青山出版社 新刊情報
2008年1月刊行
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えのはなし
ポール・コックス 作
ふしみ みさを 訳
ISBN 978-4-89998-085-8
定価 本体2500円+税 |
ポール・コックスをご存じですか?
画家、グラフィックデザイナー、オペラやバレエの舞台衣装も手がけ、その豊かな才能は絵本作家としてもでも光っています。
本書は1999年のボローニャ国際児童書図書展において、ノンフィクション部門受賞作。翻訳者のふしみさん曰く「かれこれ15年近く前に作ったので、ポールは一部お話を忘れていました。デザインを変えたことで、文字スペースがぐっと減ってしまい、文章はところどころ短くせざるを得ず、かなり悩んだのですが、本人はいくらちょん切ってもいいよ、なんならお話をすきに変えちゃえば?と、けろりとけろりとしていました」とのこと。
そう、翻訳版を刊行するにあたり、ポール・コックス自身がすべてのデザインをやり直したそうです。文字は縦書きにして、バーコード以外はISBNにいたる(出版社のロゴまで!)まで、訳者ふしみさんによる手書きです。
お話は……。
貧乏画家が、窓からお姫様を見ている内に恋してしまうのですが、なかなかうまく事は運びません。おひめさまも貧乏画家のルコを好きになるのですが、父親である王様からは反対されるからです。落ち込んでいるルコの前に不思議なおじいさんがあらわれ、ルコは林檎と魔法の筆を交換することに。魔法の筆で描いた絵は、本物っぽくなり(紙のままの状態なのですが)、自由に動き回れるようになります。そして、この魔法の筆がさまざまなハプニングをまきおこし――。
一ページに一枚の絵で見開きには二枚。このリズムは最初から最後まで変わりません。決められたスペースの中で、自由できれいな絵が奔放に展開され、読んでいると、クスクス笑いがだんだん爆笑になっていくほどのおもしろさ。それでいて、きれいな絵だなあと感嘆もするのです。
最後に訳者ふしみさんの紹介の言葉を紹介します。
色がきれいで、へんてこりんで、すっとぼけていて、素朴で、上品で、古いのか新しいのかも、絵本なんだか漫画なんだかお話なんだかもわからない、どんなカテゴリーにもおさまりきれない、楽しい本ができました。どうぞごらんになってみてくださいね。
作者と訳者の紹介
ポール・コックスは、1959年パリに生まれる。画家、グラフィックデザイナー、絵本作家。オペラやバレエの舞台衣装も手がける。パリとブルゴーニュに住み、ロバとラバとくらしている。
ふしみみさを(伏見操)は1970年埼玉県に生まれる。絵本、児童書の翻訳家。東京都に住み、ペットはきいろいラブラドール。
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Last Modified: 2008/03/25
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