バジリコ出版 新刊情報 |
2005年出版・注目本
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2003年9月刊行
少年は氷河の大地へ旅立つことをいつも夢見ていた地球はふたたび氷河期を迎えた。この大変動により、人間たちは、自然の地形を利用したエンクレーブという呼ばれる領土を地下につくりあげた。 いくつものエンクレーブはそれぞれ独立した領土となり、最初のうちにはあったとされる交流も時とともになくなっていった。 主人公、ケルの住んでいるエンクレーブではオールマザーと呼ばれる女神の支配のもとで、人々は生活していた。 秩序のたもたれた世界を、ほとんどの人々は享受していたのだが、ケルは疑問を持つ。 エンクレーブの外の世界はどうなっているのだろう、と。 しかし、自分の住んでいる世界から外にでること、オールマザーに疑問をもつことは禁忌とされていた。 ケルの気持ちは止められず、やがて冒険の扉をあけることになる……。 イギリス生まれの壮大なファンタジーと名打ったこのシリーズは三部作で、今回は第一弾となる。 作者の描く、緻密で美しい世界観をもつ氷の世界は読みごたえたっぷり。 その世界に住むものも個性(?)にあふれ、魔術をあやつるもの、言葉がなくても意思疎通ができる超能力者、知性をもったウルフなども登場する。知性をもつのは動物だけではなく、戦車もそうだ。《トラベラー》と呼ばれる戦車も知性をもち、乗り手たちを前進させる。 第一弾ではケルたちの冒険が、まだまだはじまったばかり。世界もまだほんの少しみえているだけ。 まずは、氷の世界の美しさ、不思議さを堪能してほしい。 【作者】スティーヴ・ボウケット Steve Bowkett イギリス、サウス・ウェールズ生まれ。長年、英語の教師をしながらティーンエイジャー向けのファンタジー、SF小説を執筆してきた。現在は教師を辞め作家に専念し、子供も大人も楽しめる作品を数多く生み出している。これまでの出版点数は32タイトルにも及ぶ。 【訳者】三辺律子 さんべ・りつこ 英米文学翻訳家。聖心女子大学英語英文学科卒。白百合女子大学大学院修了。訳書に、『ライトニングが消える日』ジャン・マーク著(パロル舎)、『ルイスと魔法使い協会シリーズ』ジョン・ベレアーズ著(アーティストハウス)、『The Wreckers 呪われた航海』イアン・ローレンス著(理論社)、『竜と王女シマー』ローレンス・イエップ著(早川書房)、などがある。 |
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Last Modified: 2005/12/13
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