青萠堂 新刊情報

2005年10月刊行

やった! ヒゲ父さんに会える! 愛たっぷりのコマ・マンガの傑作!

大好き!ヒゲ父さん:表紙画像 ごめんね、ヒゲ父さん:表紙画像 最高だね、ヒゲ父さん:表紙画像
大好き!ヒゲ父さん
 いたずらっ子に乾杯!
ごめんね!ヒゲ父さん
 わんぱく小僧、どこ行った?
最高だね!ヒゲ父さん
 いつも一緒に歩いていこう
ISBN 4-921192-31-6 ISBN 4-921192-32-4 ISBN 4-921192-332
各1260円(税込)
e.o.プラウエン


 このヒゲ父さんは20年前、日本にお目見えしています。
 岩波少年文庫の2冊組で、その時は『おとうさんとぼく』という題名でした。
 私はこの本が大好きで20年前から愛読していました。月日が過ぎ私自身もわが子を授かり、彼らが成長していく中で今度は彼らの愛読書になっていく姿をここ数年うれしく見ていました。再び刊行されてほしいとずっと思っていたのですが、なかなか登場しません。

 そうしたら今月うれしいニュースが!
 青萠堂さんが原書に忠実に3巻出されたのです!!
 
 「ヒゲ父さん」は心ひろくあったかく、そして小さい子どもにとても近い気持ちをもっている大人。
 息子がだいすきでだいすきで、愛情たっぷりに暮らしています。

 はじめのコマ・マンガは「愛すべき父さん」
 石を水に投げて遊んでいるヒゲ父さんと息子、熱中するあまり近くの石を全部使い果たしてしまいます。あぁ、終わっちゃったなぁと陽が沈むのにあわせて帰る2人。でも、お父さんは月夜にもどってきます。次の朝、息子が見たものは?!

 「ものには順序がある」では、いたずらをした息子を追いかけてお尻ペンペンしようとするヒゲ父さん。ところが、いざ叩こうとしたお尻に見えたものは? 叩く手を休めてお父さんせっせとあることをして、それからペンペンに戻ります。思わずくすりとさせられるシーン。

 のどかな生活は大きな変化がおとずれ、ヒゲ父さんと息子は大金持ちになります。さて、2人はますます幸せになれるかしら。最後をかざるマンガのタイトルは「さようなら」。

(林さかな)

【著者紹介】e.o.プラウエン(本名エーリヒ・オーザー) (1903年〜1944年)

 1903年、ドイツのザクセン地方のウンターゲッテングリューンに生まれた。ライプチヒのグラフィック・アート学校で学んだ後、作家のエーリヒ・ケストナーとともにプラウエン(ラプチヒ南方の小都市)の画を数多くの新聞、雑誌で手がけ、ドイツ全土で好評を博した。中でも親友ケストナーの処女詩集の挿絵は注目を集めた。やがて、ドイツはナチスの時代に突入、プラウエンはその圧政に対して、ヒットラーなどの風刺漫画で攻撃したことで弾圧を受けた。
 その影響で仕事の道を立たれたオーザーは、本名オーザーでなくプラウエン(青春時代を過ごした彼のふるさとの町の菜)として、本書『父と子』(現代)をベルリンイラストレイトに連載し、ドイツ中の人々に愛された。ナチスは、このプラウエンの人気に目をつけ、プロパガンダに利用しようとしたが、彼はきっぱりと断った。それが悲劇的最後を迎えるもとになった。ナチスは反政府活動の要注意人物として彼を逮捕し、1944年裁定の下る前夜、拘留された牢獄でプラウエンは自殺した。
 e.o.プラウエンはこのコマ・マンガ『父と子』は、時代を生き延び、いまなお世界中に何百万の小さな子からお年寄りまで数多くの友人を持ち続けている。



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Last Modified: 2005/10/21
担当:さかな

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