●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━      月刊      やまねこ      A C T I V A T O R (FA-TEXT)      やまねこ翻訳クラブ・アクチベーター                       (2006年2月20日)                           No.159 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  編集・発行……やまねこ翻訳クラブ http://www.yamaneko.org/ ------------------------------------------------------------------------ 【目次】 ●いたばし事後勉強会&訳出勉強会のご紹介 ●配信スタンド変更のお知らせ ●掲示板ア・ラ・カルト ●メープルストリート新刊情報 ----------------------------------------------------------------------- いたばし事後勉強会&訳出勉強会のご紹介 ------------------------------------------------------------------------  やまねこ翻訳クラブでは、毎年この時期に「いたばし国際絵本翻訳大賞」(前 年12月締め切り)の事後勉強会を行っている。応募をしなかった人が課題本を購 入し翻訳しての参加も可能だ。今年も、3週間ほどの予定で勉強会が始まった。  そこで今回は、当クラブで行われるオンライン勉強会(会員限定)について、 主に訳出勉強会のご紹介をしたいと思う。  まずはじめに申し上げておきたいのは、会員自らが立ち上げる、講師のいない 勉強会であるということ。参加者全員が訳文をアップし、互いにコメントをつけ あう。自分では気づかない文章の癖や思い込みを指摘してもらえると同時に、他 の参加者の訳文にコメントをつけることによって、自分の文章力も高めることが できる。また、下調べの方法なども情報交換でき、翻訳には欠かせない調査力の 向上も望める。こんな一石三鳥の勉強会なのだ。この他に、コメントつけはせず、 訳した際の疑問点を参加者間で検討する、少しレベルアップした勉強会も行われ ている。  以上ご紹介した訳出勉強会のほかにも、シノプシス勉強会や読書マラソン、原 書読書会など、オンラインならではの醍醐味を味わえる勉強会を各種行っている。 詳しくは、下記の「学習室」や「クラブ紹介」をご覧いただきたい。  今年は開催中の2月下旬に結果発表を迎える、通称「いたばし事後勉強会」。 今回、参加者からの受賞者誕生はなるだろうか?! ▽やまねこ翻訳クラブ「学習室」 http://www.yamaneko.org/gakushu/index.htm ▽総合案内「クラブ紹介」 http://www.yamaneko.org/info/onclub.htm ▽やまねこ翻訳クラブ「クラブの歩み」 http://www.yamaneko.org/info/ayumi.htm (☆印は参加者から受賞者が出たコンテスト事後勉強会)                                (ち〜ず) ------------------------------------------------------------------------ 配信スタンド変更のお知らせ ------------------------------------------------------------------------  配信スタンドの統合に伴い、当メールマガジンの配信元が2006年2月23日(木) より、RanSta から melma! に変更となります。現在ご購読いただいている皆さ まには、再登録の必要はなく、今後は melma! にて、引き続きサービスがご利用 いただけます。なお、データ統合作業のため、以下の日程はサービスがご利用い ただけません。あらかじめご了承ください。 RanSta のサービス:2006年2月23日(木)00:00〜2006年2月26日(日)24:00 Melma! のサービス:2006年2月25日(土)00:00〜2006年2月26日(日)24:00  今後とも「やまねこACTIVATOR」をどうぞよろしくお願いいたします。 ▼RanSta サービス統合のお知らせ http://ransta.jp/contents/info/                                (ラッテ) ------------------------------------------------------------------------ 掲示板ア・ラ・カルト ------------------------------------------------------------------------    「#」のうしろの数字は、各掲示板での発言番号を表しています。 ★読書室掲示板★ http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?id=dokusho 【主なトピック】 #217〜 『その歌声は天にあふれる』(続き) #218〜 スコット・オデール賞発表! #220〜 ジュディの新刊(訳者宮坂さんより) #221〜 ニューベリー賞発表! #222〜 コールデコット賞発表! #223〜 マイケル・L・プリンツ賞発表! #224〜 ロバート・F・サイバート知識の本賞発表! #225〜 プーラ・ベルプレ賞発表! #226〜 コレッタ・スコット・キング賞発表! #227〜 セオドア・スース・ガイゼル賞発表! #228〜 「月刊児童文学翻訳」1月号外発行(広場掲示板#350にも掲載) #239〜 原書読破マラソン(会員限定)開催中! #242〜 【発言の際のご注意】 #243〜 『嵐のティピー』読みました(続き) #244〜 『なにももたないくまの王さま』読みました(続き) #248〜 1月に読んだ本 #259〜 ニュージーランド・ポスト児童書及びヤングアダルト(YA)小説賞     候補作発表! 