●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━      週刊      やまねこ      A C T I V A T O R (FA-TEXT)      やまねこ翻訳クラブ・アクチベーター                       (2003年7月11日)                           No.115 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  編集・発行……やまねこ翻訳クラブ mail……m_acti@yamaneko.org ------------------------------------------------------------------------ 【目次】 ●イギリスの児童文学賞の話題は続く……次はガーディアン賞 ●掲示板ア・ラ・カルト ●メープルストリート新刊情報 ------------------------------------------------------------------------ [読書室掲示板]イギリスの児童文学賞の話題は続く……次はガーディアン賞 ------------------------------------------------------------------------ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=02  カーネギー賞、グリーナウェイ賞を射止めた作品が本日発表される予定となっ ている。「月刊児童文学翻訳」では先月号から候補作のレビューを掲載、今月15 日に発行される7月号では、結果の発表と共に先月載らなかった分のレビューを お届けする予定となっている。もちろん賞情報の速報では、発表後すぐに受賞作 をお知らせすることができる。注目しておいていただきたい。  候補作リストをながめながら、これだろうか?それともこちら?と思いをめぐ らすのは楽しい。全作読んでいればなお楽しいだろうが、それもなかなか骨の折 れること。やまねこ印のレビューで代用することをおすすめする。  それでもやはり1冊読んでおけば賞への関心がさらに高まるというもの。7月 5日、今度はガーディアン賞のロングリストが発表された。9月には候補作を絞 ったショートリストが発表され、10月4日に最終的な受賞作品が決まることにな っている。既に掲示板では「この作品を読んでみよう」という意思表示発言もで ている。アーモンド、セジウィック、シアラー、そしてグレイと思わず食指が動 いてしまいそうな作家が名を連ねる今回のリスト、ながめるだけではもったいな い。読みます宣言大歓迎。3か月かけてガーディアン賞にとりくんでみてはいか がだろう? ------------------------------------------------------------------------ 掲示板ア・ラ・カルト ------------------------------------------------------------------------ @読書室掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=02 ・【新刊絵本】『どこへいったの、ブルーカンガルー?』(エマ・チチェスター ・クラーク作/まつかわまゆみ訳/評論社):『だいすきよ、ブルーカンガルー !』の続編。リリーのお気に入りのはずのブルーカンガルー。だけど、何かに夢 中になると自分を忘れてしまうリリーに、ブルーカンガルーはいつもはらはらさ せられる。 ・【新刊読み物】『血族の物語 上』(ピーター・ディッキンソン作/斎藤健一 訳/沢田としき絵/ポプラ社):舞台は20万年前。血族を離れた6人の子どもた ちが苦難の末にたどりついた生きることのできる場所。しかし、その場所も実は 子どもたちを心からあたたかく迎え入れる場所ではなかったのだ。ストーリーテ ラーのディッキンソンが描く大作、ついに邦訳! ・【新刊絵本】『これはジャックのたてたいえ』(シムズ・タバック作/木坂涼 訳/フレーベル館):前作『ハエをのみこんだおばあさん』に引き続き、古い歌 を絵本に仕立てたもの。前作同様、登場人物がだんだん増えて、どんどん積み重 なっていく言葉と絵がにぎやかで楽しい。 ・【未訳絵本】"When Everybody Wore a Hat" (by William Steig, Harper- Collins):95歳、ばりばり現役のスタイグによる、自伝的絵本。 ・【近刊情報】理論社からセジウィックの "The Dark Horse"、カレン・ヘスの "Witness"、ジャクリン・ウィルソンの "Girls Out Late" の邦訳がでる。 