すばる舎 新刊情報


2005年12月刊行

12歳からの読書案内:表紙

12歳からの読書案内

金原瑞人 監修

ISBN 4-88399-465-1
定価 1575円(税込)

たくさんたくさんあふれるようにある本。
書店に行ってもどれがおもしろいのか迷ってしまう。
こんな気持ち――元気のでてくるような本が読みたいなぁと思った時、相談する人を思いつかなくてもやもやしたものを整理したい時に読みたい本。たくさんの気持ちは、たくさんの本で代弁されている。
大人に近づいていることを自覚する年齢にぴったりのガイドブックがでた。

ガイドブックの利点は、自分の好みからはずれたものを選んでくれるところ。あぁ、こんな本があったんだと必ずうれしい出会いが待っている。

本書は9章からなり、全部で100冊紹介している。
ほんの少し内容をひろってみると。
6章は「冒険」の楽しさを味わう本 未来は自分で切りひらく!というサブタイトルのもと、『キノの旅』(時雨沢恵一・著/黒星紅白・イラスト/メディアワークス)をひこ・田中氏が、読者にゆだねられた奇妙なルールある世界を描いたとして紹介し、本からのメッセージは「止めるのは、いつだってできる。だから、続けようと思う」をピックアップする。7章の「想像力」がふくらむ本ではギャグ満載の保険調査員の事件簿、『六枚のとんかつ』(蘇部健一/講談社文庫)を渋井幸平氏が「くだらない」と一行で書けるトリック本だが、くだらなさだけで終わらない魅力を伝えてくれる。8章「好奇心」を刺激する本では、貞奴氏が『既にそこにあるもの』(大竹伸朗/ちくま文庫)を万人に受けるものでないことは確かだと、おもしろい視点で紹介している。

監修者である金原氏が最年長、最年少は大学生が編んだガイドブック。意外な出会い、ソンはさせない出会いが必ずや待ってるでしょう。ぜひぜひ本棚に一冊!


金原瑞人 1954年岡山県生まれ。法政大学教授。翻訳家。1989年代後半より新聞、書籍、雑誌などで精力的にヤングアダルト(YA)向けの書評を執筆。国内外のYA作品に対する増資が深く、読字の視点で書かれた親しみやすい書評は定評がある。また、翻訳の世界でも活躍中で、これまでに『バーティミアス』(理論社)、『青空のむこう』『13ヵ月と13週と13日と満月の夜』(共に求龍堂)、『サラ、いつわりの祈り』(アーティストハウス)、『フィード』(ランダムハウス講談社)、『ホエールトーク』(青山出版社)などの話題作を翻訳しており、多くの読者あkら熱烈な支持を得ている。著書に『大人になれないまま成熟するために』(洋泉社)がある。>

ひこ・田中 児童文学作家、梅光学院大学教授。『お引越し』(ベネッセ/講談社文庫)で椋鳩十文学賞、『ごめん』(偕成社)で産経児童出版文化賞JR賞を受賞している。著書多数あり。

長崎夏海 (ながさきなつみ) 『トゥインクル』(小峰書店)で第40回日本児童文学者協会賞受賞。『星のふるよる』『ゆうやけこやけぐるりんぱ』(共にポプラ社)ほか著書多数。

東直子 (ひがしなおこ) 歌人。「草かんむりの訪問者」にて第7回歌壇賞受賞。歌集に『春原さんのリコーダー』『青卵』(共に本阿弥書店)、近著に『短歌はじめました』(角川ソフィア文庫)などがある。

貞奴 (さだやっこ) 詩人。独自の言語感覚や不思議なリズムの文体は知識人やコアな読者層から支持を得ている。著書に『鯖』『アタシ困リマス』『死亡告知』などがある。

位頭久美子 (いとうくみこ) 絵本雑誌「MOE」編集部所属。『絵本を抱えて部屋のすみへ』(江國香織・著/白泉社)などを担当。

勝木弘喜 (かつきひろき) ライトノベル・フェスティバル実行委員長。ライトノベル情報誌にて多数の書評を執筆している。ファンと作家をつなぐイベント屋としても活動中。

鈴木裕美子 (すずきゆみこ) 公共図書館司書。ライトノベルフェスティバル実行委員会スタッフ。本と人を結びつける“やり手婆”を目指して精進中。

安竹希光恵 (やすたけきみえ)
 白百合女子大学大学院で児童文学を専攻。子どもの心を描いた作品への興味が尽きず、現在も書店をくまなく歩き回っている。

大石和大 (おおいしかずひろ) 情報誌『読書のいずみ』の学生委員として精力的に活動中。大化けしそうな作家・編集者への取材記事を通じて、本の世界の魅力をあまねく伝えている。

林弥生 (はやしみお) 大学時代はあらゆるジャンルの本を読破した四年間だった。右手に夢を左手に本を。こうした時期あh人生で何度かやってくると思う。

安房翼 (あわつばさ) 法政大学社会学部三年。若者のサブカルチャーは重要な研究テーマの一つ。お堅いものからライトなものまで何でもござれの濫読生活を送っている。

渋井幸平 (しぶいこうへい) 法政大学三年。本の虫になって数年経つ。きっかけは中国語の先生。電車に載る時間も惜しんで、社内でほんを読み耽っている。

※順不同

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Last Modified: 2006/02/21
担当:さかな
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