●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━      月刊      やまねこ      A C T I V A T O R (FA-TEXT)      やまねこ翻訳クラブ・アクチベーター                       (2005年4月20日)                           No.150 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  編集・発行……やまねこ翻訳クラブ mail……m_acti@yamaneko.org ------------------------------------------------------------------------ 【目次】 ●読めば読むほど、やめられない! ●掲示板ア・ラ・カルト ●メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ 読めば読むほど、やめられない! ------------------------------------------------------------------------  昨年11月から5か月間にわたり開催された「原書読破マラソン」が、3月31日 をもって終了した。途中参加も加え、エントリーしたメンバーは28名。このうち 10名が、期間内にみごと目標の3,000ページを読破した。早くも2月の初めに悠 悠とゴールをきめた1位走者は、その後も走り続けて計3,994ページを読破。一 方、最も多くの冊数を読んだランナーの記録は26冊だった。また、参加者全体で は、のべ297冊、53,851ページ分の感想がマラソン掲示板にアップされたことに なる。完走者をはじめ参加者全員に大きな拍手を送りたい。  さて、走り終わったランナーたちは、精魂尽き果て、当分は活字など見たくも ない? もちろん、そんなはずはない。読めば読むほど読みたくなる、それが 〈やまねこ〉たちなのだ。第2期原書読破マラソンをという声もすでに上がって いるが、その前にさっそく楽しみな企画が待ち受けている。  昨年も開催された「カーネギー賞/ケイト・グリーナウェイ賞候補作を読もう 会」が、今年はロングリスト作品に対象を広げ、開催時期を早めて、いよいよス タート! 「読もう会」にはやまねこ翻訳クラブ会員以外の方にも参加していた だける。本の感想や賞予想など、ぜひわいわいと楽しく語り合おう! 参加の際 の注意など、詳しくは、特設会場の「読もう会」掲示板をご覧いただきたい。 ▽カーネギー賞/ケイト・グリーナウェイ賞候補作を読もう会 特設掲示板 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=cg2005 ▽「2004年度カーネギー賞ロングリスト」 http://www.yamaneko.org/bookdb/award/uk/carnegie/carnll00.htm#ll_2004 ▽「2004年度ケイト・グリーナウェイ賞ロングリスト」 http://www.yamaneko.org/bookdb/award/uk/greenawy/greell.htm                       (やまねこ翻訳クラブ資料室)                               (えみりい) ------------------------------------------------------------------------ 掲示板ア・ラ・カルト ------------------------------------------------------------------------    「#」のうしろの数字は、各掲示板での発言番号を表しています。 @読書室掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?cmd=;id=22 【主なトピック】 #1672〜 カドハタさん次回作 #1674〜 『パーフェクトコピー』読みました #1683〜 原書読破マラソン終了!(会員限定) #1686〜 ゴールデン・カイト賞発表! #1687〜 ボローニャ・ラガッツィ賞発表! #1692〜 『てん』が『この絵本が好き!』の海外絵本1位に #1695〜 フェニックス賞発表! #1696〜 『ちびうさ がっこうへ!』読みました #1697〜 『ぼく おかあさんのこと…』ドイツ語版、スイスでの評判は? #1714〜 カーネギー賞候補作邦訳情報 #1717〜 ビスト最優秀児童図書賞ショートリスト発表! 【新刊絵本】 #1682〜『クリムトと猫』(ベレニーチェ・カパッティ文/オクタヴィア・モナ コ絵/森田義之訳/西村書店):愛猫が語る、画家グスタフ・クリムトの人柄や 絵画にかける想い。表紙を開くと、絢爛たる色とイメージの世界が広がる。 #1707〜『どうぶつ だいすき』(ヨゼフ・ラダ絵/イジー・ジャーチェク文/ 飯島周訳/平凡社):チェコの国民的画家ヨゼフ・ラダの生誕100周年を記念し て刊行された絵本。