岩波 書店からクリス・リデルの ""Pirate Diary"、"Castle Diary"、ウーリー・オル レブの邦訳がでる。訳者はだれか? 知りたい方は掲示板へ。 ・平凡社から韓国の絵本が刊行された。テーマは春と夏。 ・『13ヵ月と13週と13日の満月の夜』(アレックス・シアラー作/金原瑞人訳/ 求龍堂)を子どもたちのために読み始めました。 ・ガーディアン賞ロングリスト発表! 最終結果は10月4日発表の予定。 ・メールマガジン「月刊児童文学翻訳あるふぁ」2003年7月号が、7月5日に発 行された。 ・金原瑞人訳書リスト更新。 http://www.yamaneko.org/bookdb/int/ls/mkaneha1.htm   ・キャサリン・パターソン邦訳リスト更新。新刊は『星をまく人』(岡本浜江訳 /ポプラ社)。 http://www.yamaneko.org/bookdb/author/p/kptrsn.htm ・ルイス・サッカー邦訳リスト更新。新刊は『道 ROAD』(幸田敦子訳/講談 社)。 http://www.yamaneko.org/bookdb/author/s/lsachar.htm ・中川千尋作品リスト更新。 http://www.yamaneko.org/bookdb/int/ls/cnakagaw.htm ・『盗神伝2 アトリアの女王(前編)』刊行につきメーガン・ウェイレン・タ ーナーの作品リスト更新。 http://www.yamaneko.org/bookdb/author/t/mwturner.htm @喫茶室掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=03 ・本日より、総合案内掲示板がここ喫茶室に統合される。サイトの利用方法など についての質問はこちらでどうぞ。 ・6月の「今月のおすすめ」は『ルピナスさん』(バーバラ・クーニー作/かけ がわやすこ訳/ほるぷ出版)と『青い花のじゅうたん』(トミー・デパオラ再話 ・絵/いけださとる訳/評論社)。両作品に共通するものは? 答えは今月のペ ージでどうぞ。 http://www.yamaneko.org/dokusho/shohyo/osusume/2003/june.htm#rupinas ・ピーター・ディッキンソン作品リストを更新。新刊は『血族の物語上』(読書 室掲示板記事参照)。 http://www.yamaneko.org/bookdb/author/d/dcknsn.htm http://www.yamaneko.org/bookdb/author/d/dcknsn_j.htm ・映画で盛り上がったケストナーの、『飛ぶ教室』を「読み」ました! ・今月の「子どもの本だより」は『せんろはつづくよ』(M・W・ブラウン文/ J・シャロー絵/与田準一訳/岩波書店)と、『サリーのこけももつみ』(ロバ ート・マックロスキー作/石井桃子訳/岩波書店)。どちらも音が印象的なお話 だ。 http://www.litrans.net/maplestreet/kodomo/index.htm ・7月1日、ロバート・マックロスキー氏が亡くなった。卓越したデッサン力で しみじみと心に残る絵本を残してくれた。マックロスキー氏のご冥福を心よりお 祈りする。 ・ロバート・ウェストール原作『海辺の王国』がNHK-FMのラジオドラマで放映さ れている。8月には『DIVE!!』(森絵都作/講談社)の予定も。 ・『道 ROAD』(ルイス・サッカー作/講談社)刊行につき、幸田敦子訳書リス トを更新。 http://www.yamaneko.org/bookdb/int/ls/akoda.htm ・野坂悦子訳書リストを更新。 http://www.yamaneko.org/bookdb/int/ls/enozaka.htm ・「映画になった児童文学」のケストナーのページに、『ミュンヒハウゼン』の 情報を追加しした。  http://www.yamaneko.org/bookdb/gen/eiga/kesto.htm @お菓子板掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=05 ・子育て中は揚げ物ができない! 涙。 ・インガルス一家の母さんが主人公の「キャロライン・シリーズ」と「レッドウ ォール・シリーズ」好きは、もちろん食いしん坊!? @おはなし小部屋掲示板@ http://www.yamaneko.org/cgi-bin/c-board/c-board.cgi?id=04 ・図書館の貸し出し記録と子どものプライバシー。  ↓ ・図書カードを巡る物語。 ・フィリピンでの「語り手たちの会」の活動についての記事が「月刊児童文学翻 訳」6月号書評編で読める。 http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2003/06b.htm#kataru   ・学校でのお話会の報告。 ・7月、8月に東京・池袋でおはなしこねこの会のメンバーがミニおはなし会を 行う。 @広場掲示板@(会員限定) http://www.yamaneko.org/cgi-bin/l2/c-board/c-board.cgi?id=202 ・remiさん(WYN-2080)が自己紹介をしてくれた。 ・ミューズに続いてキユーピーも絵本作家のイラストをCMに採用! 羽の生え た男の子を描いたのはオクセンバリーだった。 @学習室掲示板@(会員限定) http://www.yamaneko.org/cgi-bin/l2/c-board/c-board.cgi?id=201 ・いよいよ終盤に差し掛かった各勉強会からの報告が出はじめた。次期勉強会へ の提案も募集中。 ★現在進行中または予定されている勉強会の情報はこちらでどうぞ★ http://www.yamaneko.org/gakushu/open/index.htm @子どもの本のページ@ http://www.litrans.net/c-board/c-board.cgi?id=05 ・ピーターラビット講演会を行ったジュディ・テイラーさんの人となり。 ・センダックの『くつがあったらなにをする?』(ビアトリス・シェンク・ドゥ ・レニエ文/いしづちひろ訳/福音館書店)、と『くつがあったらどうする の?』(ビアトリス・シェンク・ドゥ・レニエ文/わたなべしげお訳/好学社) を読み比べたら? ------------------------------------------------------------------------ メープルストリート情報 ------------------------------------------------------------------------ http://www.litrans.net/maplestreet/index.htm <アンドリュース・クリエイティヴ>new! http://www.litrans.net/maplestreet/p/andrews/index.htm 『宇宙のかたすみ』(アン・M・マーティン作/金原瑞人・中村浩美訳):自分 のペースで淡々と生活するのが好きなハッティだったが、突然、存在すら知らな かった叔父さんが現れる。1960年、ハッティはこれまでにない夏をすごす事にな る。 <ソニー・マガジンズ> http://www.litrans.net/maplestreet/p/sonymgz/index.htm 『ネズミの時計やさんハーマックスの恋と冒険』(マイケル・ホーイ作/雨沢泰 訳):ネズミの時計職人ハーマックス・タンタモクは平凡な生活を送っている。 ある日、壊れた懐中時計を持ってやってきたネズミの女飛行士リンカの登場で彼 の運命はがらりと変わるのだ。作者が妻に宛てて書き送った物語が評判になり、 自費出版すると、なんとベストセラーになってしまったという「事実は小説より も奇なり」を地でいく本だ。 <早川書房> http://www.litrans.net/maplestreet/p/hayakawa/index.htm 『川の少年』(ティム・ボウラー作/入江真佐子訳/伊勢英子絵):15歳の少女 ジェスがおじいちゃんが描いた故郷の川の絵の秘密を探る。 『夜中に犬に起こった奇妙な事件』(マーク・ハッドン作/小尾芙佐訳):アス ペルガー症候群という障害を持つブーンがミステリ小説を書く。ブーンによって 淡々と語られる物語がなんともいえない読後感をもたらす。 <BL出版> http://www.litrans.net/maplestreet/p/bl/index.htm 『さあ、羽をあげるよ』(ジャック・タラバン文/ピーター・シス絵/いしづち ひろ訳):この世ができたばかりのころ、小さな男の子が羽を配ってまわってい た。鳥、昆虫、風車いろんな物に羽を配って疲れた少年は…… <理論社> http://www.litrans.net/maplestreet/p/riron/index.htm 『トラベリング・パンツ セカンドサマー』(アン・ブラッシェアーズ作/大嶌 双恵訳):『トラベリング・パンツ』の続編。あれから1年後の話。 『ぼくだけのこと』(森絵都作/スギヤマカナヨ絵):きょうだいの中でぼくだ けえくぼがある。まだまだあるぞ、「ぼくだけ」をさがそう。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● やまねこ翻訳クラブ http://www.yamaneko.org/ 執筆 NON 編集 さかな 今年のカーネギー賞、グリーナウェイ賞はどの作品かな、楽しみです。(さ) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●