●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━      月刊      やまねこ      A C T I V A T O R (FA-TEXT)      やまねこ翻訳クラブ・アクチベーター                       (2012年2月20日)                           No.225 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  編集・発行……やまねこ翻訳クラブ http://www.yamaneko.org/ ------------------------------------------------------------------------ 【目次】 ●第3次原書読破マラソン スタート! ●掲示板ア・ラ・カルト ●メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ 第3次原書読破マラソン スタート! ------------------------------------------------------------------------  1月1日に始まった会員限定企画「第3次原書読破マラソン」の途中経過をお 知らせする。  開始5日目に一番乗りでアップされたのは、辰年にふさわしく、Ruth Stiles Gannett の "Elmer and the Dragon"(邦訳『エルマーとりゅう』)と "The Dragons of Blueland"(『エルマーと16ぴきのりゅう』)の2冊。その後も、 "The Strongest Girl in the World" をはじめとする、Sally Gardner の "Magical Children" シリーズ、"Dinosaurs Before Dark"、"Blizzard of the Blue Moon" といった Mary Pope Osborne の "Magic Tree House" シリーズなど、 日本でもおなじみの作家による人気シリーズ作品が数多く読まれている。その他、 "Emily's Surprising Voyage"(Sue Purkiss/Walker Books/2010)、"An Act of Love"(Alan Gibbons/Orion Books/2011)など近年のカーネギー賞ノミネ ート作品や、今年度のニューベリー賞オナー作品、"Inside Out & Back Again" (Thanhha Lai/HarperCollins/2011)など、1月だけでのべ26作品のレビュー がアップされた。  現在の参加ランナーは16名。これまでのところ、初参加のネコたちの快走が目 を引く。中には開始3週目で890ページを越えたつわものも。とはいえ、マラソ ンはまだ始まったばかり。この先、どんな作品が読まれていくのか、どんな盛り 上がりを見せるのか、とても楽しみだ。 ▽学習室「第3次原書読破マラソン」案内 http://www.yamaneko.org/gakushu/open/rm10.htm ▽「第3次原書読破マラソン」特設掲示板(会員限定) http://yamaneko.or.tv/member/c-board/c-board.cgi?cmd=tre;id=g03 (tommy) ------------------------------------------------------------------------ 掲示板ア・ラ・カルト ------------------------------------------------------------------------    「#」のうしろの数字は、各掲示板での発言番号を表しています。 ★読書室掲示板★ http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?id=dokusho 【主なトピック】 #3313〜 MWA賞児童図書部門/ヤングアダルト小説部門候補作発表! #3314〜 日本絵本賞読者賞の投票スタート! #3315〜 ニューベリー賞発表! #3316〜 マイケル・L・プリンツ賞発表! #3317〜 コールデコット賞発表! #3318〜 プーラ・ベルプレ賞発表! #3319〜 ロバート・F・サイバート知識の本賞発表! #3320〜 セオドア・スース・ガイゼル賞発表! #3326〜 コレッタ・スコット・キング賞発表! #3329〜 原書読破マラソン開催中! #3330〜 「読書探偵」応援記事掲載のお知らせ(続き)  賞関連の情報は、速報掲示板もご利用ください。 ▽「速報(海外児童文学賞)」掲示板 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/sc-board/c-board.cgi?id=award 【新刊読み物】 #3336〜『リヴァイアサン――クジラと蒸気機関』(スコット・ウエスターフェ ルド作/小林美幸訳/早川書房):オーストリア=ハンガリー帝国の大公夫妻暗 殺を機に第1次世界大戦へと突入していくヨーロッパが舞台のSF作品。大公夫 妻のひとり息子アレックと、性別を偽って英国海軍航空隊に入隊した少女デリン の運命やいかに? 2010年ローカス賞YA部門を受賞した、3部作の第1巻。 【邦訳絵本】 #3335〜『うんちっち』(ステファニー・ブレイク文・絵/ふしみみさを訳/あ すなろ書房):どんなときでも「うんちっち」しか言えないウサギの子は、その せいで……。