☆8月号は休刊します。次回の発行は2005年9月20日になります。お楽しみに☆ ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━      月刊      やまねこ      A C T I V A T O R (FA-TEXT)      やまねこ翻訳クラブ・アクチベーター                       (2005年7月20日)                           No.153 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  編集・発行……やまねこ翻訳クラブ mail……m_acti@yamaneko.org ------------------------------------------------------------------------ 【目次】 ●カーネギー賞/ケイト・グリーナウェイ賞、発表! ●掲示板ア・ラ・カルト ●メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ カーネギー賞/ケイト・グリーナウェイ賞、発表! ------------------------------------------------------------------------  去る7月8日、2004年度カーネギー賞/ケイト・グリーナウェイ賞がついに発 表された。結果は以下の通り。 【カーネギー賞】 ★"Millions"(by Frank Cottrell Boyce, Macmillan)  邦訳『ミリオンズ』(池田真紀子訳/新潮社) 【ケイト・グリーナウェイ賞】 ★"Jonathan Swift's “Gulliver”"(illustrations by Chris Riddell,                  text by Martin Jenkins, Walker Books)  邦訳『ヴィジュアル版 ガリヴァー旅行記』(ジョナサン・スウィフト原作/                          原田範行訳/岩波書店)  作品および両賞についての詳しい情報は、「月刊児童文学翻訳」7月号の「賞 情報」をご覧いただきたい。  また、「ケイト・グリーナウェイ賞予想座談会」の記事も、ぜひ参考にしてい ただければと思う。こちらは、当誌前号でお知らせした「ケイト・グリーナウェ イ賞受賞作予想オフ会」(全国5か所で開催)でのアンケート、ならびに、各開 催地代表によるチャットでの意見交換をもとに、オフ会に参加したやまねこ会員 の予想順位をまとめたもの。ロングリスト全34作品を実際に目にした会員たちの 生の声を、ぜひお楽しみいただきたい。 ▽「月刊児童文学翻訳」7月号 http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2005/07.htm ▽「やまねこアクチベーター」No.152 http://www.ransta.jp/backnumber_2373_200625/  なお、受賞作発表に盛り上がりを見せている「カーネギー賞/ケイト・グリー ナウェイ賞候補作を読もう会」は、8月中旬まで開催の予定。受賞作をはじめ、 候補作にはすでに邦訳されている作品も多い。入手しやすい邦訳を読んでの感想 も、もちろん大歓迎。お気軽に書き込みを! ▽カーネギー賞/ケイト・グリーナウェイ賞候補作を読もう会 特設掲示板 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=cg2005                                (ち〜ず) ------------------------------------------------------------------------ 掲示板ア・ラ・カルト ------------------------------------------------------------------------    「#」のうしろの数字は、各掲示板での発言番号を表しています。 @カーネギー賞/ケイト・グリーナウェイ賞候補作を読もう会 特設掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=cg2005 *【S】はショートリスト作品、【L】はロングリスト作品を表します。 〈カーネギー賞〉 #98〜【S】"The Star of Kazan"(by Eva Ibbotson, Macmillan):山の教会の 前に捨てられていた赤ん坊は、偶然、ウィーンの教授の家で働くコックとメイド に拾われた。アニカと名づけられた赤ん坊は、周囲の愛情に育まれ、明るく元気 な少女に成長していく。