかで作品への理解が深まり、 読みやすい文章を書くヒントもたくさんいただきました。自分の文章を客観的に みる練習になったと思います。1冊の本の魅力をいかに伝えるか……。翻訳とシ ノプシスは形式こそちがいますが、目指すものは同じだと気づきました。ここで 学んだことをいかして、いつの日か持ち込みデビューを果たしたいです!                               (キジトラ)  初めての勉強会で、児童書にふさわしい文体もあやふやなままでの学習のスタ ート。先輩方の文章を読むたび、「ああ、これが原文にふさわしい語り口調なの か」と感嘆するばかりでした。勉強会の中でいただいたコメントは、自分のシノ プシスを見直す上での光となり道しるべとなりました。独学では得ることのでき ない刺激をたくさんいただき、勉強になりました。思い切って参加して、本当に よかったです。                              (宇宙の小石)  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ▽勉強会に興味のある方は「学習室」をご覧ください。 http://www.yamaneko.org/gakushu/index.htm                                (モリー) ------------------------------------------------------------------------ 掲示板ア・ラ・カルト ------------------------------------------------------------------------    「#」のうしろの数字は、各掲示板での発言番号を表しています。 ★読書室掲示板★ http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?id=dokusho 【主なトピック】 #3339〜 チルドレンズ・ブック賞ショートリスト発表!→受賞作発表! #3342〜 ニュージーランド・ポスト児童図書賞候補作発表! #3343〜 1月に読んだ本 #3344〜 2月に読んだ本 #3348〜 原書読破マラソン2月の報告 #3349〜 ゴールデン・カイト賞、シド・フライシュマン賞受賞作発表! #3350〜 お化けのお姫さまが出てくる本、ありませんか? #3353〜 アガサ賞児童書及びヤングアダルト部門候補作発表! #3354〜 IBBYオナーリスト発表! #3355〜 ボローニャ・ラガッツィ賞受賞作発表! #3356〜 国際アンデルセン賞ショートリスト発表! #3357〜 「読書探偵」応援記事掲載のお知らせ(続き) #3362〜 『うんちっち』読みました(続き)  賞関連の情報は、速報掲示板もご利用ください。 ▽「速報(海外児童文学賞)」掲示板 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/sc-board/c-board.cgi?id=award 【新刊読み物】 #3345〜『魔法の泉への道』(リンダ・スー・パーク作/金利光訳/あすなろ書 房):2008年のスーダン南部に生きる11歳のヌアー族の少女ナーヤ、1985年のス ーダン南部に生きた当時11歳のディンカ族の少年サルヴァ。交わるはずのなかっ たふたりの人生が2009年に出合う。あるNPO設立者の実体験にもとづく物語。 【新刊絵本】 #3358〜『空のおくりもの 雲をつむぐ少年のお話』(マイケル・キャッチプー ル文/アリソン・ジェイ絵/亀井よし子訳/ブロンズ新社):あるところに雲か ら糸をつむいで布を織る少年がいた。「雲は空のおくりもの……」少年は歌いな がら金や白やあかね色の糸をつむぎ、ふわふわの布を織る。だがあるとき、欲ば りな王さまがその布に目をつけ……。耳に心地よいことばで語られる温かな物語。 #3361〜『どこいったん』(ジョン・クラッセン文・絵/長谷川義史訳/クレヨ ンハウス):だいじなぼうしが見つからない。さがしに出かけたクマは「ぼくの ぼうし、どこいったん?」といろんな動物にたずねてみる。みんなは「知らん」 と答えるが……。2012年セオドア・スース・ガイゼル賞オナー作品。 ▽このほかにも、メープルストリートで紹介されている新刊書の話題などで盛り 上がっています。掲示板の「トピック表示」もどうぞご利用ください。 http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?cmd=tpc;id=dokusho                               (えみりい) ★喫茶室掲示板★ http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?id=kissa #767〜 「月刊児童文学翻訳」3月号 html 版公開 ▽作品リストの更新情報などは「更新履歴」掲示板でどうぞ。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/sc-board/c-board.cgi?id=rireki ▽リストに関する追加・訂正等の情報は「やまねこ資料室:メモ用掲示板」まで。 http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?id=siryo ▽「イベント情報掲示板」はこちら。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/sc-board/c-board.cgi?id=event ★広場掲示板★(会員限定) http://www.yamaneko.or.tv/member/c-board/c-board.cgi?id=hiroba ▽現在進行中または予定されている勉強会の情報はこちらでどうぞ。 http://www.yamaneko.org/gakushu/open/index.htm(勉強会の予定) ▽非会員で、勉強会に興味のある方は入会案内ページへ。 http://www.yamaneko.org/info/guide.htm                               (たろたろ) ------------------------------------------------------------------------ メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ http://www.litrans.net/maplestreet/index.htm <作品社> http://www.litrans.net/maplestreet/p/sakuhin/index.htm 『シーグと拳銃と黄金の謎』(マーカス・セジウィック作/金原瑞人選/小田原 智美訳):極寒の地でくらす一家の父親が、氷の張った湖に落ちて急死する。こ の時期、ゆるんだ氷をわたることは危険だと教えてくれた本人が、なぜそれをし たのか? 息子のシーグの心にわいた疑問は、まもなくひとりの男の訪問で解き 明かされる。しかし男はシーグに、父の隠された真実とともにコルト銃をも突き つけた……。氷点下二桁の外気のなかでは、たとえばうっかり涙を流すという気 の緩みが体を蝕み(すぐに拭かなければ、涙は凍って顔の組織を破壊する)、と きには死をまねく。物語はそんな緊張に、終始さらされている。凍る空気で肺が みたされたような、息のつまる展開は、終盤で雪崩のようにいっきに動きだす。 それとともに、作者が巧妙に雪中にうめておいた布石が、ごろごろと姿を現し読 者を圧倒する。創作にあたり、北極圏の寒さと、銃を撃つ感触を体験したという 作者の意気込みが、ひしひしと伝わる会心作。                                  (NON) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 発行人 井原美穂(やまねこ翻訳クラブ 会長) 編 集 asayaka/えみりい/たろたろ/tommy/NON/muzu/モリー/ラッテ 協 力 出版翻訳ネットワーク管理人 小野仙内(http://www.litrans.net/)     /ちゃぴ  いたばし国際絵本翻訳大賞が発表になりました。今年も会員の中から入賞者が 出ました。おめでとうございます! (ラ) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●