とぼけた詩と動物たちのイラストは、理屈ぬきのおもしろさ。 【新刊読み物】 #1704〜『ワン ホット ペンギン』(J・リックス作/若林千鶴訳/むかいな がまさ絵/文研ブックランド):動物園からペンギンが1羽ついてきちゃった! 楽しく、気持ちよく読める小学中級向き読み物。 【未訳絵本】 #1713〜 "Verses for Dad's Heart"(by Steven L. Layne, illustrations by Gail Greaves Klinger, Pelican Publishing Company):父親に対する愛情と感 謝をストレートにつづった詩、家族の愛と温もりをこまやかに描いたイラスト。 世のお父さんたちをきっと泣かせる詩集絵本。 【未訳読み物】 #1708〜 "Walking Lightly"(by Fleur Beale, illustrations by Michaela Sangl, Mallinson Rendel):熱帯の国へ行く途中、大地震が起きて遭難!? ところがそこで、いつも変わり者扱いされているミリーが……。ニュージーラン ドの児童文学賞候補作。 #1715〜 "Stink: The Incredible Shrinking Kid"(by Megan McDonald, illustrations by Peter H. Reynolds, Candlewick Press):今度はスティンク が主役! 「ジュディ・モードとなかまたち」シリーズ(宮坂宏美訳/小峰書店) のジュディの弟が活躍する新シリーズの第1作。 ▽この他にも、メープルストリートで紹介されている新刊書の話題などで盛り上 がっています。掲示板の「トピック表示」もどうぞご利用ください。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?cmd=tpc;id=22                               (えみりい) @喫茶室掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?cmd=tre;id=13 #705〜 タイ語の本を日本語に訳したいです。 #712〜 リンドグレーン作品の映画 #718〜 【資料室】作品リストの新規公開、更新 #725〜 映画『穴/HOLES』 #726〜 映画『ナルニア国ものがたり』情報 #727〜 【イベント情報】五味さんのワークショップ #729〜 テレビアニメ『雪の女王』 #730〜 「アンデルセンの朗読」@愛・地球博 #731〜 ホッツェンプロッツが人形劇に! ▽作品リストの更新情報などは「更新履歴」掲示板でどうぞ。 http://www.yamaneko.org/new/index.htm ▽リストに関する追加・訂正等の情報は「やまねこ資料室:メモ用掲示板」まで。 http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?cmd=all;id=16 ▽「イベント情報掲示板」はこちら。 http://www.yamaneko.org/event/index.htm @お菓子掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?cmd=tre;id=15 #444〜 「木いちごの王さま」発見(続き) #445〜 バタつきパン(続き) #448〜 イースターのお菓子(続き) #462〜 はじめまして(自己紹介) #492〜 『月刊児童文学翻訳』3月号「お菓子の旅」 @おはなし小部屋掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=14 #350〜 朗読とピアノの会(続き) #358〜 『いろはにほへと』(続き) #361〜 絵本と紙芝居(続き) #363〜 海外の読み聞かせについて(続き) @広場掲示板@(会員限定) http://www.yamaneko.org/cgi-bin/l2/c-board/c-board.cgi?id=222 #797〜 「初級シノプシス勉強会」参加募集関連 #995〜 ★会員登録事務★変更届のお願い #997〜 「初級シノプシス勉強会」参加表明 #1012〜 本の寺子屋 #1030〜 原書読破マラソン完走後 #1038〜 ★カグ賞を読もう会開催★ ▽現在進行中または予定されている勉強会の情報はこちらでどうぞ。 http://www.yamaneko.org/gakushu/open/index.htm(勉強会の予定) ▽非会員で、勉強会に興味のある方は入会案内ページへ。 