国書刊行会新刊情報 |
2003年7月刊行ノーベル文学賞受賞
できごとは、あとから思いおこしてはじめてわかることがある。 ただ、目の前におこったことを、おこったこととして対応していく。 そうしていくうちに1年がすぎる。 14歳の少年は勤労奉仕に向かう途中ユダヤ人狩りにあった。 長い間またされ、仲間たちとともにアウシュヴィッツへ送られる。 それから、ブーヘンヴァルト、そしてツァイツに収容……。 ただ与えられた状況があるだけだし、その中にさらに新たな状況があるだけだ、という言葉だ。 僕も与えられた僕の運命を最後まで生きた。僕の運命じゃなかったけれど、僕は最後まで生きたのだ。 (中略) 僕はまた、僕の運命とともに何かを始めなければならないし、どこかに、それとも何かに自分を適応させなければならない。 これは、この少年がいった言葉だ。
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2002年11月刊行
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ガブガブの本 「ドリトル先生」番外篇 ヒュー・ロフティング 作 南條竹則 訳 ISBN 4-336-04472-4 本体 1800円+税 |
【訳者】南條竹則(なんじょう たけのり) 1958年生まれ。作家、英文学者。主要著訳書に『酒仙』(新潮文庫)、『ドリトル先生の英国』(文春新書)、『幽霊船』(リチャード・ミドルトン/国書刊行会)など。
2002年10月刊行
文字がないのに、木版画によって小説として差し出される1冊―― 絵本『おおきくなりすぎたくま』の作者による、言葉をつかわない小説 見開きの右ページに木版画をおき、120枚めくる。そこから様々な解釈のできる物語…… 奴隷商人がアフリカから持ち帰ったひとつの太鼓。この太鼓が何をもたらすか 木版画で綴る運命奇譚 メールマガジン「海外読物案内」(2月21日配信号)でレビューが掲載されました。 文字のない小説――そんなものが成立するのかと思う人は、ぜひ本書を手にとってみてほしい。文字は一切なく、百二十枚の木版画がすべてを語っている。 なつこ(出版翻訳ネットワーク) 【作者】Lynd Ward (リンド・ウォード) 1905年生まれ。コロンビア大学卒業後、ドイツへ渡りグラフィックの技法を学び帰国。帰国後、最初に得た仕事が児童書の挿絵だった。文字のない小説は、本作を含め6作品。1985年沒。 |
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Last Modified: 2003/09/09
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