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フェントンくん読み聞かせ日記

「ちゃんとした本」を見るとなぜかおじけてしまうわがやの息子たち。小1の二男の方に脈がありそうな気がしたので読みきかせを試してみることにしました。以下「恐竜探偵フェントン」読み聞かせ日記です。

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【第1章】
読み聞かせ、開始。お母さんがフェントン君に小言をいう場面で、二男は顔を赤くして首をすくめている。
「こわい?」と聞いたら「うん」。声に出して読んでいるととっても読みやすいので、ついつい真に迫りすぎてしまったみたい^^;。
半分のところで一旦やめて様子をみたら、もっと読んでと催促されたので結局第1章を読み終える。やっぱり「トレクエ」(フェントンの友達が作ったゲームの名前)が受けていた。小5の兄は知らん顔をしてマンガを読んでいる。

【第2章】
今日は自分から「またこれ読んでくれる?」と催促してきた。相変わらず「トレクエ」を面白がっていて、本当にそう書いてあるのかとのぞき込んでくる。いつの間にかお兄ちゃんも「トレクエ? ドラクエじゃないんだ」と笑っている。「あんたも聞けば」といったら「聞いてるよ」
「恐竜の骨格標本」が、どうしてもちゃんと発音できない。口の回らない母。

【第3章】
二男、(マウンテンバイクの)「ぶっといタイヤ」に反応して、なぜか目を丸くしていた。この表現は口に出して読んでみるまで気がつかなかったけれど、なかなか男の子っぽい生活感のあることばで、すごくいい。子供にもちゃんとその辺の感覚が伝わったみたい。

【第4章】
小5の兄、フェントン君が地殻変動をベッドの毛布にたとえて説明するくだりで「フェントンくんは説明がうまいね」と感心。

【第6章】
ワズワースさんの博物館でお昼に誘われるくだり。ワズワースさんが煮えたぎる鍋の中からシカの頭蓋骨を引き上げると、「ええっ?」と真剣に驚いている。結局骨は展示用でお昼はホットドッグだとわかると、お兄ちゃんまで「おぉ〜、びっくりした!」ずいぶん単純だな、うちの子どもたちは。

【第8章】
恐竜検索プログラムが謎の恐竜を教えてくれる場面、「ぼくはその場でぶったおれそうなぐらいに興奮した」という表現に、二男「ぼく、こういう言葉が好きなんだよ!」と反応。読み終えたあとも何度か口の中で繰り返し、「練習」していた。ちなみに次の9章の「すんごくおいしかったです」というのも、彼のお気に入りの表現となった。

【第9章・第10章】
やっぱり「父さんとのケンカ」は、この物語のハイライトなのか。父さんとフェントンの真に迫ったやりとりを読んでいたら、なんと二男が顔をまっ赤にして泣き出してしまった。「うちのお母さんといっしょだよ! 子どものいうことなんかぜんっぜん聞いてくんないんだから!」と「マジに」怒っている。今日は叱ってないはずなのになあ。過去の親子ゲンカを思い出したらしい。このままでは寝そうにないので、10章の冒頭、仲直りする場面も読んでやった。ふたりの話し合いを読んだら少し納得したみたい。
実はこのごろ二男はちょっと難しい時期にさしかかっていて、軽く叱っただけで爆発してしまうことが多い。フェントン親子のけんかをオーバーラップさせながら、親はどうして子どもを叱るのか、子どもはどんなとき親に謝ってほしいのか、ふたりで話し合った。そう、叱るばっかりじゃなく、ときにはフェントンくんのパパみたいにさわやかに謝ることも必要なのね。ちょっぴり反省。

【第11章】
お食事会のメニューをうらやましそうに聞いていた。おいしそうな話で大団円となり、満足。

【後日談】
長男は、聞いたり聞かなかったり、後半はほとんど隣でマンガを読んでいたのだけれど、読み終わって1週間ぐらいしてからふいに「フェントンくんとお父さんがさあ」なんて話題を持ち出す。「マンガ読んでたんじゃないの?」というと「耳では聞いてたよ」そんなもんなんだ、子どもって。
しばらくして二男に「どこが面白かった?」と聞いたら「『ぶっ倒れそうなくらい興奮した』っていうところと『すんごく』っていうところ」……はあ^^;。
だけど父親の話では「お母さんがぼくを叱るのは、ぼくが悪いことをしたからなんだよ」と説明していたらしい。別にそれを教えるために読んだわけではないけれど、何かを感じたのかな? そう言えば、心なしか癇癪がおさまってきたみたいだけれど、気のせいかしら?

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 読みきかせはいつもできるわけではないけれど、忙しい日々の中でまたとないコミュニケーションのひととき。いい本に巡り会えると、親子ともハッピーです。いえ、もしかしたら子どもをダシに私が楽しんでいるだけなのかもしれません。今度は何を読もうかな? (BUN)

今月のおすすめ「恐竜探偵フェントン」

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