伏線が張りめぐらされた物語には謎解きのおもしろさも。 #114〜【L】"Apocalypse"(by Tim Bowler, Oxford University Press):ヨッ トで航海中、キットの一家は遭難し、とある島に流れ着いた。敵意をあらわにす る島民、消えた両親、正体不明の男や少女、海から聞こえる謎の声……。恐ろし い、だが「愛と希望の物語」。 #121〜【S】"The Scarecrow and his Servant"(by Philip Pullman, Doubleday):命を持ったかかしと、その従者になった若者の珍道中。ふたりは、 絶妙のコンビネーションでさまざまな苦難をかわしていく。読者をうならせる見 事な展開は、さすがストーリーテラー、プルマンだ。(詳しくは、「月刊児童文 学翻訳」6月号のレビューをご覧ください。) ▽"The Scarecrow and his Servant" のレビュー(「月刊児童文学翻訳」6月号) http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2005/06.htm#myomi2 #132〜【L】『オオカミ族の少年』(ミシェル・ペイヴァー作/さくまゆみこ訳 /評論社):舞台は6000年前のヨーロッパ北西部。少年は、父への誓いを果たす ため、精霊の宿る山を探す旅に出た……。全6巻シリーズの第1巻。 #135〜【受賞作】"Millions"(by Frank Cottrell Boyce, Macmillan Children's Books):英国がいよいよユーロ導入を決めたという架空の設定。通 過切り替えを目前にしたある日、ダミアンと兄のアンソニーは英国ポンド札の大 金を手に入れた! 札束をめぐり、周囲の人々を巻き込みながら繰り広げられる ドタバタ喜劇。作者自身が脚本を担当した映画は、日本でもこの冬、公開予定。 〈ケイト・グリーナウェイ賞〉 #93〜【S】"Guess Who's Coming for Dinner?"(text by Cathy Tincknell, illustrations by John Kelly, Templar Publishing):ブタの Horace さんと 奥さんの Glenda さん、グルメな夫妻のもとに届いたのは週末の豪華な食事への 招待状。素敵なお屋敷で、夫妻は思う存分飲んで食べて遊んで……。さてさて、 「知らぬが仏」とはだれのことかな?(詳しくは、「月刊児童文学翻訳」7月号 のレビューをご覧ください。) ▽"Guess Who's Coming for Dinner?" のレビュー(「月刊児童文学翻訳」7月号) http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2005/07.htm#mehon #117〜【L】『きゃああああああああ クモだ!』(リディア・モンクス作/ま つかわまゆみ訳/評論社):人間のペットになりたいな。そう思って一生懸命ア ピールするクモちゃんを、いつも人間たちは「きゃあああああああ クモだ!」 と追い出してしまう。ビビッドな色使いの明るい話は、クモが苦手なひとにもお すすめ。 #118〜【L】『せかいで いちばん つよい国』(デビッド・マッキー著/なか がわちひろ訳/光村教育図書):大きい国が偉い国? 強い国が偉い国? 偉い 国のやり方で暮らせば、世界中が幸せになれるの? そんな現実世界の疑問に優 しく答えてくれる絵本。 @読書室掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?cmd=;id=22 【主なトピック】 #1831〜 ブックトラスト・ティーンエイジ賞ショートリスト発表! #1832〜 "Russell the Sheep"(続き) #1835〜 『マレクとマリア』読みました #1837〜 職場で読書日記:"Harry Potter" の5巻を読んでいます #1839〜 5・6月に読んだ本 #1845〜 ブランフォード・ボウズ賞発表! #1856〜 「世界子ども平和図書館」シリーズ、読みました #1859〜 カーネギー賞/ケイト・グリーナウェイ賞発表! #1863〜 職場で読書日記:「暁の円卓」の7巻を読みました #1877〜 『カクレンボ・ジャクソン』 #1880〜 おうちで絵本(読書記録) 【新刊絵本】 #1879〜『おじいちゃんがおばけになったわけ』(キム・フォップス・オーカソ ン文/エヴァ・エリクソン絵/菱木晃子訳/あすなろ書房):大好きなじいじが 死んじゃった。じいじは天使になったの? 土になったの? いえいえ、じいじ はおばけになって、エリックの前にあらわれた! エリクソンの絵もすばらしい。 【新刊読み物】 #1825〜『ドールの庭』(パウル・ビーヘル作/野坂悦子訳/早川書房):背中 にこぶのある小人が漕ぐ1艘の葦舟。