●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━      月刊      やまねこ      A C T I V A T O R (FA-TEXT)      やまねこ翻訳クラブ・アクチベーター                       (2011年11月18日)                           No.222 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  編集・発行……やまねこ翻訳クラブ http://www.yamaneko.org/ ------------------------------------------------------------------------ 【目次】 ●持ち込み成功のカギ「シノプシス」を攻略せよ! ●掲示板ア・ラ・カルト ●メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ 持ち込み成功のカギ「シノプシス」を攻略せよ! ------------------------------------------------------------------------  翻訳家としてデビューしたい! ぜひこの作品を日本に紹介したい! 本誌読 者の皆さんの中には、そんな熱い思いを持っている人も多いだろう。ほれこんだ 作品があるならば、積極的に出版社への持ち込みに挑戦してみるのもいい。だが、 ホットな気持ちと大好きな作品の原書だけを持って出版社の門をたたいたところ で、思いは伝わらない。そこで必要になるのが、書誌情報やあらすじ、評価をま とめたシノプシスだ。とはいえ、作品を深く読み込み、そのよさを的確に表現す るのはなかなか難しい。忙しい編集者に目を留めてもらうには、まとめ方に工夫 もいる。では、どうやって勉強すればいいのか?  やまねこ翻訳クラブでは、持ち込み成功のカギともいえるシノプシスのスキル アップのため、これまでも勉強会を開催してきた。やまねこのシノプシス勉強会 には初級と中級がある。初級では参加者全員がひとつの課題作品に取り組む。一 方、中級では各自自由に課題を選んでシノプシスを作成し、互いにコメントしあ いながら推敲を重ねる。他の勉強会同様、講師はいない。参加者同士で学びあう のが原則だ。  今、広場掲示板では初級シノプシス勉強会の企画が持ち上がっている。参加希 望者で日程や課題などを相談中だ。興味のある方は、広場掲示板を早速のぞいて みてほしい。3人以上希望者が集まれば、中級も開催可能。シノプシスの質を向 上させたいと思ったら、ぜひ声をあげてみよう。詳細は下記ページを参照のこと。 ▽広場掲示板(会員専用) http://www.yamaneko.or.tv/member/c-board/c-board.cgi?id=hiroba ▽学習室 http://www.yamaneko.org/gakushu/index.htm ▽シノプシスの書き方 徹底研究(「月刊児童文学翻訳」1999年3月号) http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/1999/03.htm#tokushu ▽『新版 あなたも出版翻訳家になれる』紹介ページ(会員の勉強会体験談) http://www.yamaneko.org/honyaku/jisseki/club_ikaros.htm ※勉強会への参加は会員限定です。非会員の方で参加ご希望の方は、事前に入会 手続きをおとりください。                                 (muzu) ------------------------------------------------------------------------ 掲示板ア・ラ・カルト ------------------------------------------------------------------------    「#」のうしろの数字は、各掲示板での発言番号を表しています。 ★読書室掲示板★ http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?id=dokusho @「海外児童文学ミステリーを読もう会」開催中@  対象作品はトピックの最初に【ミステリー】と入っています。 【主なトピック】 #3255〜【ミステリー】『深く、暗く、冷たい場所』読みました     (#3214〜 にも同書レビューあり) #3260〜 ★「やまねこ賞」読書月間★(続き) #3263〜 ★「やまねこ賞」投票開始!★ #3265〜 スペイン国民イラスト賞発表! #3268〜 ケイト・グリーナウェイ賞ロングリスト発表! #3270〜 カーネギー賞ロングリスト発表! #3273〜 ニューヨークタイムズベストイラスト賞発表! #3276〜 ガーディアン賞発表! #3283〜【ミステリー】『暗い森のなかへ』読んでみたいです(続き)  賞関連の情報は、速報掲示板もご利用ください。 ▽「速報(海外児童文学賞)」掲示板 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/sc-board/c-board.cgi?id=award 【新刊読み物】 #3280〜『クラーケンの島』(エヴァ・イボットソン作/三辺律子訳/偕成社): 地図にもない秘密の島に助けを求めてやってくる不思議な生き物たち。彼らを世 話してきた3人のおばさんはもう年をとり、あとつぎが欲しくなった。そこで、 子どもをさらってきたのだが……。題名にある「クラーケン」の正体とは? #3281〜【ミステリー】『少年弁護士セオの事件簿1 なぞの目撃者』(ジョン・ グリシャム作/石崎洋司訳/岩崎書店):弁護士を両親にもつ13歳のセオは、友 人たちのよき相談相手。しかし、あるとき受けた相談は、殺人事件の裁判にから む重大な問題だった。『ペリカン文書』の作者による児童向け法廷ミステリー。 