http://www.yamaneko.org/info/guide.htm @子どもの本のページ@ http://www.litrans.net/c-board/c-board.cgi?id=05 #388〜 この本が好き!2005年度版(続き)                               (りんたん) ------------------------------------------------------------------------ メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ http://www.litrans.net/maplestreet/index.htm http://www.litrans.net/maplestreet/maple.rdf           (メープルストリート更新履歴を RSS リーダーで読める) <さ・え・ら書房> http://www.litrans.net/maplestreet/p/saera/index.htm 『コルドバをあとにして』(ドリット・オルガッド作/樋口範子訳):17世紀の ヨーロッパ。13歳のカルロスは、自分が隠れユダヤ教徒であることを知る。当時、 圧倒的な力を持ったカトリック教会は異教徒を弾圧していた。そのためカルロス は厳しい生活を余儀なくされる。家族を失い長い旅に出たカルロスは、周囲から の温かい支援を受けながら、次第に成長を遂げていく。 <あすなろ書房> http://www.litrans.net/maplestreet/p/asunaro/index.htm 『はるがきた』(ロイス・レンスキー作/さくまゆみこ訳):秋、冬バージョン に続いて今回は春。若草色の表紙を見たとたん、心はうきうき弾みだす。どんな 春が飛び出してくるのかおたのしみ。もちろん、夏バージョンも来月には刊行の 予定。 『フェリックスと異界の伝説1 羽根に宿る力』(エリザベス・ケイ著/片岡し のぶ訳/佐竹美保絵):フェリックスが分水界を越えて迷い込んだ「異界」。妖 精やユニコーンなど、伝説の生物が暮らすこの世界では、人間であるフェリック スの方が「伝説の生物」と思われている。自分の病気を治す薬を手に入れようと するフェリックスを魔の手が襲い……。息詰まるような展開で、長編ながら一気 に読めてしまう冒険ファンタジー。 <セーラー出版> http://www.litrans.net/maplestreet/p/sailor/index.htm 『かえるくんのたからさがし』(マックス・ベルジュイス文と絵/清水奈緒子訳): アンデルセン賞作家、故ベルジュイスの代表作、と書くとなにやら堅苦しいが、 ほのぼの感がなんともいえない、おなじみの「かえるくん」シリーズだ。今回は 宝探しをするかえるくん。いつもの天然ボケ(?)の失敗ではらはらさせてくれ るけど、ほっと胸を撫で下ろすことができる締めくくりも、もちろんお約束どお り。春のようなうららかさを感じさせてくれる。 『おとぞうさん』(マイケル・グレイニエツ絵と文/ほそのあやこ訳):幼稚園 からの帰り道、きあらはいつもおとうさんといっしょにおもちゃ屋の窓を覗く。 きあらのお気に入りはぞう。ほしいなと、思わず気持ちをもらすきあらを見て、 おとうさんは夢をかなえてあげたいと思う。するとある日、お父さんの前に大き なぞうがあらわれて……。グレイニエツのタッチと色使い、そしてストーリー展 開には、ぞうに負けないぐらい大きなものが感じられる。 <白水社> http://www.litrans.net/maplestreet/p/hakusui/index.htm 『14歳のX計画』(ジム・シェパード作/小竹由美子訳):エドウィンには友達 がひとりしかいない。学校では、なんだか知らないけれど、ことがうまく運ばな い。正体の分からないいらいらが募り、友達と2人である計画を立てる。計画は 実行しなければならない。そう、後戻りはできない。 『きらきら』(シンシア・カドハタ著/代田亜香子訳):日系人の姉妹リンとケ イティの大切な言葉は「きらきら」。それは2人の間で、きれいなもの、楽しい ものを表す日本語。暮らしは楽ではないけれど、日常生活の中のささやかなきら きらを見つけて希望を見出す2人を描く。日系3世の作家カドハタによるはじめ てのヤングアダルト小説は、2005年のニューベリー賞を受賞した。 『おわりの雪』(ユベール・マンガレリ作/田久保麻理訳):病床に臥す父と暮 らす息子は、ある代償を払ってトビを手に入れる。一面の白い雪も、目を凝らす うちに濃淡が見えてくる。繰り返し作品に触れながら、心を「凝らして」じっく りと味わう。そんな読書もあることを再確認させてくれる物語。                                  (NON) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● やまねこ翻訳クラブ http://www.yamaneko.org/ 発行人 井原美穂(やまねこ翻訳クラブ 会長) 執 筆 えみりい/NON/りんたん 編 集 えみりい/ち〜ず/りんたん 協 力 出版翻訳ネットワーク管理人 小野仙内  恒例になりつつある「カ・グ賞読もう会」、特設掲示板ではすでに、だれが どの本を持っているか(注文中か)という情報交換が始まっている。意外とロ ングリストの中に掘り出し物(?)が見つかるかもしれないと、マイナーな作 家のものを選んで購入する人もいるようだ。今から参加すると、4月29日発表 のショートリストに手持ちの本が残るかどうかという楽しみも味わえる。(ち) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●