その舟に乗って黒い川を越え、少女は向こ う岸のドールの都にあるという「庭」をめざした……。36年の時を経て日本に紹 介された、オランダのファンタジー。 #1828〜『セシルの魔法の友だち』(ポール・ギャリコ作/野の水生訳/太田大 八画/福音館書店):人間の女の子セシルとてんじくねずみのジャン=ピエール が心通わせる4つのお話。第1話で8歳だったセシルは、1話ごとに年を重ねて 第4話では12歳、成長ぶりがうかがえる。こちらも、原作は約40年前の作品。 #1865〜『ジュディ・モード、有名になる!』(メーガン・マクドナルド/宮坂 宏美訳/小峰書店):「ジュディ」シリーズ待望の新刊! 「有名」になりたい ジュディが考えだすあの手この手に、思わずくすくす笑ってしまう。 #1867〜『フィード』(M・T・アンダーソン作/金原瑞人・相山夏奏訳/ラン ダムハウス講談社):舞台は近未来の地球。人間は受胎施設で作られ、脳に「フ ィード」と呼ばれるコンピューターチップを埋め込まれる。そんな背すじの寒く なるような世界に芽生えた、切ない恋。 【復刊読み物】 #1858〜『オンネリとアンネリのおうち』(マリヤッタ・クレンニエミ作/渡部 翠訳/プチグラパブリッシング):ひょんなことからバラ横町にすてきなおうち を手に入れて、そこにふたりで住み始めたオンネリとアンネリは……。40年近く 前に書かれ、長らく絶版となっていたフィンランドの物語が、7月25日復刊予定。 【未訳読み物】 #1881〜 "Harry Potter and the Half-Blood Prince"(by J. K. Rowling, Scholastic):ついに登場、シリーズ最新刊! 物語は、意外な人物たちの登場 で幕を開ける。いよいよ6年生になったハリーたちの新たな1年はいかに? 最 後の戦いを目前に控え、第6巻では多くの謎が明かされる。 ▽この他にも、メープルストリートで紹介されている新刊書の話題などで盛り上 がっています。掲示板の「トピック表示」もどうぞご利用ください。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?cmd=tpc;id=22                               (えみりい) @喫茶室掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?cmd=tre;id=13 #773〜 松居直氏の講座 #775〜 「ガールズ」シリーズ クイズ&プレゼント #779〜 金原瑞人さん×森絵都さん対談 #780〜 ウルフ・スタルクの舞台化! #781〜 初めまして。。のお久しぶりです。 #786〜 五味太郎さん展示会&トークショー #787〜 ナルニア絵画コンクール #789〜 2005イタリア・ボローニャ国際絵本原画展 ▽作品リストの更新情報などは「更新履歴」掲示板でどうぞ。 http://www.yamaneko.org/new/index.htm ▽リストに関する追加・訂正等の情報は「やまねこ資料室:メモ用掲示板」まで。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?cmd=all;id=16 ▽「イベント情報掲示板」はこちら。 http://www.yamaneko.org/event/index.htm @お菓子掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?cmd=tre;id=15 #534〜 リコリス登場!(続き) #540〜 「木いちごの王さま」発見(続き) #542〜 ルバーブのパイ(続き) @おはなし小部屋掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=14 #372〜 アンデルセン「マッチ売り」絵本?(続き) #377〜 海外の読み聞かせについて(続き) @広場掲示板@(会員限定) http://www.yamaneko.org/cgi-bin/l2/c-board/c-board.cgi?id=222 #1351〜 地区別オフ情報(続き) #1370〜 はじめまして(新入会員挨拶) #1377〜 【予想オフ】落丁のお詫びとご報告 #1393〜 【勉強会】中級シノプシス参加者募集 #1448〜 CLCD ニュースレター7月号 #1452〜 はじめまして(新入会員挨拶) #1465〜 ★☆新スタッフの紹介☆★ ▽現在進行中または予定されている勉強会の情報はこちらでどうぞ。 http://www.yamaneko.org/gakushu/open/index.htm(勉強会の予定) ▽非会員で、勉強会に興味のある方は入会案内ページへ。 