カラフルで、シンプルで、思わず吹き出してしまうフランス発の絵 本。ニュージーランドでも "Poo Bum" のタイトルで英訳出版されている。 ▽このほかにも、メープルストリートで紹介されている新刊書の話題などで盛り 上がっています。掲示板の「トピック表示」もどうぞご利用ください。 http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?cmd=tpc;id=dokusho                                (asayaka) ★喫茶室掲示板★ http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?id=kissa #756〜 「月刊児童文学翻訳」1月号号外 html 版公開 #757〜 東日本復興支援チャリティ展覧会のお知らせ #760〜 「月刊児童文学翻訳」2月号 html 版公開 ▽作品リストの更新情報などは「更新履歴」掲示板でどうぞ。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/sc-board/c-board.cgi?id=rireki ▽リストに関する追加・訂正等の情報は「やまねこ資料室:メモ用掲示板」まで。 http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?id=siryo ▽「イベント情報掲示板」はこちら。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/sc-board/c-board.cgi?id=event ★広場掲示板★(会員限定) http://www.yamaneko.or.tv/member/c-board/c-board.cgi?id=hiroba ▽現在進行中または予定されている勉強会の情報はこちらでどうぞ。 http://www.yamaneko.org/gakushu/open/index.htm(勉強会の予定) ▽非会員で、勉強会に興味のある方は入会案内ページへ。 http://www.yamaneko.org/info/guide.htm                                (モリー) ------------------------------------------------------------------------ メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ http://www.litrans.net/maplestreet/index.htm <光村教育図書> http://www.litrans.net/maplestreet/p/mitumura/index.htm 『商人とオウム ペルシャのおはなし』(ミーナ・ジャバアービン文/ブルース・ ホワットリー絵/青山南訳):商人はオウムを後生大事に飼っている。なにせ店 先に鳥かごをおいておけば、オウムめあてにどんどん客があつまってくるのだ。 商売繁盛ですっかり売る物がなくなった商人は、オウムの故郷のインドに商品を 買いつけにいくことにした。オウムは森に帰りたいという思いをこめた伝言を、 故郷の仲間につたえてほしいと商人にたくした。現地に着いた商人が、オウムた ちに伝言の一語一句をつたえると、たちまちオウムたちが奇妙な行動をして……。 作者はテヘラン生まれでアメリカ在住。ペルシャの詩人ルーミーの詩に着想をえ たというこの物語は、最後のどんでん返しがまったくもって痛快だ。 『ミアは おおきなものが すき!』(カトリーン・シェーラー作/関口裕昭訳): 子ネズミのミアは、おおきなものがすき。畑で種をまくと、土の中で野菜が大き くそだつと知って、ためしてみたくてしかたがない。でも、まいたのは野菜の種 ではなく……。オーソドックスな着想の物語だが、ミアのひたむきなキャラクタ ーで読者をひきこんでいく。リアルな質感のネズミの毛なみや、ミアの表情のゆ たかさなどもこの絵本の魅力といえる。そうそう、最後の仕掛けも、忘れてはい けない「おおきな」魅力だ。 『つぼつくりのデイヴ』(レイバン・キャリック・ヒル文/ブライアン・コリア ー絵/さくまゆみこ訳):普通の人には何の変哲もない土が、奴隷のデイヴには だいじな材料になる。デイヴは土をこね、できあがりを頭にえがきながら、ろく ろに土の塊をのせる。ろくろの上で土は魔法のように形を変えていくが、ここで はその模様を効果的に伝えるために、絵本ならではの仕掛けがされている。形を 整え壺ができると、デイヴは最後に短い詩を刻む。まるで、壺に命を吹きこむか のように。奴隷の身分ながら、焼き物職人であり詩人であった人物を描くノンフ ィクション絵本。                                  (NON) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 発行人 井原美穂(やまねこ翻訳クラブ 会長) 編 集 asayaka/えみりい/たろたろ/tommy/NON/muzu/モリー/ラッテ 協 力 出版翻訳ネットワーク管理人 小野仙内(http://www.litrans.net/)     ちゃぴ  にぎやかに開催中の「原書読破マラソン」。これからも、途中経過をお伝えし ていきたいと思っています。途中参加も可です。「楽しそう!」と思われた方は ぜひ、広場掲示板で参加表明を!(t) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●