【新刊絵本】 #273〜『はらぺこライオン』(ギタ・ウルフ文/インドラプラミット・ロイ絵/ 酒井公子訳/アートン):怠け心をだしたはらぺこライオンと賢い獲物たちの愉 快なインド民話。躍動感のあるのびのびとした絵は、インド西部に住むワルリー 族の画風で、独特の素材と手捺染の技法を用いて描かれている。 #276〜『こしょうできまり』(ヘレン・クーパー作/かわだあゆこ訳/アスラン 書房):ケイト・グリーナウェイ賞受賞の『かぼちゃスープ』(せなあいこ訳/ アスラン書房)の続編。古ぼけた白い家の中で、今日もねことりすとあひるが作 っているのは世界一おいしいかぼちゃスープ……のはずが、大変! 塩がない! そこで3匹そろってシティまで塩を買いに出かけたが……。 【新刊読み物】 #216〜『ハロルドのしっぽ』(ジョン・ベーメルマンス・マルシアーノ作/石井 睦美訳/BL出版):ニューヨークの公園に住むリスのハロルドは、あるとき、 なりゆきで自分のしっぽをドブネズミにあげてしまう。ところが、しっぽのない ハロルドはリスであることを周りにわかってもらえなくなり、ついには公園を出 ていくことに……。外の世界に出て行くことの不安と仲間の大切さを描いた作品。 #267〜『ファーガス・クレインと空飛ぶ鉄の馬』(ポール・スチュワート作/唐 沢則幸訳/ポプラ社):学校船〈ベティ・ジーン号〉をめぐる、謎のつまったわ くわくどきどきの冒険ファンタジー。空とぶ謎の箱や鉄の馬などの魅力的な小道 具を、クリス・リデルの挿絵がさらに楽しいものにしている。ネスレ子どもの本 賞金賞受賞作品。 【新刊未訳絵本】 #275〜 "Good Boy, Fergus!"(by David Shannon, The Blue Sky Press):これ までいつもひっそり脇役を務めていた犬のファーガスが、ついに絵本の主人公に! 猫を追いかけ、ものをひっくり返し……あのデイビッドの犬だもの、やんちゃな のは当たり前。この絵本を楽しんだら、ほかのシャノン作品でも、かわいい白い テリアの姿を探してみてはいかが? ▽この他にも、メープルストリートで紹介されている新刊書の話題などで盛り上 がっています。掲示板の「トピック表示」もどうぞご利用ください。 http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?cmd=tpc;id=dokusho                               (えみりい) ★喫茶室掲示板★ http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?id=kissa #74〜 訃報:ジャン・マークさん #80〜 映画版『ネコのミヌース』DVD 化! #81〜 『旅するジーンズと16歳の夏』DVD 発売 #84〜 「もじゃもじゃペーターとドイツの子どもの本」展 #87〜 【HP】メープルストリート:東京子ども図書館更新 #89〜 アンデルセン 生誕200年展 #90〜 「金原瑞人 翻訳ワークショップ in 大阪」が開催されます #91〜 フェロー・アカデミー 春の短期集中講座 ▽作品リストの更新情報などは「更新履歴」掲示板でどうぞ。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/sc-board/c-board.cgi?id=rireki ▽リストに関する追加・訂正等の情報は「やまねこ資料室:メモ用掲示板」まで。 http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?id=siryo ▽「イベント情報掲示板」はこちら。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/sc-board/c-board.cgi?id=event ★お菓子掲示板★ http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?id=okashi #18〜 イタリアのお菓子 #19〜 あしたは旧正月なので #25〜 『ファーガス・クレインと空飛ぶ鉄の馬』 ★おはなし小部屋掲示板★ http://www.yamaneko.or.tv/open/c-board/c-board.cgi?id=ohanashi #12〜 ジュンク堂ミニおはなし会(続き) ★広場掲示板★(会員限定) http://www.yamaneko.or.tv/member/c-board/c-board.cgi?cmd=tre;id=hiroba #13 〜 古典読破マラソン(もしくは読書会)はいかがでしょうか? #251〜 いたばし事後勉強会いかがですか? #345〜 Outlook Express 6.0 について質問 #350〜 「月刊児童文学翻訳」2006年1月号外 html 版公開 #371〜 CLCD ニュースレター2月号 #407〜 新スタッフのご紹介 #413〜 「月刊児童文学翻訳」2006年2月号 html 版公開 ▽現在進行中または予定されている勉強会の情報はこちらでどうぞ。 http://www.yamaneko.org/gakushu/open/index.htm(勉強会の予定) ▽非会員で、勉強会に興味のある方は入会案内ページへ。 