http://www.yamaneko.org/info/guide.htm @子どもの本のページ@ http://www.litrans.net/c-board/c-board.cgi?id=05 #396〜 2か月ぶりの子どもの本だより                               (りんたん) ------------------------------------------------------------------------ メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ http://www.litrans.net/maplestreet/index.htm <日本図書センター> http://www.litrans.net/maplestreet/p/nihontosho/index.htm 「翻訳絵本シリーズ 世界子ども平和図書館」 全4冊 『ぼくの犬』(ジョン・へファナン文/アンドリュー・マクレーン絵/福本友美 子訳):ボスニア・ヘルツェゴビナで両親といっしょに静かに暮らす少年アリー ジャ。ある日、行き倒れになった老人が飼っていた犬をひきとることになる。や がてアリージャにも、犬と同じく家族との不本意な別れがきて……。オーストラ リアの作家とイラストレーターのコンビが描く、遠い国の内戦。遠い国だけど、 同じ人間として決して無視できない問題だ。2002年度オーストラリア児童図書賞 (低学年部門)受賞作品。 『つる サダコの願い』(エリナー・コア文/エド・ヤング絵/こだまともこ訳): サダコは、はしるのが大好きな元気な女の子。だが、2月のある晴れた日、運動 場でサダコはたおれる。「原爆の子の像」のモデル佐々木禎子さんの物語。彼女 は鶴を折ることで、被爆による白血病と戦った。国外でも長く読まれ続けるヒロ シマのサダコの物語。 『9月のバラ』(ジャネット・ウィンター文・絵/福本友美子訳):南アフリカ でバラを作る姉妹は、ニューヨークのフラワーショーへの出展を楽しみにしてい た。だが、2人が2,400本のバラとともに彼の地を踏んだ日は、2001年9月11日 だった。作者のウィンター氏はニューヨーク在住。 『心の国境』(デボラ・オメル著/ヨナ・マフ挿絵/母袋夏生訳):ヨルダン川 を見下ろす丘に咲き乱れる花は、もはやなくなってしまった。ユダヤ人のハナは、 丘にたたずみ、幼き頃に少年アブダッラーと出会ったことを思い返す。理解し合 えなかった、戦わなければいけなかったという苦い想い出。ハナは思う、もしあ の少年と言葉を交わしていれば……。 <光村教育図書> http://www.litrans.net/maplestreet/p/mitumura/index.htm 『絵かきさんになりたいな』(トミー・デ・パオラ作/福本友美子訳):4歳か ら絵描きになりたかったとは、巨匠は生まれながらにして巨匠だった!? だが、 この自伝的絵本が伝えるのは彼の天才振りではない。絵を描くのが大好きという 純粋な気持ちと、その気持ちをあたたかく見守り、育てていった家族や教師の愛 を感じる絵本である。 <教育画劇> http://www.litrans.net/maplestreet/p/kyoiku/index.htm 『くまごろうのだいぼうけん』(ブライアン・ワイルドスミス作・絵/新井満自 由訳):籠に入ってひとやすみしていたくまごろう、すると籠が急に動き出し、 それが冒険の始まりだった。あのワイルドスミス氏の美しい絵に、新井氏が大胆 な自由訳をつけた。どんな冒険になるやら、乞うご期待! 『ふしぎな笛ふき猫(民話:「かげゆどんのねこ」より)』(北村薫文/山口マ オ絵):年貢米の取立てに困った名主の「かげゆどん」と村人を、名主の家の猫 が救う。実はこの猫、そんじょそこらの猫とは違う。どんな猫かは読んでのお楽 しみ。不思議な猫の民話を元に、猫好きの作家と絵描きのコンビが贈る、にゃん とも愉快な物語。                                  (NON) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● やまねこ翻訳クラブ http://www.yamaneko.org/ 発行人 井原美穂(やまねこ翻訳クラブ 会長) 執 筆 えみりい/ち〜ず/NON/りんたん 編 集 えみりい/ち〜ず/りんたん 協 力 出版翻訳ネットワーク管理人 小野仙内  梅雨明け宣言の出された地域も増え、いよいよ夏本番ですね。みなさんは、 夏のご予定はお決まりですか?  さて、当「やまねこアクチベーター」は、8月号はお休みさせていただきま す。次号の発行は9月20日となります。何卒ご了承くださいませ。それでは、 よい夏をお過ごしください!(ち) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●