【邦訳読み物】 #3253〜【ミステリー】『こちらマガーク探偵団』(E・W・ヒルディック作/ 蕗沢忠枝訳/あかね書房):几帳面な記録屋ジョーイ、頼りがいのあるマガーク、 鼻のきくウイリー――行方不明になったキャッチャーミットをさがすため、この 3人が探偵団を結成。おてんば少女ワンダも加わり、事件解決をめざす。 【新刊未訳絵本】 #3264〜 "Stars"(text by Mary Lyn Ray, illustrations by Marla Frazee, Simon & Schuster):ひとつ、またひとつと夜空に浮かぶ星。空の星はとれない けれど、紙に描いた星をポケットに入れておくことはできる。ポケットに星があ るのは、石を入れておくのとはちがう。だって、星は石ころじゃないから……。 ▽このほかにも、メープルストリートで紹介されている新刊書の話題などで盛り 上がっています。掲示板の「トピック表示」もどうぞご利用ください。 http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?cmd=tpc;id=dokusho                               (えみりい) ★喫茶室掲示板★ http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?id=kissa #735〜 児童図書編集者・末盛千枝子さんのセミナー第4回開催のお知らせ #737〜 「月刊児童文学翻訳」11月号 html 版公開 ▽作品リストの更新情報などは「更新履歴」掲示板でどうぞ。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/sc-board/c-board.cgi?id=rireki ▽リストに関する追加・訂正等の情報は「やまねこ資料室:メモ用掲示板」まで。 http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?id=siryo ▽「イベント情報掲示板」はこちら。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/sc-board/c-board.cgi?id=event ★広場掲示板★(会員限定) http://www.yamaneko.or.tv/member/c-board/c-board.cgi?id=hiroba #5654〜 ショーン・タン来日講演(続き) #5655〜 「やまねこ賞2011」→投票終了→編集部からのお願い #5658〜 新入会員のご挨拶 #5659〜 「決算報告と予算案」→予算案決定 #5662〜 オフ会のお誘い@東京→ありがとうございました #5667〜 初級シノプシス勉強会のお誘い #5708〜 「秋の読書探偵」作文コンクール>一次審査結果発表 #5710〜 初級シノプシス勉強会★課題本と開催時期 ▽現在進行中または予定されている勉強会の情報はこちらでどうぞ。 http://www.yamaneko.org/gakushu/open/index.htm(勉強会の予定) ▽非会員で、勉強会に興味のある方は入会案内ページへ。 http://www.yamaneko.org/info/guide.htm。                               (たろたろ) ------------------------------------------------------------------------ メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ http://www.litrans.net/maplestreet/index.htm <光村教育図書> http://www.litrans.net/maplestreet/p/mitumura/index.htm 『くらくて あかるい よる』(ジョン・ロッコ作/千葉茂樹訳):いつもの夜。 家族がそれぞれのことに興じ、主人公の子がボードゲームをしようとさそっても、 だれものってこない。しかたなく、ひとりでテレビゲームを始めると、いきなり あたりは、まっくらに……。アメリカでじっさいにおきた大停電をえがいている が、電気の大切さをおしえる絵本ではない。だって「くらくて あかるい」夜な のだから。原文は、"BLACKOUT"。ここに「あかるい」を加えた訳者のセンスに脱 帽する。日光や電気がなくても、人間は明るいときをすごせるのだ。 『川のうた』(ラングストン・ヒューズ詩/E・B・ルイス絵/さくまゆみこ訳): あのラングストン・ヒューズが17歳で書いた詩が絵本になった。画家は、『かあ さんを まつ ふゆ』(ジャクリーン・ウッドソン文/さくまゆみこ訳/光村教 育図書)での光と影の演出が印象的なE・B・ルイス。人間になくてはならない 水。その水を、はるか昔から自分たちにとどけてくれた川を、ヒューズは讃える。 と同時に、川と祖先とのかかわりをえがくことで、アフリカ系アメリカ人である 自分のルーツを確かめる。そして、やはりその歴史を共有する画家は、イラスト にしっかり自分のすがたを組みいれた。一方で、彼には彼だけの水とのつながり がある。水彩という画材をつかう画家にとって、水はまた特別な思い入れのある ものなのだ。                                  (NON) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 発行人 平野麻紗(やまねこ翻訳クラブ 会長) 編 集 asayaka/えみりい/たろたろ/tommy/NON/muzu/モリー/ラッテ 協 力 出版翻訳ネットワーク管理人 小野仙内(http://www.litrans.net/)     ちゃぴ  毎年恒例「やまねこ賞」の投票を15日で締め切りました。読み物・絵本それぞ れの栄冠はどの作品に? 結果や詳細は、メールマガジン「月刊児童文学翻訳」 12月号で発表の予定です。どうぞお楽しみに! (ラ) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●