http://www.yamaneko.org/info/guide.htm ★子どもの本のページ★ http://www.litrans.net/c-board/c-board.cgi?id=05                                (ラッテ) ------------------------------------------------------------------------ メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ http://www.litrans.net/maplestreet/index.htm <鈴木出版>new! http://www.litrans.net/maplestreet/p/suzukipub/index.html 『シュクラーン ぼくの友だち』(ドリッド・オルガッド作/樋口範子訳):ガ ブリエルは、アルゼンチンからイスラエルに移住してきた。ユダヤ人の中で心置 きなく暮らしたいという両親の意向だったが、皮肉なことに彼はそのユダヤ人の 子どもたちからのいじめに遭う。土地に馴染めない彼の前に、アラブの少年ハミ ッドが現れ、2人は友情を育む。だがある日のこと、ハミッドは兄が恐ろしい計 画に関係していることを知ってしまう。「シュクラーン」とはアラビア語で「あ りがとう」の意味。 <さ・え・ら書房> http://www.litrans.net/maplestreet/p/saera/index.htm 『リサイクル コリンはエコ戦士』(サンディ・マカーイ作/赤塚きょう子訳/ 鈴木明子絵):コリンのクラスの先生が、授業中にいきなりゴミ袋の中身を床に ぶちまけ……。それがエコ戦士誕生のきっかけだった。「リサイクルはいいこと」 と、正義感に燃えるコリン。だが孤軍奮闘するうちに、この問題はひとりでひた 走るだけではどうにもできないことに気がついていく。コリンの大活躍を楽しみ ながら、地球がどれだけ汚れているかの統計にも触れることができる。この本が きっかけで、将来を担う小さなエコ戦士が多数誕生することを願う。訳者は、こ の本に一目惚れしたという、やまねこ翻訳クラブ会員の赤塚氏だ。 『三つの願い パレスチナとイスラエルの子どもたち』(デボラ・エリス著/も りうちすみこ訳):パレスチナ人とイスラエル人の間には、なにが起きているの か。多くの要素が複雑に絡み合い、永遠に続くかと思われるこの争いを、デボラ・ エリス氏は、その真っ只中で生活する子どもたちへのインタビューを通して世界 に知らしめようとしている。各インタビューの導入部には、作者による丁寧な解 説が書かれ、その解説とインタビューをひとつひとつ読むことで、モザイクのよ うにこの争いの全貌がぼんやりと見えてくる。この手法は、ひとことでは語れな いこの問題への最適のアプローチといえるだろう。銃を持った兵士を日常の風景 に感じている子どもたちがいる。当然のように憎しみを植えつけられて成長する 子どもたちがいる。そして、普通に街を歩きたいと願う子どもたちがいる……。 『ぼくはマサイ―ライオンの大地で育つ―』(ジョゼフ・レマソライ・レクトン 著/さくまゆみこ訳):アフリカの誇り高きマサイである作者が、遊牧民として 生まれ育ち、学校で勉強し、アメリカに渡って教師となるまでの半生を振り返る。 牛を中心とした合理的な生活、長距離も厭わず歩く体力、自然の力に屈しない精 神力、伝統への忠誠……。世界を席巻する文化とはまた違った文化を継承しなが ら、1年の半分はアメリカ社会で生活する作者。この生き方を彼が選んだ理由は、 読み進むうちに染み入るようにわかってくる。あとがきにあるように、自分の体 験を子どもたちに伝えたいという作者の意図を十分に汲んだ訳は、言葉を丁寧に 選び、静かに語りかけながら、しっかりと子どもの心を捉える文章となっている。 <セーラー出版> http://www.litrans.net/maplestreet/p/sailor/index.htm 『かえるくんは かなしい』(マックス・ベルジュイス文と絵/清水奈緒子訳): 表題どおり、かえるくんはかなしい。ただそれだけ。本当にそれだけ。……だけ ど、それで終わらせてくれないのが世間というもの。なにか理由があるはずだ、 元気になってほしいと、周りはあの手この手でかまってくれる。かえるくんの友 達のこぐまくんやねずみくんもやっぱりそう。さて、かえるくん、どうなるの? <ダイヤモンド社> http://www.litrans.net/maplestreet/p/diamond/index.html 『秘密のドルーン 〈1〉かくし階段と魔法の空〈2〉火山宮殿への道』(トニー・ アボット作/飯岡美紀訳/笹井一個絵):エリックとニールとジュリの3人組は、 サッカーをして遊ぶはずだったが、偶然に魔法の国「ドルーン」へと続く秘密の 道を発見してしまう。アメリカの子どもたちの間で大人気。現在、26巻まで刊行 されている軽快ファンタジー。新たな世界で始まるテンポのいい物語は、日本の 子どもたちのハートを掴めるか?  ▼公式日本サイト http://www.droon.jp/ 『今夜はだれも眠れない』『だれも寝てはならぬ』(ダレン・シャン、ジャクリ ーン・ウィルソン、ガース・ニクス、マーガレット・マーヒーほか作/内藤文子、 西本かおる、橋本恵、安次嶺佳子訳):現代児童文学の巨匠たちが、こんなに集 まっちゃってホントにいいの? と思わず聞きたくなる、なんとも贅沢な2冊。 訳者のひとりである内藤氏は、やまねこ翻訳クラブ会員だ。 *この本はチャリティに協賛しています。                                  (NON) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 発行人 村上利佳(やまねこ翻訳クラブ 会長) 編 集 えみりい/ち〜ず/NON/ラッテ 協 力 出版翻訳ネットワーク管理人 小野仙内  昨年11月から開催されている原書読破マラソンで、ついに完走者が出ました!  3か月半でYAばかりを3000ページ読破とは、おみごと! あと1か月あまり を残し、2000ページ台に突入している参加者も数名いる模様。ぜひ引き続きゴ ールを目指してがんばってほしいものです。(ち) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●